そして、やっと帰途。
故郷への道程は、朝六時半の起床からだった。
「さ、起きろ里憂。帰るぞ」まず、MeHowの声に起こされる。
……昨夜、途中で沈没してしまったワタクシと違ってMeHowは最後まで起きてたはずなのに、何で自分より早く起きてるんだこいつは?
それにしても早い。今日は夜までに着けばいいのに、まさか始発に乗って帰るつもりか?
「始発なんてもうとっくに出た。朝飯、昼飯を考えると、そろそろ発たないと、向こうに着く頃は夜だぞ。夜から仕事だろ?」
「来たときは六時間で来たのにぃ」
「下り線は連絡悪いんだ。それでなくても黒磯か郡山のどっちかで一時間待ちなんだからな」
……うへぇ。七時に先輩宅を出る。おなじく家が同方向のMeHowの後輩のT庵野(仮名)君も一緒。
川崎駅前で朝食を摂り、上野駅まで出た後、快速ラビット号接続を待って駅構内のカフェテリアに入る。
……ついさっき飯食ったばかりだったんだけどね(^_^;;
で、九時四十五分発のラビット号で宇都宮、さらに東北本線乗換えで正午すこし前に黒磯に。驚いたのは、大晦日の下り線だというのに、結構混んでいて座れなかったということ。
しかも、客層もまちまちで、特別に我々と同じような状況の客ばかりというわけではなさげである。
……肩に食い込んだ荷物が重い。黒磯で乗換えなのだが、四両で到着。乗り換えの列車がまた四両では、またしても立ち乗りになる事請け合いの上、十五分も余裕があるのにホームを必至で駈け上っていく乗り換え客共(間違いなく、座りたい連中)を見ていて、 我々の乗り換える気力が萎えはてる。
次の郡山行き列車は一時間後。
しようが無いのでここで途中下車し、昼食を摂る事にする。
黒磯は、東北本線では仙台−東京間の乗り換え駅として割とよく利用される。
ここで降りたのは、だから、比較的大きい駅なのだと思っていたし、黒磯の街も、それに準じるものだと思っていたから、駅前に食堂なんていくらでもあると思っていたのもあったからだった。……だまされた。
「うわ、米沢駅前なみに何にもないねぇ」
「失礼ですねMeHow先輩。あんなに近くにヨークベニマルがありますよ」
「あ、ホントだ。飯食うところあるかね?」
「っと待て、キミタチ。近くって少なくとも500メートルはあるぞ。あそこまで」
「いえ、米沢では見える範囲にあって歩って行ける場所は『近く』と表現されます」……(^_^;;
「……ともかく、駅前で食えるところ探そう。なるべくなら」
程なく、近くに蕎麦屋を発見してホッとした。
それにしても、新幹線高架橋より高い建物が無いこんなところが、JR線乗り換えの要衝だとは思いもしなかった。その後、一時四十五分発の郡山行きに乗り込み、郡山でまた二両編成の列車に乗換えをして、戻ってきた。
……そういえば、郡山手前の安積永盛付近で行われた乗車券拝見で、隣に座ってた中国人と思しき人が「上野から450円区間」の切符を乗り越し精算していた。本人は郡山で降りると言ってた(らしい、中国語は知らないのでおぼろげ)が、区間料金で六倍は乗り越ししてるぞ。どういう切符の買い方をしたのだろう。不思議だ(笑)
結局、四時半頃駅に降り立つ。所要時間十時間弱。上りの倍近くは掛かった計算だな(笑)
MeHow、T庵野君とは駅前で別れるが仕事は夜十時からなので、時間はまだある。とりあえず駅の中にある「極楽湯」で、まずは身体を休める事にした。ら……。「極楽湯」イモ洗い状態。
大晦日だっちゅーのに、何で駅構内のこんなところに、こんなに人が集まるんじゃあー(悲鳴)
思わず、人波が引くまで三十分以上サウナに篭ってやった。
そうしたら、やばい感じの汗が体中から吹き出てきた。熱いときにかく汗じゃなくて、これは明らかに冷や汗の出方。
あまり意識してなかったけど、ここ三日あまりで身体は相当に疲れたのだろうか?
