●2000/06/24
読売の新人獲得って、他球団の様子をうかがって、一番最後になって桁違いの
金額を提示してさらっていく、というのが常套手段のようです。
こんなの、オークションで「1億」「1億5000万」というレベルで推移してて
誰からも手が上がらなくなって決まりかけたところで
おもむろに「10億」と言い出すようなものですね。
最近は1位,2位だけでなく3位まで「巨人以外には行きません」と言わせて
実質上の逆指名をさせたりしています。三沢、佐藤(今年の3位のヤツ)がそうでした。

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ニ岡智宏
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1998年11月27日 巨人は2位指名の二岡内野手と仮契約。

末次編成部長が2位指名の近大・二岡内野手を訪ね、
規定上限の契約金1億円、出来高払い5000万円、
年俸1300万円(推定)で仮契約を結んだ。
背番号は「7」に内定。
「開幕から活躍したい。目標数字は考えていないが、
足を使ったスピード感あふれるプレーをしたい。
また、一年目から活躍した高橋選手にも話を聞きたい」

この「ニ岡、巨人を逆指名」の衝撃から
ネットでは非常に激しいニ岡バッシングが渦巻いていました。
最近は、本人の不調もあるためか、その数は激減しているようです。

・・・

ニ岡には、中学の頃から地元広島カープのスカウトが関わっていたようです。

ニ岡が高校2年の時、父が交通事故で亡くなったということですが
広島カープが、そのあとの生活の援助をしていたという話もあります。
進路についても、高卒でドラフト指名したかったカープが
進学を希望していた本人の意志を尊重して、
進学のための学資を出したとも言われています。
このこと自体、やっていいこととは思いませんが
野球界は、昔からこういう体質のようですから、
他球団に「ツバ」をつけられる前に「ツバ」をつけておこうということなのでしょう。
(これがナベツネのいう人材確保のための企業努力ということか)

ニ岡の場合、長嶋茂雄のケースと非常によく似ています。(1957年12月入団契約)
長嶋の場合は、大学の時、2年間に渡って
南海が毎月(現在に換算して)40万円ほどのお金を工面し
本人がそれを受け取ることで、南海入りを確実にするという工作でした。
長嶋の場合、南海入団直前で
巨人の「さらにおいしい条件提示」(カネと地位の約束)によって
コロっと巨人に寝返ってしまいました。
長嶋は、同僚の杉浦投手に「一緒に南海へ行こう」と誘ってたくらいですから
この寝返りには、関係者はあっけにとられたようです。
このように「生活援助によって、ほぼ入団確定と思われていた」という状況と、
「巨人」が現れ、「巨額のカネ」がからんで、「直前に寝返った」ところなど
長嶋とニ岡は瓜二つです。

この巨人からの誘いに対して、ニ岡の母が巨人入りに反対していたと言われています。
7年も8年もカープにお世話になっていた恩というのもあったと思われますし、
「よりによって巨人」に寝返ることは、
下手をすればもうそこには住めなくなることもわかっていたのではないかと
想像できます。(本人に聞いたわけではないのでアレですけど)
実際、巨人入団後は、地元での反発が強くて、カネに転んだ恩知らずということで
実家では外に出られないほど非難されていたという話を聞いています。

広島市民にとってのカープの位置付けについて、以前書きましたが
戦後の焼け跡からの復興になくてはならない「心の支え」でした。
カネより大事なものを、カープと言う球団に感じていたはずです。
それが、たびたび読売巨人軍によって、潰されかけてきた経緯があります。
現在でも「貧乏球団は潰れてしまえ」のナベツネ発言にあるように
セ・リーグでは暗にカープを差していることは明白です。
カネがないことをあざ笑うような、市場原理大好きおやじへの反発もあるでしょう。
「よりによって巨人」というのはそういう意味があります。

ニ岡は新聞報道で「カープは契約金が少ない」とも言ったそうですし、
母親の反対意見もある中で(他にも反対者はまわりにいたはず)
恩よりも、7億円とも10億円とも言われる巨人からのカネの方を、
明確に“自分で選択した”ことが、非常にわかりやすかったので、
より、怒りを買いやすかったのです。

