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練習開始予定の12時になっても市民はスケーティングをやめなかったし、係員も彼らを、昨季のNHLの王者たちの為に追い出そうとはしなかった。 しかしそのとき、悪魔の練習はひそかに始まっていた。となりのリンクで。 ドアを通じて、もうひとつリンクがあることに、3人はまるで気づかなかった。 悪魔とは秘密裏に力を蓄えるものなのだ。
ここで采配をふるっているように見えるのはロシアからの派遣首領、フェティソフだった。
彼はロシアン5の一員としてDETでプレイしていた時は、比較の起こす錯覚でけっして大柄に見えなかったが、スケートを履くとかなり大きく見える。 |
ブロデューアはチームメイトのシュートでも外すと機嫌を損ね、自らゴーリースティックをコーナーに投げ出していた。 しかし、今はゲーム中ではない。拾ってくれるDFがいるわけもなく、自分で投げたスティックは自分で拾わなければばらならない。 「モギルニーは幻…」 コンスタンチーヌがつぶやいた。 赤い練習用ジャージをまとっていたモギルニーはとっととリンクを去った為、コンスタンチーヌの目に触れることがなかったのだ。 3月2日の右膝の故障以来欠場していたネムチノフが氷にのっていた。ブリリンも確か今年、膝を故障して復帰しているが、ゴール前のシュート練習に余念がない。 ポートたちが到着する前にどれほど練習したのかは不明だが、エリアシュはすでに氷上に横たわってくつろいでいた。全体になごやかな雰囲気であるにもかかわらず、むっつりしていたのが印象に残る。 彼はポートレイトと違って笑えるキャラではなく、ホッケーに対してより生真面目なようだった。 |