前回のニュース「経済効果」は手違いで未完成のまま送信してしまいました。
高熱が続いていたため、最後の詰めの作業ができず、しかもミス発送。
内容的には問題はないのですが、何かもの足りず、ちょっとヘコんでます。
しばらく「景気」を眺めつつ、趣向を変えた形でリメイクしようと思います。
数カ月先とだけお伝えしておきます。すいませんでした。
あの原稿がどのように変化するか、見ていてください。
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さて、以前スタルヒンの壮絶な事件について書きましたが
古い話のようで決して古くない話は、巨人に関してはいくつも転がっています。
つまり進歩していない、時代遅れのままになっている
という解釈ができます。
まずは、「ポイ捨て」の起源とも言うべき事件を取り上げます。
巨人のスポーツ文化への冒涜行為でもあります。
この沢村栄治という名前ご存じでしょうか。
東京読売巨人軍の公式ホームページによれば、
沢村投手のデータは次のように書かれています。
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沢村栄治(1936〜1943)
ジャイアンツ初代エースというだけでなく、
草創期プロ野球を代表するスーパースターでもあった。
京都商業を中退し、全米オールスターチームを迎え撃つ全日本チームに合流。
昭和9年(1934年)、静岡・草薙球場でのゲームで0−1で敗れたものの、
9奪三振の快投で一躍勇名を響かせた。
短いキャリアながら、脚を高く蹴り上げる独特のフォームから繰り出す快速球と
大きく落ちるカーブを武器に、
最高殊勲選手1回、勝率1位投手1回、最多勝2回、
史上初のノーヒットノーランを含む3度のノーヒットノーランを達成するなど、
その球歴は記録づくめだった。
昭和19(1944)年12月2日、台湾沖で戦死。享年27歳。
昭和34年(1959)に野球殿堂入りを果たしており、背番号14は永久欠番となっている。
剛球投手のイメージを確立した功労者であり、
その名前は今も「沢村賞」として残っている。
通算成績
105試合 63勝22敗 ― 投球回765 1/3 奪三振554 防御率1.74
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防御率1.74、ノーヒットノーラン3回という、ものすごい記録です。
それ以上に日米野球での活躍が有名で
記録によれば日本は18戦して0勝18敗、つまり全く相手にならなかった中で
0対1の好投を演じ、アメリカに勝てるかも知れないという夢を与えたのでした。
そしてこの年に、この時のメンバーを中心に
日本に初めてプロ野球が誕生したわけです。 沢村は当時18歳です。
読売の歴史の1ページとして刻まれている選手…。
沢村賞という形で、日本の野球史に名前を残した選手です。
まずはログをどうぞ。沢村28歳の時です。
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●2000/08/11
1944年2月戦時下とはいえ,来シーズンの契約の話について
何の連絡もないことにしびれを切らした沢村は上京して,
球団事務所を訪ねると「キミはもう要らん」と冷たく言い放たれたそうです。
「一月中待ったが巨人軍から何の通知もないさかい,出てきたのや。
ほしたら,もうきみはいらんというのや」
(石川隆太郎著 巨人軍非栄光の歴史より)
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入団当時、沢村家は貧しかったといいます。
沢村栄治と読売が交わした約束というのが
「必ず最後まで面倒を見る」ということでした。
「必ず」ですよ。
ところがこれほどの大投手を、何だもう使えないや、でポイしてしまった。
(度重なる兵役でケガをしたのをきっかけに、あっさり解雇した)
「投げられなくなったお前が悪い」
と自分から仕掛けた約束を反古にし、あとは知らん、ということをやったのです。
そしていいところだけ切り取って、巨人の栄光の1ページとして語り継いでいる。
さすがに読売のやることは凄い。
しょせん読売新聞を売るための手段として創設したプロ野球。
社長の正力松太郎氏が「プロ野球の父」と呼ばれているようですが
「巨人の父」(正確には「読売新聞販売促進球団の父」)であって、
決して「プロ野球の父」ではないことが
現在まで続く報道姿勢や、パ・リーグの扱いを見れば一目瞭然です。
(早く読売中心の野球界は変わってほしい)
飽くまでも興業として、金儲けの対象として扱っているようにしか見えません。
