2001年観戦記09



【1st stage 第9節観戦記】

1st stage 第9節コンサドーレ札幌対鹿島アントラーズ
札幌厚別公園陸上競技場 14:00 kick off(ホームゴール裏右上で観戦)

 Aランク対決第2段。しかし、相手は主戦7人が欠場。

 テレビはHTBとNHK-BS1。加茂さんの解説は言葉が足りなくて面白くない。


スターティングメンバー
・洋平
・森(右)・名塚(中)・大森(左)
・野々村・ビジュ・田渕(右)・山瀬(左)アウミール(前)
・深川・ウィル
ベンチメンバー
・陽介、森川、和波、瀬戸、黄川田。

鹿島:曽ヶ端、内田・秋田・金古・根本、中田・熊谷・小笠原・ビスマルク、平瀬・鈴木
控え:加藤、池内、本田、青木、長谷川

 相馬がいない、名良橋がいない、柳沢がいない、ファビアーノがいない、高桑がいない。あと二人主戦がいないそうだ。昨年の三冠鹿島アントラーズ。それに対するコンサドーレはFW播戸が怪我で欠場。共に2連敗中のチームの対戦は見るからにちょっとだるい試合だ。昨年3冠のアントラーズも主戦力の半数以上が不在ということでチーム戦術が取れず、もともと最大限の力を出さなくてはとうてい試合にならないコンサドーレと同じレベルの試合をすることになってしまった。(何しろ控えに池内が入り込む余地があるというところがそもそも酷い。)

 札幌厚別公園陸上競技場はさわやかな快晴。いつも通り風は強く、アウェイからホーム側に吹いていた。

 今日は待ちに待ったホームスタジアムでの初戦。前売り券は発売開始5日で完売。過去最高19920人の観客を集めた。白い恋人サンクスマッチと言うことでスポンサーの石屋製菓が赤黒のブランケットを観客一人一人に提供し、それを使って人文字を作って試合を盛り上げた。
 人文字は選手入場時に行われ、360度すべてに札幌サポーターがいることを示した。ブランケットが掲げられなかったところはアウェイB自由席左側の下段と中段で、そこには数百人の鹿島サポーターが陣取っている。ゴール裏全体の人文字や、ビッグフラッグがバックスタンドを覆うようなイベントはあったが、スタジアム全体が一体となるイベントは初めてで、これほどまでにコンサのサポーターがいるということが実際に目で確認できたということは、頭で理解できる以上の何か感動するものがあった。

 試合は鹿島が前半に風上から攻撃。有利に展開する。組織的な攻撃は出来ないものの個人能力はそれぞれが高いものを持っていて1対1ではコンサの守備陣も振り切られていた。平瀬、鈴木の突破によってしばしばピンチを迎えていたが、最大のピンチでは佐藤洋平のセーブによって逃れ、その跳ね返りのシュートもバーに当たって得点されなかった。コンサはウィルにボールを預けるいつもの攻撃や、山瀬の攻め上がりがによって攻撃を展開していた。播戸の替わりに入っている深川やアウミールが積極的に守備をしていたので不調だった過去2試合よりも前目に守備が出来ていた。そのせいで攻撃も上手く展開できることが多かった。ただ、下がりすぎると簡単に相手に攻撃されてピンチを招くという展開も今日もよく見られた。サイドの名良橋、本山がいないのでそこから崩されることもなく、ポストプレーの出来る柳沢もいないので、攻めのバリエーションが少なくコンサにしてはとても助かる展開だ。前半は得点もなく終了。風下の不利を何とか乗り切った。
 サイドの変わった後半、試合展開としては相変わらず。コンサはウィルのキープからシュートまでが見られたり、山瀬や田渕がボールを持ち、なかなか面白い展開を見せてくれた。得点は前半10分くらいの左からのコーナーキック。ノノが蹴った球はニアサイドを狙ったのかゴール前にいたウィルに直接合ってヘディングのゴール。コンサが先制。その後攻め合って、後半25分くらいにディフェンスラインとボランチの間が開きかけていた頃に前にボールを処理しにいった名塚が空振り。それを拾った鹿島の選手がちょん、ちょんとつないで中央のビスマルクへ。しっかり狙って左サイドにボールをたたき込んだ。同点。パス回しが正確で素早いね。あっという間にミスが得点になると言うところはさすがJ1だ。清水戦を除いてどうも物足りないプレーが多かったのだがやはり今戦っている場はJ1であることを再認識。しかし、鹿島の組織だったプレーがないために圧倒される気配はない。鹿島は攻めのスピードが遅いので、そうなるとコンサの対応はしっかり出来ているのでかなり安心して見ていられる。その後は中盤でのボールの奪い合いはミスなんだかファールなんだかよく分からないプレーでボールが行ったり来たり。選手が疲れてきて動きが鈍くなってきたようだ。そうなると少し荒れ気味になるのがこういう競技の常だが、審判はファールを取ったり取らなかったり。選手は倒れたり倒れなかったり。どちらのチームの流れだかよく分からなくなっていた。コンサゴール前のピンチは相変わらず幾度かあり、コンサも攻め込むことしばしば。で、あっという間に後半45分が来てロスタイムはあと3分。コンサ自陣から速攻を仕掛け、左サイドアウミールが駆け上がるところ鹿島背番号5(中田浩二)が後ろからタックル。黄札かと思ったら赤札で退場。異議を言ったビスマルクにも黄札が出た。その後攻め合ってからコンサの速攻。左から出たボールをアウミールが受けて、前のウィルに縦パス。右から抜け出そうとするところをマークしていた秋田がタックル。それがトリッピングとなりPK。それをウィルが決めて2−1勝ち越し。そのままゲーム終了。

