What's Kimagure Orange☆Road?

『きまぐれオレンジ★ロード』
1984年〜87年まで、週刊少年ジャンプに3年間に渡って連載された作品です。
原作者はデビュー間も無かったまつもと泉。
SFチックな要素と、ラブコメを合体させたストーリーが絶妙で、若い世代を中心に人気になりました。
途中、作者急病のため連載が長期中断するアクシデントがありましたが、ファンの人気は衰えることなく、87年にはTVアニメ化され、1年間日本テレビ系列にて放映されています。

『オレンジ★ロードの軌跡』

1984年 週刊少年ジャンプ3月26日号から連載スタート
時あたかもジャンプ黄金期。
オレンジ★ロードが連載していた時の他の作品は、「北斗の拳」「キャプテン翼」「奇面組」「キン肉マン」「ドラゴンボール」といった具合で、とにかく読める作品がズラリと並んでいたすごい時期だった。
まつもとは富山から上京。82年にフレッシュジャンプ「ミルク☆レポート」でデビュー。
数作を執筆した後、84年3月12日週間少年ジャンプで「きまぐれオレンジロード」の連載を始めた。
連載開始後の人気投票で上位となり、連載1年目は何度も巻頭カラーを飾っている。
1985年 「ジャンプ・スペシャルアニメ・大行進85」にて、初のアニメ化。
「ジャンプまつり」といわれたイベントで、初のアニメ化。
実はTVシリーズ放映前に1度だけ上映されたのが、この幻のジャンプ版「オレンジ★ロード」である。
キャラクターデザイン高田明美、脚本は伊藤和典という強力タッグで、監督は後に劇場版を担当する望月智充。
キャラクターの声優こそ違うが、87年TVシリーズの布石になったであろう、初期の名作。
1987年 2度目のアニメ化。NTV系列にてTVシリーズスタート。ジャンプ連載終了。
約1年間のTVシリーズ。キャラクターデザインは85年にも担当した高田明美。脚本(構成)は寺田憲史。
TVシリーズは中学生編のみ。恭介・まどか・ひかるの三角関係も不完全のまま終了している。
また、87年は「オレンジロード」の連載が終了。長引く体の不調を理由に自らの決断だった。
1988年 劇場版「きまぐれオレンジ★ロード あの日にかえりたい」公開。単行本最終巻発売。
「オレンジ★ロード」初の長編劇場映画。
TVシリーズで決着しなかった、三角関係の完結がテーマ。
だがその内容はとても「オレンジ★ロード」とは考えられないシリアスなものとなってしまった。
実は制作時にTVシリーズ同様、まつもとに一切連絡を入れず進行したため、監督の望月の描くオレンジロードに変わっていた。
そのため何も知らされずに作られた劇場版にまつもとが怒り、制作終盤に来て急遽シナリオを修正し、何とか公開にこぎつけるという有様だった。
興行的にも失敗だったうえ、オレンジロードの世界をぶち壊してしまったこの作品は、まつもと泉に「大嫌いな作品」とまでいわさせた悲運の一作となった。
一方、連載時にフォローできなかった最終回の描き下ろしを追加をした最終巻が、次回作を急かす集英社側の思惑で後まわしとなり、予定から大幅に遅れて発売となった。
連載から4年で作品は完結となる。
1989年 OVA発売。「もぎたてスペシャル」公開。
TVシリーズではカットされていたエピソードをOVAで発表。
第一期は、「ハワイアン・サスペンス」と「白い恋人たち」の2作。
第二期は、「吾輩は猫であったりおサカナであったり」「ハリケーン! 変身少女あかね」「恋のステージ HEART ON FIRE! 春はアイドル」「恋のステージ HEART ON FIRE! スター誕生」の4作。
上記4作品は「もぎたてスペシャル」と銘を打ち、東宝系で劇場公開されている。
1991年 第三期OVA発売。
第三期は、「思いがけないシチュエーション」「ルージュの伝言」の2作品。
1992年 集英社から愛蔵版「きまぐれオレンジ★ロード」全10巻刊行。
カットやコマに加筆・訂正がされた愛蔵版全10巻が発売。
最終話も愛蔵版ではカットをかなり入れ替えている。
1994年 ノベルス版、「新きまぐれオレンジ★ロード」出版。
原作まつもと泉、作寺田憲史のコンビで、新シリーズのノベルズ版を発売。
「あの日にかえりたい」の事実上の続編で、30万部を越えるベストセラーに。
この結果、96年に映画化されることになった。
以後、ノベルス版は「新きまぐれオレンジ★ロードV まどかのシークレット・メモリー」まで出版されている。
しかしながらまつもと泉自身、新シリーズに対してあまり乗り気ではなかったようだ。
1995年 NACK5 ラジオ大阪系で、ラジオドラマ化。
ノベルズ版の影響で、「オレンジ★ロード」の人気が再燃。
原作、TVシリーズとは違うストーリーで、新しい「オレンジ★ロード」を誕生させた。
キャストは、恭介役「堀川亮」、まどか役が「桜井智」という顔ぶれだった。
1996年 劇場版「新きまぐれオレンジ★ロード そして、あの夏のはじまり」公開。東芝EMIよりデジタルコミックCD-ROM「COMIC-ON!」が創刊される。
8年ぶりとなる2作目の長編劇場映画。
94年に発売されたノベルズ版が原作で、キャラクターデザインは高田明美から後藤隆幸に。
ちなみに劇場公開に合わせ、当時の日テレのスポットCMにもタイアップしている。
またPC用CD-ROM、デジタルコミック「COMIC-ON!」が創刊。
連載陣にまつもと泉が入り、創刊号ではオレンジ★ロード約10年ぶりの新作、特別編「パニックin銭湯!」が収録された。
しかしその後、Vol.5まで発売されたものの、97年10月に発売されたVol.5を最後に事実上の廃刊。
創刊からわずか1年8ヶ月のことだった。
1998年 集英社文庫から文庫版「きまぐれオレンジ★ロード」全10巻刊行。
愛蔵版の内容で、価格とサイズを抑えた文庫版全10巻が発売。
10巻だけは「COMIC-ON!」の特別編「パニックin銭湯!」が、モノクロ収録されている。
1999年 プレイボーイ11月2日号にて、特別編「ほんでもってとーめー恭介!の巻」が掲載。
全2ページフルカラーの新作。短編というより、2ページのイラストという感じに近い。
「コスプレ」をテーマとした作品で、まどかが色々なコスプレをしている。
しかしながら、超ミニスカート、ルーズソックスという現代版の女子高生姿で登場したまどかに、ファンの意見は大きく割れることに。
2001年 高田明美きまぐれオレンジ★ロード画集「MADOKA」出版。まつもと泉、初の画集「グラフィック・アンソロジー」出版。新きまぐれオレンジ★ロードが文庫化。
TVシリーズのキャラクターデザインを担当した、高田明美のオレンジ★ロード初画集、「MADOKA」出版。
一方、原作者のまつもと泉からも、オレンジ★ロードのイラスト等が収録される初画集「グラフィック・アンソロジー」が出版された。
新きまぐれオレンジロードも文庫化し、加筆・修正されている。
2003年 オレンジロードコンビニ用コミックス発売
コンビニに置かれる廉価版が発売スタート。
おそらくコミック関係では最後になるだろう刊行。
2004年 まつもと泉公式ファンブック発売
ファンが制作してきた同人誌にまつもと泉が参加し、公式という形で初めて出されたファンブック。
オレンジロードの制作秘話、舞台裏などをまつもと泉が話している。