スポーツ(文化)というにはあまりにも貧困な事件が多すぎるのです。
野球そのものに対する熱意というものとは違っていると思います。
あの沢村投手をポイ捨てできる感覚がおかし過ぎる。
100歩譲って…
「必ず最後まで面倒を見る」と約束したからには
たとえ沢村が不要な選手となっても、約束だけは守るべきでしょう。
「野球業」として見た時、選手として関わるだけではなく、
コーチや監督として、あるいはスカウトとして関わることもできるわけです。
またこの沢村の場合、読売新聞社の社員として就職させ面倒を見ることもできたわけです。
事実関係をまとめますと
1943年のペナント終了後、沢村は球団専務から
「来年もしっかりやってくれ」と激励されてから、実家の京都に帰っています。
ところが、1943年11月末の巨人軍在籍選手は35人なのですが、
この時点で選手名簿に沢村の名前は入っていないのです。
つまり
「解雇通告」もなく、放置されていたのです。
そして明けて翌年の沢村のこの言葉です。
「一月中待ったが巨人軍から何の通知もないさかい,出てきたのや。
ほしたら,もうきみはいらんというのや」
もちろんこの年も戦時下でありながら、ペナントレースは行われています。
沢村は相当悔しかったのではないでしょうか。
生活というものがある以上、働く場として考えていたはずです。
読売はこの歴史的な人物をこのような形で
あまりにも簡単に切り捨ててしまったのです。
ひとつ感じるのは、読売の「労働者」に対する認識のおかしさです。
「人間」だと思っていないような、奴隷制度にも似たものを感じます。
カネだけは出すのですが…。(こりゃ最低でしょ)
昨年ナベツネが組合が要求した代理人交渉について
「代理人を連れてきたら給料カットだ」
「ストをしたら(選手会労組会長の)古田は殺される」などと
前時代的なことをおっしゃってましたね。
現在にしてこの人がオーナーですから、
半世紀以上もの間、読売の体質は古いままといっていいでしょう。
オーナーの意のままでありたいのです。
そして、最悪な事にこの会社がジャーナリズムのリーダー的立場にいます。
これが様々な機能障害を起こしています。
例えば、政治・行政に関しても「情報の開示」も遅々として進まず、
密室の政治がまかり通り、何で森みたいなのが首相に担ぎ出されるのかすら国民はわからず
法律さえも、ミッチー・サッチー騒動のウラで、盗聴法が数で押し切られるなど
日本はひどいことになっています。世界の笑い者です。
まるで巨人です。都合の悪い情報のもみ消し、放映権の収入を武器に読売で機構を固め
野球とは無縁の会長やコミッショナーが担ぎ出され
ルールさえもねじ曲げて、巨人に有利に作りかえてしまう。
ともに民主主義がないがしろにされている。一種の独裁です。
ジャーナリズムともあろうところが
政治家と密接な関係を作り、ナベツネが政治の世界で強力な発言力を持つ始末。
企業と政治家の癒着もさることながら、ジャーナリズムと政治家の癒着は危険です。
特に電波は人をコントロールできます。(巨人ファンのように)
政治家との癒着は巨悪への矛先を緩めることにもなりかねず
真実を隠してしまう可能性もあります。それがウソやデマに発展するかも知れません。
ウソつきの報道機関は
警察官のどろぼう、消防署員の放火、医者の人殺し、教師の援助交際、保母の幼児虐待…
このくらいひどいですよね。
だから政治の世界とは一線を画し、
何ごとにもウソのない報道、隠さない報道をしてもらいたいものです。
(政治もそうだが、元木や江藤の事件の真実は闇の中。いったい…)
さて、沢村投手の件については
人間として見ていない、功労者を何とも思わない、野球を販促ツールにしている
このあたりから判断するに
労働者に対する考え方のお粗末さと、文化程度の低さが織り成すハーモニーが生んだ
ポイ捨て現象ではないでしょうか。
沢村投手は本当に凄い記録を残していますから、巨人の歴史から抹消はできません。
だから、沢村投手がポイ捨てされて、失意のまま戦地で死んでいったことはタブーです。
史上初のノーヒットノーランの感動についてもこれでは大袈裟に取り上げられないでしょう。
不幸な野球史ではありませんか。
巨人ほど、過去の歴史から出てくる汚物の量が多いチームはありませんね。
以前やりました「スタルヒン事件」。
ほどなくして、別所事件が起きます。
スタルヒンへの脅しが1936年で、沢村投手解雇は1944年、この別所事件は 1948年の話です。
ログからどうぞ。
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●2000/06/15
1リーグ時代の昭和23年、当時南海のエースだった別所を、
