2000年のカープ

打撃篇

2000年の広島の打撃陣は緒方前田野村という主力が相次いで戦線を離脱する反面、金本のトリプルスリー達成、途中入団ながら88打点を叩き出したロペスの加入、2年目ながら16本塁打の新井の台頭などあり、楽しめたシーズンだったといえよう。得点591、打点562、本塁打150という成績はすべて巨人に次ぐ2位で、盗塁数114は両リーグトップだった。しかし打率.256(5位)犠打・犠飛128(5位)四死球402(6位)と改善すべき点もたくさんあるといえる。
後半戦はとにかく若手しかいなかった。若手が1軍の試合に出ているというよりは、金本ロペスが2軍の試合に出てるような感じ。8月に市民球場で巨人戦を観戦したが、バッテリーが河内だったため、スタメン全員の年俸を足しても松井ひとりに負けていた。「野球は給料の高さで決まるもんじゃない」とは言っても淋しかったのは事実。しかし新しい力というのはそういう中から生まれて来るのもまた真実。新井朝山森笠など目に見えて活躍するものも現れた。他にも松本(23試合)、(20試合)などもこの経験を糧にして伸びていって欲しい選手だ。

投手篇

開幕当初から佐々岡(10勝6敗)、ミンチー(12勝10敗)におんぶにだっこ状態。その中でポツポツと期間限定で働く投手が出た、という印象。4月5月までは小山田高橋などが活躍していたが、使われ過ぎか、まぐれだったのかはわからないが、以降はさっぱり。たしかに高橋は中途半端に使われすぎた。1点台だった防御率も終わってみれば3.93(5勝9敗4S)。ただ四球の多さはこの時期から目立っていたので、なんでこれでこの防御率なの?とは思っていたが。河野なども使われすぎた投手の代表か。中継ぎといえば玉木重だが、防御率2.61の割に信頼感に欠ける。勝ちゲームを任そうという気にならない。防御率に難があるが澤崎(4勝4敗)、山崎(6勝2敗)に復活気配が見えたのは楽しみ。また河内(1勝4敗)、苫米地(2勝3敗)のふたりも多くの課題が出たと思うが、楽しみな素材なだけにあまり焦らせることなくやってほしい。
しかし最大の楽しみはやはり黒田横山のふたりだろう。黒田は終盤の4連続完投を含む7完投はリーグ1位。やっと四球が減るようになってきた。横山は最終戦の投球に見られたように、投げれば勝てる。1年通して働けばタイトルもいけそうだ。 期待していた遠藤酒井矢野などは改めて今年期待。みんな球が速くていいピッチャーなんだけどなあ。長谷川が防御率3.13と芽が出そうな状態。小林幹英菊地原山内らのいつも期待されてるけど結果が残せない軍団は、昨年も今季につながるような結果は出てない。

達川晃豊監督

達川采配には賛否両論あった。むしろ否のほうが多かったかもしれないが、まだ就任1年目・2年目でチーム作りから始めないといけなかったチームの状態を考えたなら、むしろ正解だったと思っている。監督を辞める際も「責任を取れと言われれば取る。でも自分から辞めることはない」と継続の意思はあった。それだけチームとして戦える状態にもっていっているという自信の表れだろう。1年目の「胃から汗が出る」キャンプも、江藤や前田の育った第1期山本監督時代にもあったことで、それで非難を浴びることはない。久米宏は反応しすぎ。実際東出、新井、朝山、森笠などは活躍できるレベルまで上がっている。私は達川監督就任の時から「2003年には優勝が狙えるチームになっている」と言いつづけてきたが、今のところ順調だ。確かに達川監督には監督としての経験がないだけに、選手やコーチがついていかなかったという弊害もあったようなので、山本監督へのバトンタッチはいいことなのかもしれないが、せめてあと3年は達川監督でいってみて欲しかった。でもまた達っちゃんの解説が聞けると思うとうれしくもある。

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