ニ岡の所属する近畿大学の野球部の監督や関係者にも
数千万円のワイロが贈られたとの話があります。
ニ岡に近い人間から、巨人へ入れとすすめるわけです。
さらには
ニ岡には、都内の「読売名義の」億ションを使い放題、
つまり、無税で住まいを提供しているという話もあります。
(これは、広島の大学野球の関係者の「オフレコ」情報です。
ニ岡選手をストーキングすれば事実関係もわかるかも知れません)

昔はこういうウラの話は、それこそウラのまま、表には出にくかったと思います。
長嶋にはダーティなイメージはなかったはずです。
長嶋とニ岡の時代では情報量は、比較になりません。
インターネットの影響も、非常に強いものになっています。
なぜこんな情報がと思えるようなもの、デマも含めて大変な情報量です。
逆に、選手個人からの情報発信もできるわけで、
デマに対抗する手段もあると考えていいと思います。
ニ岡本人は、入団の経緯について、気持ちの変化について何も口にしていません。

まあ、入団するのに理由を述べるというのはヘンな話かも知れません。
逆指名で決めたからには、その球団に入りたかったから、で済むことではあります。

ただ、ニ岡の場合は、そこそこ注目度は高く、
しかもドラフト直前まで「広島へ入団する」と公言していたのです。
カープへ入団確実と報道もされていた中での、巨人への寝返りでしたので
ニ岡の入団を熱望していたカープファンへ向けた「ひとこと」が
あって然るべきではないかと思いました。裏切り行為と言われても仕方ない行為でした。
(カープとしても、正田の穴もあり、若返りというか今後のチーム作りに
欠かせない選手であったわけです。だからこその「ツバつけ」をやっていた)

「本当は昔から巨人が大好きで、最初から巨人に入りたかった」とか
「契約金が全然上だった。プロなんだから金で決める」とか
まだ、もっとマシな言い方もあるでしょうが、
憎まれようが、嫌われようが、いさぎよいコメントは必要だったでしょう。

(今ではすっかりニ岡バッシングは治まりつつありますが
特にカープファンのわだかまりは消えていないし、あまりにもショックだっただけに
もう触れたくもない話題と化しているのが現実のようです。
私は半年くらい前から、何人かにもっと詳しい情報を求めていたのですが
気持ちの整理を無理矢理につけていて、もうこの話題には触れられませんでした。
しかし、風化もさせるわけにはいきません。
イカサマラインナップから外せない事件として、
憶測でも大枠は間違えていないと信じて書いています。)

・・・

ニ岡が広島カープ入団確実と見られていたこと、
巨人が関わってから、手のひらを返したように
巨人入りを表明したという流れは事実です。
実は
巨人がそこまでして取りたかった選手だったのかと言えば違うかも知れません。
きっかけというのは、元西鉄ライオンズの豊田泰光氏が
長嶋茂雄に、「近大にニ岡という凄い選手がいる」と耳打ちしたことで
何も知らない長嶋が興味を持ち、獲得に乗り出したらしいのです。
豊田氏はカープが「ツバ」をつけていることを知らず、
余計なことを言ってしまったと、
ラジオか何かで「反省」しているとか、言っていたそうです。
長嶋にとっては、ポスト川相として、ニ岡はちょうど良かったのです。

だから、あとからひょっこり現れて、ドンと札束を積んで持っていった
というのは、実にその通りだったと言えます。

カープは、ニ岡に目を付けてから10年近くも待ち続けて、
逆指名1位を彼のために空けてドラフトを迎えたのです。
ところが、土壇場でカープに恥をかかせるような、
「巨人逆指名、しかも2位指名」で入団を決めます。

カープは、突然1位指名する選手がいなくなってしまうという事態に陥ったのです。
球団が騙された格好で、あっけにとられた状態でした。
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●2000/01/05
いわばこれが讀賣のスカウティング戦略。
他球団は無名時代から接触しているのに、自分の足で稼がず
横からしゃしゃり出て札束をはたいて入団させるわけですから、
他球団はたまったものではありません。
確か、ニ岡の近大進学も広島の薦めがあったからでは?
「恩知らず」ってのは銭岡の為にある言葉です。

