| HOME > 山登りのきっかけ |
| どうして”山”なのか? 趣味を聞かれて「登山です」と答えると、大抵の人は「え?」と驚いたような戸惑ったような顔をする。 そして返す言葉に困って「しぶいですね・・・」と口を濁すのである。 言いたいことは分かる。若者の登山は珍しいからだ。山岳部に所属する学生ならまだしも、個人的に、それも20代の女性2人で連れ立って山登りというのは、どうもピンとこないのだろう。 |
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ことの始まりは、4年前にさかのぼる。 OLになって家と会社との往復生活が馴染んできた頃、絵を描くのが好きという共通点のもと2人が息統合して近場の緑地公園に絵を描きに行った。お弁当を持ってのピクニックである。水彩絵の具を持っていき、1時間くらいかけて仕上げた。 「年4回出かけて、四季を描こうね」とお互い言葉を交わして緑に癒された心地よさをかみしめた。 春はお花見。夏は低山ハイキングで海の見える高台。山頂に古びた遊園地があり、足のつきそうな回転ブランコで目を回してゲラゲラと笑った。帰りに海岸まで出て水着姿のギャル達で目の保養をして(何でやっ)真夏の森林浴を楽しんだ。秋は紅葉。森林公園で食べたみたらしだんごがおいしかった!・・・。この頃から「お絵描き」の主旨がだんだんとゆがんできて、水彩絵の具から色鉛筆→白黒に変わり、風景画から落ち葉1枚の5分スケッチになっていた。描く題材がなくて切株を描いたこともある。絵を見ただけではどこへ行ったのかが分からないようになっていたので、日付と場所の記述は欠かせないものとなっていた。 |
| そして、運命の日が訪れた。 休日の昼下がり、いくちゃんが何気なくテレビを見ていた。 トーク番組で市毛良江がゲスト出演していた。 市毛:「・・・そうですね。去年、○○さんに誘われて○○(有名な海外の山)へ行ってきました。登山を始めてから人生が変わりました。・・・」 この「人生が変わった」という言葉が妙に気になった。退屈で単調な毎日。何かしたいけど、何をしたら良いのか分からない。20代半ばの女性ならば誰もが抱える将来への不安。そんないくちゃんの心に何かが響いた。 もともと、いくちゃんは小さい頃親に連れられて毎週のように山登りをしていたのである。北アルプスにも2度行ったことがあり、槍ヶ岳も征服していた。しかし、その頃は自然のすばらしさなんてちっとも理解できず、お菓子につられて嫌々登っていたのだ。『わざわざ登って最後には降りるんだったら、始めから平らな道を歩けばいいのに』と理屈をコネコネしていたのである。 |
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次の日、会社でいくちゃんはあっこにテレビの事を話した。あっこは二つ返事で乗ってくれた。冬の寒い日であった。 来年の夏に北アルプスへ行こうと決まり、それからというもの頭の中は山のことでいっぱいであった。北アルプスの本、山歩きの本を買いあさり、徹底リサーチ。月1〜2回のペースで登山に励んだ。始めのうちは下りで「ひざが笑う〜ぅ。ケラケラ。」「坂田俊夫のような歩き方なら少しはましやでー。ケラケラ」てな具合で2日越しの筋肉痛に耐えていたが、登山も回数を重ねるうちに、筋肉痛もなくなり、体力がついてきた。 そして、ついに北アルプス登山が実現した訳である。 |