讀賣が当時の「家一軒と100万円」で買収し強引に引き抜いた事件。
当時はマスコミの報道も讀賣一辺倒では無く、客観性も持ち合わせていたらしく、
相当の批判を浴びたとの事です。
翌24年シーズンの 南海:讀賣 戦は遺恨試合の様相だったそうです。
以上、アンチ歴50年の父からの情報でした。
●2000/06/17
読売内部でも,敵のエースを引き抜かなければ勝てないのか,
自分らを信用できないのかと,当時の三原監督に抗議した選手達がいたそうです。
今もこういう選手が読売内部にいればねぇ・・・
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「家一軒と100万円」で買収。当時の100万円は今の億に相当するのではないでしょうか。
1リーグ制ですから、戦う相手の主力をもらえば、一気に自軍が有利になります。
この前年に南海は優勝しており(別所毅彦一人で24勝をあげた)、
翌年、エースの別所投手を引き抜いた結果、読売は優勝してしまいました。
読売首脳は「別所が活躍できなくても、南海がその分弱くなるからそれで十分」と
言っていたようです。この飼い殺し体質は現在もまったく変わっていませんね。
この事件で解せないのは、ルールとして「他球団の選手に接触してはいけない」とあるのに、
そのルールを破り、結果として認められていることです。
ペナルティは、別所への2カ月間の出場停止処分であり、
根源である読売そのものに何の罰則もない。裏交渉を画策した人間への追及がない。
別所にしてみれば、2カ月がまんすりゃ、家と大金がもらえる。
これでは違反した者勝ちということになります。
ルール違反なら本来移籍できないと思いませんか。
「野球をやる権利を失う」ぐらいでないと、何のためのルールかわかりません。
ルール違反に対してプロ野球の世界は甘過ぎます。
そしてそのほとんどが巨人です。巨人に甘いのです。
なにせ父が読売新聞社長なのですから、自分に甘くなるのでしょう。
一流の人は自分にも厳しいものですが…。
別所の場合はもともと「巨人入りを熱望」していたといいます。
そして南海の低い評価に腹を立て、見切ってしまいます。
契約を拒否して、南海との契約期間が切れるのを待って、
巨人と交渉すればルール上問題はなかったんですが…。
ところが、南海選手である期間に、巨人や他球団と交渉を持ったということで、
巨人入団後に、別所投手に2カ月間の出場停止処分が決まったようです。
それにプラスして、モラルが関わってきます。
その当時は、基本的に自由競争です。
仮に契約が正規の手順を踏んだとしても、
そんなことが許されるのかという感情があったのです。
自由競争だが、その分、モラルもしっかりしていたと言えそうです。
ログにあるように、読売の選手が相手の主力を引き抜くとは、
自分達を信頼してないのかと一番腹を立てていたようですから、
まだ良識が残っていた時代だということがわかります。
ファンから見ると「卑怯」であり、選手も違和感があったのだと思います。
そこまでして勝ちたくないということでしょう。
今は法で整備しないと、どんな悪知恵を働かせてくるかわからない
信用できない部分が多くなったということになるのでしょうか。
悪魔のささやきにコロっと寝返る選手が多くなってしまったのでしょう。
まあ、たくさんくれる方に行く、というのはわかります。
単純に、人々から嫌われても、ダーティと言われても
例えば20億円もあれば一生ラクできますね。
ウラ金ではありますが、何らかの形で税金を支払うでしょうから、
半分の10億円が手元に残るとしますと、
一食に10万円かけたって、年間1億95万円ですから、
10年間でフォアグラになって死んでしまいますか、これでは…。
まあ、サラリーマンの生涯収入の3倍以上ですから、「罵声」と「カネ」のてんびんで
「カネ」を取っても不思議はありません。割に合う犯罪ということです。
私は犯罪と言ってますが、多分、厳密には犯罪ではありません。
不倫と似たようなものでしょう。
ちょっとそれますが、
そんなわけで、自由競争によって札ビラが舞うのを防ぐのが目的で「ドラフト制度」
が導入されました。これは新人獲得の際の制度です。
そしてそれでは希望球団へ行けなかった選手の権利がないがしろにされるのも事実で、
一定の時期が来たら他球団との交渉権を得られる「FA制度」(現在は1軍で9季)
へとつながっていくのです。
読売のカネばらまきによる倫理感の喪失は、逆に危機感となり
制度制定のきっかけになったとも言えます。
とりあえずの進歩はあったわけです。
理屈から言えば、FAで巨人へ行く選手を責められないとも言えますが
去年、江藤も工藤も巨人には行かないと言っていたのを覚えているでしょうか?