  ※「ニ岡」はネットでは「銭岡」(ぜにおか)と言われています。
   通常わかりにくいところは、私が実名に変えているのですが、
   今回はそのまま掲載します。

●2000/06/25
二岡とカープの関係については地元では知らないものはいません。
カープは彼の人生の最大限のサポートをしてきました。
少なくともそれを裏切った時点で二岡は郷土の恥です。
それに対して謝罪の一言どころか自己弁護に終始するなど、
奴の卑屈な人間性が一目瞭然です。

●2000/01/05
二岡が「銭岡」という愛称(?)で親しまれているのはその入団経緯によります。
僕に言わせると(高橋由伸よりも)二岡のほうが数段ひどいです。
まず奴に目をつけたのは広島。
そしてほんのわずか遅れること、阪神も名乗りを挙げます。
二岡は広島出身であり、近大ですからどちらに行っても言わばお膝元。
実際両球団ともかなりの好感触を得ていたようです。
しかしそこにしゃしゃり出てきたのが読売。
奴はあっさりと読売入りを決めます。
そして吐いた言葉は「憧れの巨人軍で・・・(意訳)」
そりゃみんなあきれますわ。
僕は広島出身ではありませんが、あちらの人の怒りは相当なものでしょう。

●2000/04/07
読売の場合,他球団が発掘もしくは先んじて接触して
いい感触を得た人材(入来,二岡)を,
ドラフト直前にいわば横取りのような形で持って行くのが
非難の対象になっていると思いますが。

●2000/08/24
読売のスカウトは他球団が見つけた選手を
大金はたいて横取りすればいいんですから楽なもんでしょう
(三野や銭岡や高橋等)

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20才そこそこの人間に、数億、数十億のカネを積んで
周りからも圧力をかけて獲得する巨人のやり方はひどいものですが、
ニ岡という「人間」に不信を抱いた人たちもたくさんいたでしょう。
プレイヤーとしての力は凄いものがあります。
  高校では三塁手兼投手で四番を打ち、2年秋に中国大会4強。
  大学ではリーグ新の13本塁打を放ちMVP、首位打者も獲得。3年時から全日本入り。
しかし、それ以前に「人間」という資格の問題があると思います。

あのボクシングのマイク・タイソンが、無敗で相手をなぎ倒してきて
その破壊力とテクニックに無敵の強さを感じ、あまりの強さにドキドキしてたものですが
その後、頂点に立ってからというもの、対戦相手が見付からず、天狗になり
婦女暴行や犯罪を繰り返し、がっかりしたものです。
確か、戦わずして、チャンピオンの地位ははく奪されたはずです。
仮にまた復帰して同じような強さで勝ち続け、何か記録を作ったとしても、
それは私にとっては価値のないものです。

まさにニ岡は、テクニックを打ち消す「人間性」を披露してしまった。
巨人ファンのほとんどは知らないから、その活躍には手放しで喜ぶでしょう。
しかし、少数でも悔しい思いをした人たちからは、
覚めた目で見られ続けることになるでしょう。
ニ岡の記録に価値を見出せないと思います。

・・・

今回、いま一つ歯切れが悪いです。(^_^;)
それは、カープもクリーンとは言えないからです。
「ルール違反だがどこでもやっているツバつけ」
いわゆる
有力選手に金銭や生活の援助をして入団の確約をとるなどという行為は
このニ岡をきっかけにやめてほしい。
巨人はやめないでしょう。
自社のマスコミ媒体でいいことばかり書いて人気を作り
破格の金で有力選手を根こそぎ持って行くかも知れません。
そういうチームを笑ってほしい。

今どき、誠意が億金に勝てるとは思いませんが
無名の選手を育て上げることでは一流の球団なのですから
規模が小さくても、巨人のような卑劣なマネはやめてほしい。
お金がない球団だからこそ、同じようなやり方はしないでほしいです。
そう思うと同時に、何だかプロ野球界に嫌気が差してきました。
「公平」なルール作りはできないものか…。

当時のネット上でのニュースの抜粋です。
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●98/11/20 zakzak
20日午前10時35分から都内のホテルで行われたドラフト会議で、
巨人の1位・上原浩治投手(大体大)、
2位・二岡智宏遊撃手(近大)が正式に決定したが、
仰天させられたのは、破格の逆指名料だ。
上原に12億円、二岡にも7億円。
巨人の逆指名料は、なんと19億円にものぼるという。

