「ヴァルイダ様。アル様を見かけませんでしたか?」
書類を片手に、自分の部屋へ向かうヴァルイダの足を止めたのは
召使いの1人だった。
「アルならさっき自分の部屋に・・・」
「ヴァルイダ様!この件はどうすれば・・・」
今度はたくさんの書類を抱えた秘書が書類を差し出してきた。
「ああ・・・ん〜・・・フェルに渡しておいて」
ヴァルイダは書類をフェルに渡すように言い、自分の部屋へと足を
速めた。
自分の部屋にはきっとカルイがいる。
自分のことを友達として見てくれて、書類を渡すことなどない。
ただしゃべりたいから。
隣にいてくれるのが嬉しいから。
どうしてだろう。
こんな気持ち初めてだ―――――――
++++++++++++++++++++
「カイル」
「よっ」
扉を開けると漆黒の髪と瞳をした少年が出迎えてくれる。
「ふー・・・疲れた」
ヴァルイダはゆっくりとベッドに腰を下ろした。
そこにカルイが寄ってきて、話かける。
「大天使も何かと大変なんだな」
ヴァルイダを見下ろすように呟く。
「まぁな」
会話はなかった。
それでも心地が良かった。
沈黙という字が2人を覆い隠しても
いやな気分にもならない。
ただこうして黙って2人でいることが
何より気持ちよかった―――――――
「きゃあぁぁぁぁぁ・・・・!!!!」
その心地の良い時間を切り裂いたのは召使いの叫び声だった。
その声にヴァルイダはビクッと体を震わせ、一瞬動くことができなかった。
「ヴァルイダ!行ってみよう!!」
「う・・うん・・!」
カルイがヴァルイダの腕を引っ張り、勢いよく部屋を出た。
声がしたと思われる場所まで息を切らしながら、全力で走る。
ヴァルイダは何やら言いようのない胸騒ぎに襲われていた。
まっすぐ行った廊下の突き当たりで、召使いの女が座り込んでいた。
「どうした!!?」
「あ・・あ・・・」
女は体中を震わせ、まともに声さえも出せる様子ではない。
女の震える手が指さす方を見たカルイは一瞬息を呑んだ。
冷や汗が顔にじわりと滲むのがわかる。
「どうし・・・」
カルイの後ろから顔を覗かせたヴァルイダは、その光景を見て、
声が止まった。
白く、綺麗な廊下だったはず
清潔感溢れる
窓からは日差しが差す
そんな綺麗で可憐な
廊下だったはずなのに
真っ赤に染められ
いやな匂いが漂う
窓からは薄暗い雲
光りなど差す余裕などない
綺麗なふわふわの金髪に
似合うことのない黒い羽根をかかげ、
体からは生きる為に必要な真っ赤なモノを流し
君は―――――――・・・
「ア・・・ル・・・・?」
君はもう
「アルゥゥ―――――――――――――――!!!!!!」
君はもう僕に笑いかけないのかな・・・・?
++++++++++++++++++++
体に力が入らない。
何も考えられない。
ただ頭に浮かび上がるのは
君のいつでも幸せそうな顔だけ・・・・。
「ヴァルイダ・・・」
そこに静に名前を呼ぶ声がした。
カルイだ。
「アルを・・・その・・殺したのは・・・悪魔だって・・・」
何やら言いにくそうに下を向いて、さっき聞いたと付け加える。
「ああ・・。二三日前に紛れ込んだってフェルが言っていた」
「・・・・・何も出来なかったんだ・・・」
「え・・・?」
「俺はアルに何もしてやれなかったんだ」
握り拳を握り、ヴァルイダは言う。
「明後日は結婚式で・・・楽しみだなって・・・言って・・・
俺は・・・
それ以下のことは出来ても、それ以上のことは何一つしてやれなかった・・!!!」
下を向いて声を押し殺すように泣くヴァルイダを見て、カルイは肩を叩いた。
「それ以上出来なかったら、アルは幸せじゃなかったのか?」
そのセリフにヴァルイダは顔を上げる。
「そんなもんじゃないだろ?アルはきっと、お前さえいてくれれば、幸せだったと思うぞ」
『愛してるわ・・・』
アル・・・
『ヴァルイダ・・・』
「そうだな・・・ありがとう・・・カルイ」
涙が
冷たく
熱い
涙が
止まることなく
流れる
この事件は
これからの2人を大きく変える
余興にすぎなかった―――――――――――
どうして出会ってしまったのだろう?
つづく
おぉぉおおぉぉ!!!
第三話・・・終幕(汗)
なんかますますわけわかんねぇ・・・。
さて、アル死んでしまいました。
え?死んだってわかんなかったって?
それはごめんなさい(>△<)
文才がなくて・・・。
まぁ一応は死んだのです。つーか死んだことにしてください(汗)
さぁて、これからがまたわけのわからん話になっていくのです・・・。