2 丹沢全山縦走 カモシカ山行
歩行時間22時間40分 うち 仮眠時間0分 休憩時間1時間50分
総歩行距離 約50キロ
タイム 大倉20:40−24:30塔ケ岳24:45−2:05丹沢山2:15−4:40蛭ケ岳4:50−7:35桧洞丸7:40−9:05犬越路9:05−10:30大室山−11:40白石峠11:45−13:00モロクボの頭−14:05城ケ尾峠14:30−16:15菰釣山−18:05大棚の頭−18:25山伏峠−19:20平野
19XX年4月2日〜3
カモシカ登山とは夜行で町を発ち次ぎの日の夜行で山を離れ、翌朝東京に帰ってくると言う形式の登山方法です。その場合睡眠等を含めて30時間前後がそれに該当するらしいです。休日が取れない人のための窮余の一策的山行方法です。ポイントは焦らず、疲れないようなペース配分の習得でしょう。
しかし今回は時間はやや短かいですが、その名前を借りさせていただきました。
以前よりジョギングが気にいってブラブラとやっており、タバコもやめたので身体のキレがよくなって来ていました。そこで、以前からやりたかったこの計画を行なうことにしました。
体力の限界とか言うことより、その頃は一人でもっと自由に冬山に登りたいと言う気持が強かったので自分がどのくらいの行動範囲を楽しく歩けるか、知りたかったことも一つの要因です。
4月2日下界では雪も消え桜の便りが聞かれる陽気で、気温も快適な季節と言うことで、自宅を夕方出発。
大倉に20時過ぎに到着。曇り空で視界がやや利かない。塔ケ岳までには3段階の急斜面があって、この山塊中一番のハードな登りだ。と言うことで抑え気味に登る。花立にて雲が切れて下界の夜景が一気にひろがった。素晴らしいの一語につきる。
塔ケ岳から下りになると、今までまったくなかった雪が一面に現れ面食らう。その雪は昼間溶けて流れ、夜に凍って道をアイスバーン状態にさせていた。そこで転ぶこと数回。かなり気落ちして時間も大幅にロスした。アイゼンもピッケルもなく頼るはストックのみと、長丁場の出だしとしては堪えた。靴もズックの軽登山靴だし。
丹沢山付近はなだらかで楽だった。ここの下りからが、この山塊の核心部で、登りと下りの差が激しくなる。消耗しないためにもマイペースを守る。鬼ケ岩の下りで、ついにガスってしまい、その上に氷化した岩場になっていてものすごく緊張させられた。
蛭ケ岳に着く頃、空も白みはじめ、なんとか安心感をとりもどした。ここから一気に下りになる。アイスバーンに気をくばりつつ下る。夜のうちのアイスバーンでかなり体力を消耗したようだ。
稜線はやせていて所々熊木沢は大幅にくずれていて気を使う。特に金山乗越前後は雪も付いているので確実に足を進める。大コーゲから犬越路までの下りでは一時的にヒョウなどが降る。犬越路では天候も回復して展望を楽しんだ。
大室山への道は長くて急なもので疲れる。分岐にて荷物をデポして大室山を往復。急な道下りと登りの後、避難小屋経由加入道山に着く。
ここまでで山塊の核心部は過ぎたと言える。ホッとしたせいか眠気も疲れもどっと出た。後でこのあたりで撮った写真を見ると、ゲッソリした顔つきで消耗しているのが良くわかった。
白石峠から城ケ尾峠までの道はヤブがうるさい。モロクボの頭から西沢への道はここらで唯一のエスケープルートなので体調と相談してどうするか判断したほうが良い。
城ケ尾峠にて初めて30分休む。お湯に蜂蜜を入れてがぶ飲みする。眼をつむると吸い込まれそうに眠くなる。ここから小ピークを越え菰釣山の急坂にうんざり。もうガタガタで頂に着いた。
これ以後は距離は長いが、それほど大きな上下はなく、雪もすくない。向かって右に御正体の山々と富士山を眺めつつ小さな登り下りを快適に進む。丹沢の山々の風景も見慣れないもので興味深い。
朝から見ていたお日様もだんだんと西に傾いてきた。山伏峠手前にて雨がパラつく。本当は切通峠まで行きたかったが身体もかなりなガタガタ状態。あっさりと山伏峠から下山する。閉鎖中の山中湖高原のそばを通り、道路にでる。日はとっくに暮れて、車のヘッドライトを浴びつつ重い足をひきずって平野に下った。
歩行期間としては4月下旬から5月下旬。10月上旬から11月下旬が良く、それ以外の季節は条件が悪い。
今回は地図上でイメージ登山などをおこなって疲れそうな所とか、危険区域の把握をしていたので、状況としては予想どうりでしたが、雪は計算外でした。そのため三国山までの予定が山伏峠に変更となりました。でもすごい酸素の吸入量でおいしい空気をたくさん吸えたと言う実感がわきました。
あと何も考えずにひたすら歩くと言うのも、下界の悩みとか、気になることを考えないため快感でした。