儚く、脆いが故に美しい華


気高く咲き誇るその華を


この手で手折ってみたくなった





それが始まり











コンデンス SIDE:R











「ゲームをしましょう。私達、二人だけの」





言い出したのは君だった


それに何の意味が


どんな意味があるのか


分からないと僕は言い


意味など無いと君は笑った


強い光を宿す瞳で僕を睨み付けながら





この気高き華は決して優美な白百合ではない


長く伸ばした蔦で僕を絡め捕る毒華だ


美しく咲き誇る華の下に縦横無尽に蔦を伸ばし


力強く地に根を張り


どんな嵐にも屈することなく咲き誇る


気高き毒華





それが


何故


何故こんなにも儚く笑うのか





嵐にも屈することのないしなやかな茎が


風がそよいだだけで


この手で優しく触れただけで


淡く霧散してしまいそうに儚いのは


闇すらもその蔦で絡め捕る毒華が


今にも脆く散ってしまいそうに見えるのは


何故





「……いいだろう」





興味が湧いた


だから頷いた


儚く脆く気高く咲き誇るその華を


この手で手折ってみたくなった











……………それだけのはずだった











「さよなら、


「さよなら、リドル」





手折った華が散ってゆく


それだけのことに


何故


これほどまでに





胸が締め付けられる





霧散する欠片の一つすら逃すまいと


有らん限りの力で抱き締める





このまま


この華が


この腕の中に


永遠に……





想いを断ち切るように


華は儚く散っていった





戯れに


囚われてみただけの華だった


優しく絡み付く蔦を逆に絡め取り


こちらから捕えてみようと手を伸ばした時には


華はすでにどこにも無く





それだけのことに


半身がもぎ取られたような心地がするのは………











「愛しているよ、





優しく抱きしめて


ただ一言だけ告げることができれば


それだけで良かったのだと




全てが終わって


初めて知った