こんなんで、夜は仕事に入れるのだろうか。この調子では仕事にはなるまい。
仕方がないので、少しでも疲れを取ろうと、極楽湯休憩所で仮眠を取る。……一時間で起きてしまう(^_^;;その後、十時から仕事に入って、途中世紀交代を挟んで明け方四時近くまで入っていた。
帰る頃にはもう元朝参りする気力すら既になく、途中、車で帰った記憶すらなかった(笑)そういえば、これを書いてる今現在(もう既に五日だ)、まだウチのご本尊(近くの御陵神社と春日様)に顔見せに行ってないや。バチ被る前に挨拶しに行かにゃね。
しかし、まとめも論点の要約もなく、ただあった事をずらずら並べるだけの三日間でしたねぇ(笑)
あ、でも日記だからこんなもんか? まあいいや(^_^;;
二日目。本当の地獄の釜は、その蓋を私の前で開いたのだった……(ちなみに、めちゃ長いっす)。
予告どおり、三時には起こされ三時半には、部屋を出立した。夜行が停車する川崎駅まで一キロ強の道のりを歩いていくためである。
道中、新しい、下ろしたての革靴が脚を締め付け、予想通り靴ズレを起こす事になるが、それは後日の話。……しかし、改札口の閉まっている駅って、初めて見た。
そして、午前四時十四分。大阪からの夜行列車が川崎駅ホームに滑り込んでくる。
ホームにも人はまばらだし、こんな時間でもあるし、座る席に苦労はしなさそうだ……って、満員!?
「ああ、大阪からの一般参加者が乗ってくるやつだからね。いつもこんなもんさ」
涼しい顔で先輩。
そうか……、毎年こうなのか……。まあ、さしたる荷物もないし、立っているのに苦痛はないからいいか。その後、有楽町で下車。タクシーにてお台場へ向かう。
途中、真っ暗な中、渡ってから「あ、今の勝鬨橋!?」とか気付いたり、タクシーうんちゃんとの心温まる会話とかもあったが、閑話なので休題しておく。会場に近づくにつれ、周囲にタクシーが目立つようになり、最後の交差点を右折する頃には周囲にはタクシーしか見えなかった。
……これ全部に、コミケ参加者が乗っているのかと思うと、結構逃げ出したかった。……いや、実は人ごみって結構苦手なのよね(^_^;;
その思いは、会場に着いた時にはもう急上昇中だった。
だって、会場到着が朝の五時。開場が十時丁度。……あと、五時間もあるというのに、すでに会場周囲は人とタクシーの渦。……勘弁して(^_^;;
タクシーを降りると、すぐに二手に分かれる事に。しかし、ワタクシはコミケも初参加で、当然ながらこのあたりの地理にも疎く、どこへいったらいいのか皆目見当もつかない。しかも、周囲は街灯は一応あるとはいえ、まだ日も明けぬ暗闇の中。
うろたえているワタクシに先輩はやさしくアドバイスをくださった。
「目的地の西館は、あの建物だから。この方面の人の波に追いて行くといいよ。きっと着く」
……なるほど(^_^;;
アドバイスに従い、人の波に追いて行きましたとも。
……そしたら。だんだん、皆さん方々に散っていって、人なみが消滅していくんですケド(笑)
人通りもまばらになって、とうとうワタクシの眼前には、四・五人のグループ一つと、コミケット準備会の腕章をつけた二人組だけになってしまった。
えー? どうすりゃいいの?
こうなったら、腹を据えて、コミケット準備会って腕章を付けている人の後について行こう。……あれ? 会場と反対側の交差点を渡っていっちゃうぞ?
……。
……まあいいや、仮にとんでもないほうに連れて行かれても、自分のせいではないしね。……ね?(笑)
と、自分を慰めていたら、車道を渡ったところでその二人は来た方向にUターン(つまり、今まで西に向かって歩いていたら、道を渡って今度は東に)。胸に不安を抱えたまま、彼らをストーキングしつつ(笑)百メートルも歩いたろうか。
……あ、闇に目を凝らすと、西館に向かって車道に掛かる巨大な歩道橋が見える。そっちのほうから微かながらも人のざわめきと、「並んでくださーい」というハンドスピーカーの拡声音も聞こえてくる。
よっしゃ、この人達に付いていくという判断は間違っていなかったようだ。
まだ、真っ暗な中、人の気配のするほうに走っていく。歩道橋の傍まで来たとき。はっきりと聞こえてきた。
「ただいま、西館入場参加者の列は最後尾、TRD駅前のほうになっています」
行列の最後尾を知らせるアナウンス。
さらには、既に並んでいる列の中には、軍装品に身を包んでいる者も意外と多かった(西館には軍事関係サークルも多いから?)。
コスプレしているからには、ここがコミケ参加者の行列と見て間違いない。
そして、そのアナウンスを聞いた直後、タイミングよく東方面軍からのTEL。
「え? ああ、いま行列のわきに出た。ちゃんと着いたよ」
「ああ、行列最後尾はTRD駅前だって。どっちのほうなの?」
「……は? ここから500メートル以上向こう?」
ちなみにもう一度繰り返しますと、現在朝五時、開場まで後五時間。当然、時間的には始発到着前でございます。
それなのに、……それなのに。既にして広場を埋め尽くさんばかりの人の波。
あんたら、ここまでどうやって来たんだぁ!!