(中略)

ある球団フロントが衝撃情報を明かす。
昨年、ヤクルト、西武と最後の最後のまで激烈な争奪戦を展開した
高橋獲りに総額10億円を投入したと騒がれたが、
今回はそれを2億も上回る12億円というのだから、恐れ入る。

しかも「将来、大リーグの夢を捨てたわけではない」という上原に対し、
密約説までささやかれている。
「今、日本側が再開を求めている、
大リーグへの留学を約束したという情報も耳に入っている」と、
某球団スカウトが楽屋裏情報を打ち明ける。
これではいくら大リーグ側が大攻勢をかけても、
土壇場でひっくり返されるのは仕方ない。
広島が早くからドラフト1位で一本釣りを狙い、
上原獲りに失敗した阪神も
途中から参戦した二岡争奪戦に勝利したのも、
ズバリ札束作戦だ。

広島が用意した資金は3億円といわれるが、
その倍以上の7億円を出されては、勝負にならないし、
二岡本人も2位でも文句をつけようがないだろう。
「巨人が首を突っ込んできた時点で勝負はあったよ。
うちは巨人のような大金は出せないからね」と、
広島フロントは途中からあきらめ顔だった。

まさに敵なしのジャイアンツ・マネーの勝利だが、
問題は、今年の高橋のように大金に見合う結果が得られるかだ。
成績さえ残せば、札束作戦も正当化される。
生きたお金の使い方になるからだ。
ところが、使い物にならなければドブに捨てたようなもの。
この不況下にファンの感情を逆なでする。

(中略)

19億円の元が取れるかどうか、保証の限りではない。

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新人獲得規定の上限金額というものが、まるっきり守られていないことは
この記事ひとつでわかりますね。機構の力のなさがよくわかります。

マスコミは7億とか10億とか、それが反則であることを指摘せずに
完全に容認しています。
少し逸れますが、
今年、話題になった速球投手の寺原(日南学園)について
巨人が獲得するべきだと、まるで巨人の援護射撃をするような
最近の夕刊フジの記事がありました。
清原に無駄なカネは使うことはないとした上で
次のようなことが書かれていました。

  寺原はクジ運次第だからというかもしれないが、
  競合する球団を減らすことはできる。
  大リストラで浮いた十何億円を使って実弾攻勢。
  寺原の値段を暴騰させ、倹約球団に手を引かせることもできる。
  巨人とのオープン戦を増やすから、降りてくれという切り札もある。
  要は頭の使い方次第だ。
  (夕刊フジ編集委員・江尻良文) 2001/9/6

こういうバカな記事が堂々とまかり通る野球界と
権力にもたれかかって批判精神のない記者。情けないです。
こういう記者に「頭の使い方」を指示される巨人って…。

この記事、何が言いたいのかというと、
高校生はドラフト指名で、重複するとくじ引きで決めるのですが
仮にお金のない球団が当たりを引いたとしても、
ウラで巨人が契約金のつり上げをやっておけば
選手は、金額に不満を持ち入団を拒否するだろうということですね。
拒否されるのが見え見えなら、指名を回避するに違いないから
指名する球団が減り、巨人が当たりを引く可能性が高まる。
もし、当たりを引ければ
「くじ」だから、世間からのバッシングもないので万々歳だという記事です。
ご丁寧に
  これ以上、FA選手に手を出したら、
  巨人ファンの気持ちは離れるだけだ。
とも書いてありました。巨人が大好きなんですね。
最初は読売新聞の記事かと目を疑いました。
ちょっと逸れてしまいました。

・・・

最後に、ニ岡に対してひとこと言っておきたい。
これだけの不義理を働いた上で、何のコメントもなしに逆指名で入団した以上は
相当の覚悟があったのだろう。
だからFAは絶対にしないでいただきたい。

私は、おそらく来年、あるいは再来年以降は、
CS放送で、巨人のからまないカード、パ・リーグ、大リーグなどの野球を楽しみます。
ニ岡は、この目に触れない巨人でずっとやっててもらいたい。