【予備調査】 ラテンアメリカのダンテ・サヤジラオ系

 南米の血統についてはこちらで「マイナー血統と片付けることはできない」てな話を書きました。その一方で、実際、ウェブ媒体ではまだまだその情報は十分オーソライズされていません。まして、特定の血統に関する網羅的な調査などは困難です。

 そこでここでは、ラテンアメリカ世界に残るダンテ Dante =サヤジラオ Sayajirao の血を手探りで求めつつ、その進捗状況を逐次(半分個人的なメモとして)残しておくことにします。


ラテンアメリカのダンテ系

 1999年末現在の時点で鞘次郎が知る限り、南米に輸出されて成功した Dante 直系子孫はこの馬くらいです。

Riton 1991 牡 鹿 / FNo. 7-c / Dante 系
Un Desperado
1983 鹿
Top Ville
1976 鹿
High Top
1969 黒鹿
Derring-Do
1961 鹿
Darius Dante
Sipsey Bridge Abernant
Camenae
1961 鹿
ヴィミー FR
Vimy
Wild Risk
Madrilene Court Martial
Sega Ville
1968
Charlottesville
1957 鹿
Prince Chevalier Prince Rose
Noorani Nearco
La Sega
1959 黒鹿
Tantieme Deux pour Cent
La Danse Menetrier
White Lightning
1970
ボールドリック USA
Baldric
1961 黒鹿
Round Table
1954 鹿
Princequillo Prince Rose
Knight's Daughter Sir Cosmo
Two Cities
1948 鹿
Johnstown Jamestown
Vienna Menow
Rough Sea
1964
Herbager
1956 鹿
Vandale Plassy
Flagette Escamillo
Sea Nymph
1957
Free Man Norseman
Sea Spray Ocean Swell
Yoko
1983 鹿
ゲイメセン USA
Gay Mecene
1975 黒鹿
Vaguely Noble
1965 鹿
ヴィエナ GB
Vienna
1957
Aureole Hyperion
Turkish Blood Turkhan
Noble Lassie
1956 鹿
Nearco Pharos
Belle Sauvage Big Game
Gay Missile
1967 鹿
Sir Gaylord
1959 鹿
Turn-to Royal Charger
Somethingroyal Princequillo
Missy Baba
1958 鹿
My Babu Djebel
Uvira Umidwar
Singapore Girl
1976 鹿
Lyphard
1969 鹿
Northern Dancer
1961 鹿
Nearctic Nearco
Natalma Native Dancer
Goofed
1960
Court Martial Fair Trial
Barra Formor
Cheftaine
1968 鹿
Tanerko
1953 黒鹿
Tantieme Deux pour Cent
La Divine Fair Copy
Chantelle
1956 鹿
Silnet Fastnet
Cantarella Sadruddin
SireLine for Windows Ver1.50 - Build 547

 知る人ぞ知る、1分31秒フラットのマイル世界レコードホルダーですね。ところがこの馬、実は両親同様のフランス産馬だったりします(種牡馬としてもまだ結果待ち、かな)。(^^;


 しかしもっと時代を遡れば、アルゼンチンやブラジルの大牧場が Dante 系の大物を導入した可能性はあります。ですから間接的な輸入なども含め、引き続き丁寧な調査が必要でしょう。

 直系に限らないとすれば、母父 Dante の種牡馬としてヴァルドマイスター Waldmeister(1961 牡 by Wild Risk ― カドラン賞)がいます。このステイヤーはブラジルへ輸出され、カルテジアーノ Carteziano(1976 牡 by Waldmeister ― ブラジル大賞典)などを出して成功しました。
 その後も、地元でじっくり熟成すること4代、世界が忘れかけた頃に、その名もジョーフー Joe Who(1993 牡 栗 by Jolly Quick)という馬がアメリカに殴り込み、エディーリードH(1999/08/01・米G1・デルマー芝9F)を制しています。

 またブラジルには、テューダーメロディ Tudor Melody の直仔ブリーダーズドリーム Breeder's Dream(偏屈爺師のご指摘通り、Waldmeister とは又従兄弟)も輸出されており、これからは名馬デュプレクス Duplex(1977 牡 by Breeder's Dream ― 12戦9勝)が出ています。

 この辺りから推察する限り、今後の調査次第では案外たくさん Dante の血が見つかる可能性もありそうです。


ラテンアメリカのサヤジラオ系

 南米で(個人的に)より重要なのは、Sayajirao の父系が生き残っていることです。
 意外と言っては失礼ですが、Sayajirao 直仔アイセイ I Say が現地で出した産駒クラクソン Clackson(1976 牡 栗 out of Quarana ― サンパウロ大賞典 他、33戦15勝)は、種牡馬としても成功しています。

 これらはおそらく世界でも唯一最後の生き残り(10年後にはこう言わなくて済みますように)。果たして当事者たちがこの事実にどれだけ意識的かは不明ですが、ぜひともこの系統に引き続きチャンスを与えていただきたいものです。


2000/01/09 ― ( Revised on 2000/01/27-31 )

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