……自分の事を顧みず「このオタク共がぁ」と、思ってしまったのも、無理なき事と申せましょう?(^_^;;ともかく、ワタクシは最後尾を目指して歩きましたのでございます。ええ、歩きましたとも。そして、並びましたとも。行列最後尾に。
正直言って「ごめん。俺には無理です」とかTELして逃げ出したくもありましたが、不案内な土地ゆえ、帰る手段は不明。大半の荷物は先輩の自宅。
あまつ、彼らのコミケにかける意気込みを昨夜垣間見てしまった身としては、 敵前逃亡はマジで命の危機を感じざるをえません(笑)
こうして退路を断たれたワタクシにできる事は、全てを諦めて列に並ぶ事しか出来なかったのでございます。結局、駅前にあった列の最後尾は、時間とともに前のほうに移動させられ、開場までの待機場所決定の後、路上に座らせられた。
待機場所はコンビニのちょうど前。西館への陸橋の100メートル手前というところで、最終的にはどうやら「四列目中ごろ」だったらしい。
ワタクシの座らされたところは、横八人の列の一番外側。
海に面しているという事もあり、早朝は冷たい陸からの風が吹いていて、体感気温は氷点下に近い。しかも、地面はただのコンクリート。
寒い事は予想していたので、上はスキー用の防寒具を着込んできたが、下は厚手のジーンズだけ。座っているうちに下から寒さが上がってくるのが判る。
……これは、体力を消耗する!!
座った瞬間から、今後起こりうるであろう事態を直感したワタクシは、体力の回復と暖を取る目的で、朝食とともに同時に購入しておいたミニボトルを呷った。……まだ、日も昇らぬ早朝のうちから(^_^;;
もちろん、その努力は無駄に終わった(笑)八時ごろにようやく気温が上がり始めた頃には、既に体の芯から冷え切ってしまっており体の震えはもうどうしようもなく止まらなかった。
……それでも、近所に出ていた屋台で甘酒二杯も飲んだんだけどね(^_^;;
で、傍らを平気な顔で歩いていく軍服連中を見て得心した事が。あれ、コスプレじゃねぇ!!
そう、彼らが軍服を着ているのはもちろんコスプレの意味もあろうが、防寒の意味もあったのだ。
その証拠に、彼らの装備を見ると
・ロシア軍将校冬季用コート
・ドイツ軍(旧西ドイツ・現ドイツ混合)冬季野戦迷彩装備
・アメリカ軍(海兵隊・陸軍混合)(以下略)
・……あ、でも勘違いしたジャングル迷彩野郎もいたけど(^_^;;
さすがに、北方にある軍隊での制式採用装備なら氷点下にもなってないこんな所、へでもない訳である。
ワタクシも来年は是非……。 ……って、また来る気なのか!?まあ、それはともかく。
九時ともなるとすっかり周囲は明るくなり(ワタクシの自宅がある地方より、明るくなるのがかなり遅かったのだが、それは結局、東京がより西にあるからなのだなあ、とも実感した)、周囲の状況もようやく見えるようになってきた。
みんな座らされているし、私の座ったところが列の端だった事もあって視程は結構良く、周囲を見渡す事が出来たのだが。……かなりの人数だった。
もちろん、私が並んだ五時時点で既にかなりの人間がいたのだが(田舎出身田舎育ちなので既にその規模でも前代未聞)、 改めて見回して、実は自分が行列の本当に最初のほうにいた事を知ったときには結構ショックを受けた。
十時の開場に遅れる事二十分ほどで、自分の並んでいた場所では入場が出来たのだが、最終列の方では、結局入場できたのがお昼近くだったらしい。一体あの場に何人くらい居たんだろう。そして、東のほうには……?(当然西の数倍は居たものと予想される訳で……)
そういう訳で、ワタクシが入場できたのは十時過ぎ。
もちろん、入場まで、寒いだけで平穏だったかというと、そんなわけはなく。トイレで一時間行列してみたり、コンビニの入場制限というものを初めて見たり、会場員の指示に従がって行ったのに一般ブースではなく企業ブースに連れて行かれたり、とかもしたが、その話は割愛する事にする。
ともかく、入場できた。
案の定、中は既にスゴイ人ごみ。かなり広い会場に、それでも埋め尽くすほどの人が入っている。目的のところまで移動するのも一苦労である。
