スケコマシ編C
奴の会社は
一流や。
最近では、
大学名なんか必要ない
要は、仕事ができる
人間がほしいのやというとる。
正直、これは嘘なんや。
実際、裏では会社にいる
人間のコネが一番
重要や。それと
どこの大学出身なのかと
いうのも大事や。
そんなことも知らんと、
ノコノコ入社試験に
応募してきよる
馬鹿蛇大学出身や
単細胞短期大学出身の
学生がおるんや・・・。
正直、うんざりしとるわ・・
「マリチャン?君、
新人なんか?
いつ入ったんや?
チミのような美人は
全部把握しとるつもり
なんやけどなあ。
ちょっと整形した?
二重になってるやん。
アイプーチ?
プチ整形ってやつなのかね?」
こんな軽いジョーク交じりで
奴がきよったんや。
「正直、今日の収穫は
どう?試験に
大学名かかへんようにしてから
わしの会社に入りたい
いうやつようけ増えたなあ。
正直、嬉しいわ。
わし、このビルの会長室から、
希望と夢持って
入社試験にくる
アホドモみるのごっつ
快感やで。
どうせ、おまえら
採用せえへんっちゅうねん。
ガハハハッハハハッハ。」
っていうとったわ・・・・。
なんでも、会社の採用のうち
半分は奴の親戚やコネで
きまっとるらしいわ。
もう半分のうちの半分は
奴の会社に勤めとる
奴らのためや。
ボーナス代わりに
してるんやろ。
そんで、残りの半分が
いわゆるほんまのエリートや。
まじで仕事できるやつが
採用される仕組みなんや。
けど、そのエリートは地獄やで。
なんせ、その他のあほ
3/4の面倒を
1/4の人間が
見てるんやからなあ。
正直、年金制度みたいやな?
奴は、こんなことも
いってますです。
「人命は、
地球よりも、
重い!!!!」
・・・・。
おまえら、
メス豚どもに求められとるのは
ちんぽしゃぶる
テクニックと、
外で一緒に歩いても
わしが恥ずかしくないだけの
美貌やろが。
俺の要求に
そぐわんやつは
クタバらんかい!!!!!!
正直、おまえらの
遺伝子なんぞ
世の中で
不必要や。
わしが選んだ女の
DNAだけ後世に
残すぞ。
文句あるやつは
全員
ギロチンや!!!!
奴は飽きた女に、
「おまえら、ほんま
ガッツとファイトが
足りへんのじゃ!!!!」
って言うのが
口癖です。
奴の部下に
河本っちゅう
男がいるんや。
正直、河本が
羨ましいで。
特殊法人日本産業
開発銀行の総裁っちゅうのが河本の
肩書きや。
河本は開銀を
デッチ上げる前は
奴の子分として、
忠誠尽くすかわりに
官僚としては
最高のポストである
大蔵省事務次官
まで昇りつめよった。
その次官の時代は
野党の大物代議士
までもが、
河本に頭下げ
まくって、
選挙区に橋かけたり、
鉄道敷いたり
するための
予算を獲得するために
平身低頭
しとったんや。
正直、河本は
そのとき神にでも
なった気分やった
らしいわ。
けどや、今の河本は
この世の春を謳歌
してるんや。
なんぼ権力が
絶大にあっても
役人の給料と
いまの開銀の
給料では月と
スッポンや。
河本は毎週
土曜と日曜日を
開銀から不正融資した
金で買い上げた
別荘で暮らすのが
楽しみや。
別荘は奥多摩の
小丹波にある。
河本の車は
ロールスロイスの
シルバーセラフを
リムジンタイプに
特注改造してある。
運転手には口止め料も
込めて毎月120万の
金はらっとるから
安心や。
河本はその車で
奥多摩に向かう途中
赤坂のあるマンションの
前で車を
とめさせた。
河本の愛人の一人、
佳美を拾うためや。
佳美はほっそりした
長身の女や。
佳美をロールスに
乗せたあと、河本は
特製の中部座席の
向きを後部座席の