各シリーズ紹介
原作
84年に週刊少年ジャンプで連載が始まり、87年終了まで約3年続いた。
ファンの中でもっとも人気が高いのがこの原作。
作者の急病、体調不良が続き、残念ながら終盤の掲載は断続的だった。
80年代ジャンプ黄金期を支えた作品の一つ。
原作は完結しており、後に始まったTVシリーズ、新シリーズとの関連性は一切ない。
TVシリーズ
ジャンプでの連載終了前にスタートした、オレンジロードのアニメ化第2作目。
87年に日本テレビ系列でゴールデンタイムに放映された。
原作のストーリーを基本としていながらも、世界観はTVシリーズ独自のものを構成し、キャラクターデザインも原作ではなく、高田明美が新たに描き起したものを使っている。
時間軸は恭介が中学3年生の1年間。TVシリーズはシリーズで、一応話は終わっている。
TVシリーズのオリジナルストーリーも作り、なかでもその後の「パトレイバー」でも同じネタを使った(笑)第40話、そして独特の文字カットを意図的に挿入した、制作側の意欲的な試みが見られる第43話は傑作である。
全48話だが、総集編の七夕スペシャルなどを含めると約50話近くとなる。
1年間でオープニングとエンディングが3回変わり、その後の作品に影響を与えたであろう、非常にクオリティの高いものとなっている。(特に第1期オープニングは圧巻)
劇場版第1作「あの日にかえりたい」
TVシリーズ終了後、88年に公開された完全オリジナルストーリー。
舞台は恭介高校3年生の夏。
物語の世界観はTVシリーズを引き継いでいるが、最終回の続きものではなく、あくまでこの作品だけのストーリーとなっている。(ただし物語の流れからいくと、中学生編のTVシリーズの後の話ということになる)
いわば原作に対する、TVシリーズ版の完結編。
三角関係の決着をテーマとしており、そのため超能力も出てこない、とてもリアルで壮絶な失恋映画となった。
それも監督の望月の実体験に基づくというもので、一言でいうなら登場キャラクターを借りた別の作品。
TVシリーズを期待して見ると見事に裏切られるので要注意!
OVAシリーズ
第1期〜3期まで発売された。
第2期の4作品は劇場公開されている。
世界観はTVシリーズと同じで、いうなればアナザーストーリーといったところ。
原作の高校生編のストーリーがメインで、TVシリーズに比べるとやはり作画の出来がいい。
個人的には第1期「ハワイアン・サスペンス」がおすすめ。
期待されたオープニング、エンディングだったが、3期通じてこれといった特徴のない平凡なものに終わり、ファンをがっかりさせた(苦笑)。
ちなみにOVAでも和田加奈子がエンディング曲を歌っている。
小説版新シリーズ
タイトルが「新きまぐれオレンジ★ロード」に変わった、新シリーズ。
TVシリーズの世界観をそのままに、恭介まどかが20歳代の大学生編を書いている。
94年〜97年まで、3作品が作られたオレンジ★ロードの小説版。
元々は第1作「そして、あの夏のはじまり」だけで終わる予定だったが、予想外の反響の多さにシリーズ化され、第1作は劇場版第2作として96年秋に公開された。
ただ、原作とまるで違う作品になってもいるので、否定的なファンの声もやはり多数聞かれた。