既に早朝からの行列でくたびれ果てているのに、これからの苦労を考えると本気で気が遠くなりそうだった(^_^;;
それでも気を取り直して、まず、西館の中でも、有名サークルが配置される「外周」から攻める事にする。
「西は、大概売り切れって事はないから、あんまり気張らなくっても大丈夫だよ」との先輩からのお言葉を事前に頂いているので、こちらもゴセ焼かなくて(「気を揉まなくて」の地方語。類似「むーむとなる」)すんだのだが。
それでも三つの「シャッター前」に並ぶよう命令されているので、自分の見てまわる時間を作るために少々急いで並び始める事にした。
一つ目、二つ目は順調に、比較的短時間並んだだけで人数分の購入に成功し、いざ「シャッター前」三つ目。
「ええ、こちら数に制限がございまして、お一人様二つまでとなっております」 並んだとたんに、このアナウンス。
購入制限か。ここのサークルは新刊何冊だっけな? ……三冊?(^_^;;
……最初にここに並べばよかったかな?
ともかく、ここは西館メインのサークルでもあるので、必要数が手に入らない事を報告する必要があるだろう。
責任者の先輩に早速TEL。
「すみません、ここのサークルの新刊三つって話だったんですけど、購入制限で一人二冊って話です。だから……(西に誰か一人廻して)」言い終わらないうちに、その先輩は朗らかに仰いました。
「ああ、必要数揃うまで何回か並びなおしてね」
……え?
……(←軽いゲシュタルト崩壊を起こしている)。
……(再構築中)。 えーと、ワタクシの社会認識だと「お一人様○○個限り」って時には、行列に並びなおすって行為は比較的「非常識」の範疇に含まれており、禁止されたり、注意されたりする行為で、そこまで行かなくとも控えめに見ても「恥ずかしい」行為ではあるんですけど、そんな事さらっと言われても……。
しかも、一回の行列で一時間近く掛かるんですけど。
自分が返答に窮して黙っていると、先輩は明るく言葉を続けた。 「大丈夫。みんなやってるはずだよ?」
はい?
いや、確かに周囲を見渡すと、この行列に並んでいる半数くらいの人がこのサークルの新刊をすでに手にして並んでいる。
世間一般ではスーパーの安売りでオバタリアン(古いな……)位しかやらないであろう「再度並び」が、コミケでは普通に容認される行為であると認識した瞬間である。
いや、確かにこの空間は一種独特の世界ルールがあるのを、頭では理解していたつもりだったが、実際目の前にすると結構面食らうものだ。
……っつーか、ここに居る連中の中には「これ」を外でもやる奴も多いんだろうな……。
いや、他人の常識についてはともかく、自分も再度並ぶ事にした。外ではともかく此れがここでのルールなら、別に恥ずかしくも無いし(いや、やっぱりすこし恥ずかしかった)。
再度、一時間弱並んで、やっと「シャッター前」終了。
シャッター前がすんでしまえば、後は比較的早く済んだ。
一時前には自分の担当はほぼ周り終わったのだから。
この混雑にあって、十何サークルを三時間あまりで回りきったのだから、比較的早く回れたのだと思う(それだけ、西館が空いていたのだという話もある)。
後は閉館の午後四時までは自由に見て回れるわけである。が、自分はこの時点でもう既に疲労困憊だった。ああ、座って休んで水分補給したい。一服したい。荷物も肩から下ろしたい。というより、この人ごみから少しでも離れたい。
確か、MeHowが東館の上には喫茶店があると言っていた。
西にも、喫茶室や食事所があるのはホールからよく見えたが、既に座る所など無い事も同時に見て取れた。東に行ってみるか。食堂・喫茶室も十何店もあるって聞いたし、こっちより空いてるだろ……。
この考えが浅はかなことを、私はすぐに思い知らされる事になる。
西館から東館に行くには、一旦西館のロビーから出口を抜け、巨大なバス・タクシープール前にあるエスカレータを上って西と東を繋ぐ連絡通路前のホールに出る。
そこまでは一定のゆるやかな人の流れがあり、しかもそんなに混雑した流れでもなく、難なく連絡通路へと入る事が出来た。
ところが、そこからとたんに。