FAそのものが悪いのではなく、交渉する球団の異常な行為
(積み放題の巨額の買収という犯罪、またそれを利用して金額を吊り上げる選手の駆け引き)
が問題なわけです。
詳しくはいずれ「制度」の特集の時にやりますが、簡単に書くと
現在では、FA選手を獲得しようとする場合、
代替選手を提供するか、金銭を支払うルールになっています。
獲得選手の年俸が1億円なら、獲得選手に最高で1.5倍と球団には1.5倍を支払う、
つまり最高3億円の支払いが発生することになります。
5億円の選手を獲得すると最高15億円が必要になるのが現行のFA制度です。
しかしどうなってるんでしょうか。
噂では、ウラで数10億円が選手に握らされているようです。
またこのような買収行為が分かっていながら、日本野球機構が傍観するために
巨人は今でも好き勝手なことばかりやっているのです。
ここ最近は、ウラ取引き金額が大きくなりすぎて、さすがに犯罪性が非常に強くなりました。
さらにはドラフトも逆指名を巨人が提案・導入したため、
ウラでとんでもない大金が動くという犯罪性が強まりました。
今度は、それを理由にドラフト制度に手を加えようとしています。
「自由競争枠を2つも作り、契約金の上限を設けない」というものです。
つまり、札束攻撃大いに結構。バンバン積んで下さい。
いっぱい積んで、大リーグに選手を取られるのを防ぎましょう。という内容なのですが
このへんは、3月中旬に決定しそうですから、その後にじっくりやりたいと思います。
あ、随分それてしまいました。
別所でしたね。別所の場合はよそのチームの主力横取りの第1号と言えそうです。
1993年にFA制度が導入されてから、巨人は9人の他球団の4番バッターを獲得しています。
うちFAの金銭トレードが4人です。(落合、広沢、清原、江藤)
巨人は「勝つ」ことで新聞が売れると思っています。
見出しに華がないといけません。
だから出来上がった選手、数字を残している派手な選手だけをかき集める傾向があり
現在でも、どう見ても愛着の出ないチーム作りになっていると思います。
他球団のスカウトした優秀な新人の横取りと、巨人を拒否していた優秀な新人の横取りと
他球団の主力で構成されていますね。
いくらマスコミの刷り込み(洗脳)が強くても
何でファンがそれで納得するのか不思議です。
ファンも「勝てばいい」のでしょうか、知らないだけでしょうか。
最近、野球関連の掲示板で、
小学生らしき人の書き込みを読んで懐かしくなりました。内容は、
「巨人は金で勝っていると言われるけれど、それにより夢を与えてもらっている」
というもの。
その夢が覚めないまま死んでいくのが幸せです。ただ、そうもいかんでしょう。
あとでどんなにがっかりするか。真実と言うものは残酷です。
例えれば
「仮面ライダーが、実はショッカーにカネを渡して、勝たせてもらっていた」
のがバレたようなものでしょうか。
私が、巨人ファンだった小学生のころ、まさか巨人の醜い正体を
メールマガジンで発信しまくることになろうとは思いもしませんでした。
今は、巨人のいない野球界ができ、自分の好きな球団を素直に応援できること、
これが夢です。
小さいっスね。