「ここに、アラバスタ王国第13代国王として、王女ネフェルタル・ビビに戴冠を…」
「……?」
「どうされましたか、王女。」
「…いえ、なんでもありません。申し訳ございません。」

王女の髪が、風もないのに小さく揺れた。
それに気付いた者が、果たしてこの場に何人いたであろうか。


砂漠の大地に砂が吹いたとて、

それを気に留める者がどれだけいると言うのか。


ただ、それだけのこと。
そのときは、それだけのこと。

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時は、その戴冠式から少し経ったある日。
空島から戻ったクルーたちは、日常を謳歌していた。


「うあああああああ」
「ぎあああああああ」
「いやああああああ」

そう、つまり今日もGM号は、愉快な叫び声に包まれている。


事の顛末↓

@食料倉庫の食料をルフィとウソップとチョッパーで食べてしまった
Aサンジに怒られた
B食料を釣り上げることで双方合意
C誤って海王類を釣り上げた
D修行の相手が出たとルフィとゾロ、ルンルン♪
Eあまりの騒々しさにナミ、怒る
Fロビンは読書中

いつもの日常。

「…あら…?」
「ロビン?どうかした?」
「…いえ、特に大したことではないと思うのだけれど…」

どこか懐かしいざわめきが走った、というのが正しいのか。

骨の中から乾いていくような錯覚。
目の中の異物感が取れないようなもどかしさ。
背骨の中を突き抜けて行く、乾いた焦燥。

そんな違和感に、ロビンは思わず、あの方向を見遣った。
見えるはずもない、途方の砂漠の地、アラバスタ。

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