人の流れが激しくなり、抜け出す事も逆らう事も不可能な流れのなかを、有無を言わせず東館まで運ばれてしまった。あ、「レストラン街はこちら」って書いてある看板が連絡路の途中に……。
もう、戻れない……。で、つれてこられた東館。
人の流れから抜け出す事あたわないまま、エスカレータを下って東館一階へ。
そこからの光景を目にした私は、はっきり言って血の気が引いた。
一平方メートルあたりの人口密度は優に五人以上。
縦横とも150メートルはあり、ひとつのフロアでワタクシが今までいた西館全部を合わせたくらいに広いホールが、その密度で端から端まで人に埋め尽くされている(ちなみに、後から知ったが東館はこのホールひとつだけではないらしい)。
その様は人波というより、まさに人の海。
身動きの出来ないエスカレータの上では逃げようにも、抗う間も術も無く、そのまま東館の「人の海」に飲み込まれてしまった。ひぃ。こちとらフルサイズのカレンダーを、その上袋に入らないから剥き身で持ってるっていうのに!!(しかも全て頼まれ物で他人のものだ(^_^;;)
出口を探そうともがくが、どこまで行っても人の頭しか見えない上に、東館の地図すら貰っていない(東館要員は自分が東に来るとは思ってなかったろうし、自分は、まさか建物内で「地図」が「必要」になるとも思っていなかったため)自分に何ができようか?
そりゃ、人がこんなにいなければ見晴らしも利くし、地図等は必要なかったろうが。……ねえ。しかし、東館の人の流れは面白いもので、カレンダーを死守するのが精一杯で、流れに身を任せているしかなかったら、いつのまにか西館へのエスカレータ前に戻されてきていた。
東館より生還成功(笑)
何とか連絡通路まで上る事が出来たワタクシは、そのまま西館に舞い戻った。西館ホールの混雑が天国に見えた。時計を見ると、時間は午後二時を回っていた。
自分の分はノルマも果たしたし、飯も食ってない。もう、帰りたいなぁ。とか思いMeHowに連絡を入れる。
「MeHow、まだ東? 俺いま西ホールにいるんだけど」
「ああ、内周が主だったから、終わったよ。いま連絡通路。これから西に向かうところ。そこで待ってて」
「俺も、東館、いま少し覗いてきたけど、殺人的な混みようだったぞ」
「は? 有名サークルが軒並み完売した分、入館直後に比べたら人の密度減ったけど?」
「……あれで?(^_^;;」
今後、もし何かの間違いで再びコミケに参加する事があったとしても、東には二度と行かないと、固く心に誓った。
それはともかく、西ホールでMeHowと合流した後、各メンバーと連絡を取りあい、今後各人がどう行動するかの調整をすることにした。
まずMeHowが責任者に連絡を入れる。
「ナベさんが、俺が行くまでは待ってろって」
調整終了(笑)その後は西ホールで人の流れの邪魔になったり、ボーっとしたり、煙草ふかしたりしてた。
東に他のメンバーの援軍に行こうとか、西館を再度自分のために見て回ろうとかいう気は一切起こらなかった(笑)
ちなみに、その頃、責任者のナベさんは入場直後に並んだサークルの列に、まだ並んでいたそうである(笑)そして、三時半過ぎ、閉場三十分あまり前にY大学ゲーム研メンバーとそのOB+オマケ一名の有志はコミケからの帰途に着いた。
もちろん、各人とも個々が重さ10キロ以上、購入価格にして3〜4万円以上の紙袋を二つ三つずつ下げていた事はいうまでもない。
帰りは「ゆりかもめ」に乗って帰ったのだが、ゆりかもめ始発駅の有明駅がビッグサイト東館まん前である事を述べれば、乗車状況とか乗客の傾向とかは述べるまでもない事と思われるので、そのあたりの描写は割愛する。……思い出したくもない。
もちろん、終点新橋までの所要時間二十分内に、始発の有明駅とその次のビッグサイト前駅(西館前)での乗車以降に、乗客の構成は一人たりとも変化しなかった(正確には出来なかった)。
お台場駅で乗車待ちしていたカップルの言葉が心に残る。
「また乗れないのぉ? これで四台目だよ」
……日と時間帯が悪かったと諦めてくれ……。こうして、ワタクシのコミケ探訪は終わった。
……よかった。終わったよ。
先輩宅に戻った後、近くの焼肉屋で打ち上げ。