劇場版第2作「そして、あの夏のはじまり」
88年に公開された劇場版第1作「あの日にかえりたい」の続編。96年ロードショー。
原作は小説版の第1作。
新シリーズからキャラクターデザインが後藤隆幸に変更となった。
雰囲気がTVシリーズとガラリと変わったので、作品に入り込めるかはその人次第。
脚本はTVシリーズ、劇場版第1作を担当した寺田憲史。
ラジオドラマシリーズ
95年にO.Aされたオレンジ★ロードのラジメーション版。
原作、TVシリーズにも属さない、全く新しいストーリーとなっている。
声優陣もラジオ独自のニューメンバー。
Comic-On!シリーズ
96年に鳴り物入りで発売された、デジタルコミック「Comic-On!」で連載された作品。
1月から12月までの季節に恭介やまどかが登場し、それに合わせて音楽が流れるという、PVのような作品だったが、肝心の「Comic-On!」が売上げ不振のため廃刊となり、結局未完のまま終ってしまった。
作品はこのための新作シリーズ。

・原作あらすじ紹介

「彼女はあの百段階段で出会った、赤い麦わら帽子の少女ではなかったのか?」
夕暮れの差し込む自分の部屋で、頬についた「手形」の痛みも忘れ、恭介は一人、自分を平手打ちした鮎川まどかのことをずっと考えていた――。
中学3年生の春日恭介はこの春、カメラマンの父親と双子の姉妹と共に、新しい街へ引っ越して来た。
一見、どこにでもいる普通の一家だが、実は子供3人がみな特殊な力を持つという、不思議な超能力一家。
引っ越しの当日、赤い麦わら帽子の美少女・鮎川まどかに出会い、彼女に一目惚れした恭介。
しかし、次に恭介がまどかと会う時、想像もしなかった彼女の姿がそこにはあった。
校舎裏で堂々と喫煙する彼女の本当の姿は、校内一の不良少女。
授業を平気でサボり、ケンカでは右に出る者はいないという、誰もが恐れるスケバン少女。それが鮎川まどかだった。
唖然とする恭介は訳の分からぬまま、彼女から痛い平手打ちを食らうハメとなり、憤慨。
翌日、再びまどかと出会った恭介は、彼女を無視することに決め込んだが、なんと声をかけてきたのまどかの方だった。
「いったい、どーなってんだ」
まどかの気まぐれな態度に混乱する恭介は、それでもそんな彼女に魅かれてしまう。
日を追うごとに彼女の心を開き、何とかまどかとまともに喋られるようになった恭介。
ようやく彼女と仲がよくなり始めていた矢先、今度はまどかの後輩の檜山ひかるが、恭介にいきなりアタックして来た。
ひかるもまた恭介に一目惚れ。しかも、事もあろうにまどかの前で交際宣言するのだった・・・。
「応援するから・・・」といったまどかだが、その心中は複雑。

かくして三角関係となった恭介・まどか・ひかる。
優柔不断な恭介は、当然どちらとも決めることはできず、超能力を駆使しては、二人とかけもちデートをする始末。
三人の微妙な関係は変わらないまま、やがて恭介とまどかは高校生となり・・・。