方に変えて、
佳美と向かい合ったんや。
「やあ、佳美ちゃん、
元気しとったのかね?」
そういいながら、車窓の
カーテンを閉めて、
簡易バー・セットから
氷とジンとヴェルモット
と
ビタースとオリーブと
レモンピールで
作ったマティーニを
二人でのみあった。
今度は
南青山のマンションで
赤坂芸者の忍を
ひろいよった。
忍は30ぐらいの
女や。抜けるように
肌が白い。脂も
のりまくっとんで。
「やあ、忍ちゃん、
今日は楽しもうね?」
河本は忍にも
マティーニを
飲ませよった。
次は
初台のマンションで
恵を拾いよった。
恵は18か19の
小柄で童顔巨乳の
美少女や。
「やあ、恵ちゃん、
学校で先生に
怒られなかった?」
3人を拾ったあと、河本は
車内で軽い談笑と
ペッティングを
楽しみながら
別荘へ向かいよった。
河本の車は
中央高速道にはいったんや。
快調に進む。
バックミラーでその
威厳あるフロント・
グリルをみて
前にはしっとる
国産の車は面白いように
よけていくんや。
ロールスと接触事故
でもしたら、莫大な
金巻き上げられるし、
そんな車のっとる奴らは
普通の職業の人間
ちゃうやろから、
みんな避けよるんや。
河本は車のなかから
ロールスに
蹴散らされていく国産車や
中途半端な価格帯の
ベンツやBMWをみて
満足気に頷いたり、
笑ったりしとったで。
しかしや・・・。
その河本の顔が
次第に怒りに
燃えてきたんや。
なんでかいうとや、
エエ獲物見つけたと
ばかりに、
街道レーサーの
チューンアップされた
国産車群が
現れたんや。
シルビアとかセリカ、
スープラとか
スカイライン、インテグラ
みたいな
外見は最悪やけど、
改造しとるから
それなりに速い
スポーツカーや。
ロールスを
左からあっさり
追い抜いていきよった。
「くそが、この
ビンボー人どもが。
なめくさりよって。
わしの車は
ロールスやぞ。」
と罵りまくりや。
特にや、河本に
とって目障りなのが、
ターボチャージャー
搭載のスカGT−Rや。
あっさり抜き去ったあと
ロールスの前に
回り込んで、
ノロノロドン亀運転や。
ロールスが
左から抜こうとしたら、
途端に
物凄い加速力で
引き離す・・。
「逮捕したる。
クソが。
わしの後輩に
警視庁ナンバー2の
男がおるんや。」
ロールスの後ろに
へばりついとる
スープラの黒色が
ハイビームで河本の
車内を眩しくさせるのが
火に油や。
「ヴぉけどもが。
見せたらへんぞ!」
正直、
河本が
ジャリどもに
ほとほと参ったとき、
河本をからかってた、
ガキどもも、
あまりのロールスの
遅さに嫌気がして
どっか、いってもうた。
八王子インターで
おりたんや。
交番が近くにある
交差点の
近くで
とまったら、
お回りが
ロールス見つけて
畏敬の念をこめて
敬礼してきよったんや。
正直、河本の
機嫌は直った・・・。
「うん。ごくろうさん。」
河本の砕け散った
自尊心はマックス
状態にまで回復や。
河本は四国の
田舎に生まれたんや。
正直、貧乏やった。
水呑百姓の出や。
毎晩のおかずはかえるとかドジョウや。
ご飯はもちろん麦飯や。
でもや、国民学校の
数学の成績が
抜群やった河本は
親戚じゅうの献金の
おかげで都会の
中学に進み、
トップの成績で
でたあとは、親が
3人の娘を大阪の
売春宿に売り飛ばした
金で3高に進み、
鉄道省の傭員の
アルバイトしながら、
東大行って
大蔵省に入っんや。
主計局っちゅう
エリートコースにいた
河本は戦争でも
召集されることはなかった。
奴にだけさからわん
かったら、
今以上の出世は
約束されとるんや。