みんな昼食抜きだったからか、欠食児童(←しってる?)のごとき食いっぷり。
こらぁ、ちゃんと焼いてから食え、とか先輩方々からの怒声が飛ぶが、そんなもん聞いちゃいられない我々は、肉に焼き色もつかないうちに奪い合いとなる(どうせ牛だし)。
……一人あたり、四、五人前は食ったな。
ビールなんて、飲む間もあらばこそ、だ。しこたま騒いで帰宅の後、今日の戦果の分配作業。
今回の戦果はかなりのアベレージであったらしい。
「こちらは全て買い揃いましたよ」「あ、こっちも」「俺もっす」
という声が響くたびに先輩の悲鳴が聞こえる。
本来は、各人に配分したノルマは、100%の達成は期待されていないらしい。
70〜80%の目標達成率で個人の予算を割り当てているかららしく、本来なら100%ノルマ達成は考慮していないという事。
ところが今回は西が私一人で済んでしまったため、ほうぼうから「うわぁ、予算足りねぇ」「俺、帰りの金残るのかな……」などと声が漏れる。
斯く言う自分の取り分も、予想外の出費を強いられ、足が出た。
うーん。まさかのために金を下ろしておいて良かった。まさか、同人誌・同人CD−ROM合わせて二万円で足りないとはなぁ(頼まれたものも含む)……(^_^;;
それでも、もちろん今日、この部屋からの参加者の中では、使用金額が一番少なかったのは言うまでもなかった。そろそろ配分も終わろうかという頃。ナベさんの一言「じゃ、配分は終了したな。人狼鑑賞会するぞー」。
……え゛?
「お互いが買ってきた同人誌の読書会は、その後にするぞー」
あ、あの、俺もう今日はそろそろマジでリーチ掛かってるんですけど……。
「さあみんなこっちの部屋な。じゃ、電気消すぞ」
おれ、人狼は劇場版見たし、DVDも買うつもりですから、わざわざここで見なくても……っていうかもう沈没寸前で〜す……。
『あの決定的な敗戦から××年――』
……始まってるし……。……私の意識がいつ途切れたのか、我が事ながらまったく定かではございませんでした。
願わくば、私の意識の無いのをいい事に、彼らが私に「kanon」のヒロインの等身大バスタオルをかけてデジカメ撮影会をするなどの暴挙に出ない事を……。暗転。
これを書いているのは全てが終わった後なのだが、私はこの日に続く三日間を生涯忘れないだろう……。
というより、かなり厳しい体験(と日程)だったのだが、これを忘れてしまうという事は、ともすると『今後、毎年参加して、慣れてしまう』という事態も想定できるため、是非とも『忘れられない最後の思い出』にしたいものだと、いう事である。(……無理なんだろうなぁ)
その日は、朝8:30の「黒磯」行き各駅停車から全てが始まった。全行程はMeHowと二人である。
この列車は、座席も比較的空いており、2時間半の行程なのにボックス席車両ではなかったとはいえ、のどかな列車の旅路はこれからを予想させる何物もありえなかった。
我々を乗せた東北本線は、11:00間際に「黒磯」到着。向かいのホームに止まっている「宇都宮」行きに飛び乗ると、一服する間もあらばこそ、急ぐようにオレンジと緑で彩られた列車は発車した。
今にして思えば、ボックス席でもあり、この宇都宮行きが全旅程中一番くつろげた時間であったのだろう。一時間ほどで「宇都宮」へ。
三十分ほどの列車間連絡の合間に昼食をかき込むと、「上野」行快速特急「ラビット」号に。
この行程も一時間ほどだったのだが、座った場所が悪かった。二人とも座席ヒーターの真上。
この寒空の中、まさか額に汗して一時間の苦行を強いられるとは夢にも思わなかった。
で、午後1:30に五時間をかけてJR上野駅にたどり着いたのでございます。早速、今夜の宿泊先(MeHowの先輩方)に連絡を取るMeHow。
「先輩達は、五時ごろ初日終わりらしいから、川崎駅に五時集合だって」との、意味不明な(特に「初日」という辺りが……)発言に不審な感じを覚えたものの、黙っていましたところ「じゃあ、時間もあるし秋葉にでも行く?」「……何しに」「もちろん、虎の穴へ」。
……ここで出てきた「虎の穴」が、何らかの「己を鍛錬する場」ではない事は解説を待つ必要はないものと存じます(いや、ある意味鍛錬になるかも……(^_^;;)。
