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俊輔、高速CKで勝つ!日本代表は14日、千葉県内のグラウンドで年内最終戦となるアンゴラ戦に向けた合宿をスタートした。地元の渋谷幕張高と練習試合を行い、6―0で快勝。3―5―2のトップ下に入ったMF中村俊輔(27=セルティック)は1ゴール3アシストの活躍を見せ、左CKから高速の“レーザービームボール”でアシストした。来年6月のW杯ドイツ大会で世界の壁を突破する宝刀がお披露目された。
いつもの“ふわり”ではなかった。前半14分、左CK。中村が左足をコンパクトに振り抜くと、そのボールは低く速く飛び出した。まさにレーザービーム。相手のDFは一歩も動けない。ニアに飛び込んだ稲本が頭で合わせる。あっという間のゴールだった。
「佑二(中沢)とツネさん(宮本)にはストレートのボールも織り交ぜていくとは伝えていた。(相手は)大きいから、ピンポイントじゃないと入らない」
本大会まで欧州組がそろう機会は少ないだけに、W杯出場国アンゴラとの一戦は本大会を見据えた絶好のテストの場。10月の東欧遠征では1勝もできず、攻撃面で課題を残した。世界から得点を取るためには日本の大きな武器であるセットプレーは重要。だが、それを改良しなければならないことは中村にも分かっていた。アフリカ勢をはじめ強豪国はどこも大型選手がそろう。身長で劣る日本がセットプレーで勝つには低く速いボールを入れるしかない。しかも点で合わせる精度が必要。中村の左足が放つ高速CKがそのための最終兵器だ。
もちろん、それだけでは読まれてしまう。1点目は右CKから大きなカーブをかけてニアの中沢に合わせた。「違ったボールも出していかないと」と言う。カーブ、ストレートを交ぜて相手を混乱させれば得点も増えると確信している。
この日は3―5―2のトップ下に入ったが「FWの近くでやりたい」と前に残ってシュートへの気持ちを強く持った。ペナルティーエリアの中で強引な形で放ったシュートでゴールも決めた。そのプレーぶりにジーコ監督も「試合でもいいボールを蹴ってほしい」と満足そうに話した。
過密日程にも疲れの色はない。9日にレンジャーズ戦をこなし帰国。前日13日には横浜市内のジムで体を動かした。「(セルティックで)試合に出ているし、勝っているからメンタル面もいい。状況判断はついてきているかな」と話した。未知数のアンゴラを「けっこう強い」と言い切る。単なる親善試合ではなく、その道は本大会につながっている。俊輔の七色のボールに勝利のエッセンスが詰まっている。
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