ちなみに、我々の秋葉での全行程のやり取りを要約すると、以下のようになります。
「……で、SF・軍事系オリジナル同人誌とか、オリジナル系STGとかはどこ?」
「んなもの、秋葉中探したって無いんじゃない?」
「……さ、もう行こうぜ」
……場末のゲームセンターにあった「ダライアス スーパーハードvar」だけが、唯一の心の慰めでした(笑)川崎では五時の約束だった方々は、(もちろん)五時には現われず、MeHowと二人で、先に「出来上がってる」事にして、飲み屋に。
「彼らの現在地は?」とMeHowに聞くと「ゆりかもめにいまから乗るところ」だって。よくわからないが後一時間以上は現われないらしいという事。
来ない人たちは放っておいて、先輩方に指定された飲み屋で「ハートランド」とか言うビールを飲み始める。 先輩方もこのビール目当てにこの飲み屋に来るというだけあって、美味いビールだった。
二人で三杯づつ干したところで、「先輩方」の到着と相成った。
「取りあえず、ハートランド一人一本づつ」という先輩方の注文に対し
「すみませんあいにく今日は……」との店側の返答。眼前にはそのハートランドの空き瓶の山……。
彼らの視線が、しばらくは非常にイタカッタ(^_^;;その後、川崎からさらに二駅さきの先輩宅へ移動し、「今日の戦果」の分配を始める彼等。
基本的に理解不能な会話が飛び交う中「どうだ、オフィシャルのガンパレ本だぞ」の言葉に反応するワタクシ(笑)
本当だ。アルファシステムの銘入りだ。絵も、ゲーム中と同じだし。……でも中身は「滝川(男)陵辱」もの……って一八禁じゃねえかぁ(爆)
分配は、モノとカネと悲鳴と友情が飛び交い、ワタクシに江戸時代の賭場を連想させた、実に激しくも心温まる(?)光景でございましたのでございます(笑)
……嵐の分配が終了すると、早速明日の戦力配備に関する作戦会議が開かれた。
「明日の戦力は五人しかいない。よって、この戦力を東”四”対西”一”に分けざるをえない」
……はぁ。
「東館、内周要員が、自分の分担を終了次第、西館への予備戦力に回るものとする」
……ほぅ。
「西館主力要員は……君だ」
……え? 誰だって? オレ!?
……って、えーと、俺、初参加で右も左もわからんのですケド? それで一人?
「大丈夫だ。誰だって最初は初参加だ。待機場所までは一緒だし地図だって渡しておくから、そのとおりに並べばいい」
あの、でも俺……。
「よし、最後の確認だ。いいか俺と××が東”1”外周シャッター前……」
……聞いちゃいねぇ。―――会議中―――
……結局、作戦会議は深夜一時半まで続いた。
「……よし、明日に備えて今夜はもう寝るぞ」
明日は五時に云々って言ってたから、睡眠時間は三時間半しかないのか……。
「起床は三時。三時半には家を出るからにょ。ゆっくり寝ておくがいいにょ(いやみデジコ調で)」との先輩(責任者級……何の?)の声を最後まで聞かぬうちに、長旅の疲れか、ワタクシの意識は現世を遠く離れたのでございました。……これが、地獄の一日目。
……とか銘打っちゃいるが、大半は28日の出来事だと思いねぇ。
仕事に行く。
昨日に降り積もった雪が路面を厚く被っていた。また、日中、陽光に照らされたところは、黒々とテカって(アイスバーンの事。地方語?)いた。
ワタシの通勤路は、その殆どが夜の山道なので、こういうときは逆説的に通行車のペースが速い。
つまり、「下手な奴、雪道を走れない奴」は、通れない。がために、「通れる奴」しか走らないため、ペースが落ちないのだ。中途半端に雪国である地方の宿命であろう。
……が、たまに違う奴もいる。
今日はそういうお話。ご存知の方もいると思われるが、現在の私のクルマは、テンゴーのライトワゴンである。
よって、「走る」 クルマでは当然ない。
そんな車に、一般道で追い抜かれた「走る」クルマの方々の心中は、察して余りある。
現に、抜かしたばかりのマークIIツアラーVと思しき方も、急速に追い上げてこられた。
いくら雪道とはいえ、白色破線の直線道を40キロで走られたら、 抜いてくださいって言ってるようなものだと思うけどねぇ?
しかも、雪道ではクルマは非力なほうが、余計な挙動起こさないから、走るのは実際楽なのですぜ?
こちらは、この街道の雪道は毎年の事でもあり、市内に入る最後の難関のところでも、バックミラーに視線をやる余裕すらありましてございました。ほらほらここの下りのS字、入り口緩やかでも出口はきついって知っててその速度で突入してくるの? ここ、コーナーの最後、フェンスに隠れてて見えないけど、雪道からいきなり、てかてかのアイスバーンに変るんだけどねぇ? あ、ほらやっぱり。
……などと、軽く思ってバックミラーに目をやると、コースを外れる後続車両のヘッドライト。あ、スピンしてる!? ブッ(゜ω ゜) =3。
まさかワタクシもあそこまでFRレイアウト(基本的に雪道に弱い。上手い人は別)のクルマで、雪道で無理をするとは思っておらず、本当に「やる(クラッシュ・スピン等を)」など思いも寄らなかったもので、驚いて思わず噴き出してしまいました。
まあ、スピン先はどうせ駐車場だし、人家も近いし、大事には至るまいと思って、放っておきましたが(笑)取りあえず、この事は胸にしまっておこうと心に決め、店に出ました。
……途中、公会堂前を通ったにも関わらず、何事も起きなかったので、 心さびしく思った事もまた、秘密です。
ともかく、本日は大過なくすごしました。
一時ごろに来店した客が四時過ぎまでトイレを占領していて(寝ていたらしい)、トイレを我慢していた店長がキれた以外は(笑)
で、帰ってきて、ガンパレ2ループ目。
どうやら、このゲーム、二周目以降の真のエンディング、ランクSにならないと、本当のエンディングではないらしい。 がんばろう。
前回にかなりの不満が残っていたため、裏技使って、今回もまた主人公を「速水」で始める。
早速、坂上先生と自己紹介……、意味不明の質問をされる。
「……は?」
いきなり銃殺!!
GAME OVER。二周目始めて五分せずに。
えー!?……気を取り直してもう一度。今度は上手くごまかす。
……っつーか、二周以上やらないと、このゲーム、真の状況が見えてこないのねアリアン君。ソックスハンター協会のMr Bの正体もわかったし。まあよし。
現状ではまだセプテントリオンについて一切判らない。Fよ、すまん。壬生屋は「セントラル」出身でそこを守っている一族「だった」ね。セプとの関係はないらしい(現段階では)。
そして、瀬戸口系から四人目が出たのは判ったが、本人がそれなのかの確信が持てなくなってきたし。……最初は本人だと確信していたんだけどなぁ。
……ああ、知っていても教えないでね? 珍しくこのゲームは「無改造・データ解析せず・攻略本無し」で楽しんでいるのだから(笑)で、めげずに芝村と仲良くなる。会話してると勝手に友好度が上がっていくので、これはもはやシナリオ上の仕組み!?
それでまた使えもしない最新鋭機を陳情してくれる。
自分は乗らないし、自分のために陳情されたものに他人が乗るのも癪なので(笑)、来た傍から廃棄する。ああ、もったいない。製造過程を知っているとなおもったいない(^_^;;
しかし、さすがに二周目は展開が早い。
三月中盤には鹿児島が落ちて、幻獣どもの戦力が増強され、四月初旬には福岡が落ちて、北から幻獣が攻めてくるしで、今回は幻獣を殲滅し尽くして、出撃がなくなる心配はなさそうだ。
4/10の「幻獣大増産計画(←心情的命名)」日もまだだし。「降下作戦」と「熊本城攻防戦」はもう終わってしまったけど、今回は「絢爛舞踏」が狙えそう(笑)
p.s. 昨晩のマークIIの彼は翌日、ニュースにもなっていなかったので、無事だったのでしょう。
じゃあ、