 鹿島の選手は落ち着かない試合を積み重ねて精神的な疲労がたまっていそうだった。カードをもらったり、PKとなるファールをしたり、落ち着いてシュートに持っていけなかったりで、試合終了間際はとてもつらそうだった。反面、これだけの観衆の中で頑張って試合をし続けているコンサドーレの選手は充実した気持ちで戦っている。そういうことで、最後は精神的に安定している地元コンサドーレが何とか強豪鹿島に勝てたのではないかと思う。

 今日のセットプレーもウィルが蹴ると直接狙っていた。いつも通り決められない。左からのコーナーキックだけはノノが蹴るのでウィルは中で勝負することが出来る。そのうちの1回でゴールすることが出来た。やっぱり直接狙わない方が結果がいいよな。

 今日はコンサの攻撃の主役ウィル様の2ゴールがあり、トップチームである鹿島が相手の勝利があり、最後まで戦いきった選手があり、満員の観客がありで、とても楽しい試合観戦が出来た。


 今日は不満というかちょっと面白くなかった点はいくつかあった。一つは審判。まあ試合の質からいくと大したことのない試合だったので、大げさにはならないけど、ちょっとゲームコントロールの仕方が嫌だった。同点になったあとのゲーム展開が大雑把になっていたので、中盤のファールを取って選手を落ち着かせて欲しかった。ロスタイムの中田の赤札は出したことは仕方ないにしても防げたように思う。それでかなり鹿島の選手の緊張が切れてしまったような気もしないでもない。まあ、うまく行かないチームというのはそういうものかもしれないが、もう少しまともな試合になったような気がする。もう少し選手と審判のコミュニケーションが取れないかなあと思う。

 もう一つは札幌サポの応援。これはいつも思っていることで、今日も同じような感想なのだが。
 「まったりとした応援」これがキーワードかな。
 ウルトラサッポロ(US)のメンバーを中心に応援のリードがされているのだが、このリーダーは応援の計画性がないように思われるコールの選択をしている。太鼓のリズムがとてもゆっくりなので、中心部と外側の人たちでコールのずれが生じる。さらに太鼓のテンポが一定ではないと言う致命的な欠陥があり合わせようにも合わせられない。そういうわけでゴール裏全体でコールするということは非常に難しく、ちょっと長くコールを続けると尻切れになってしまうことが多い。となると全体的にメリハリが無く、冗長になってしまうと言う結果になる。しかし、悪いことだけではない。声が出せないのでゴール裏の一部以外の人はそれを聞いて手拍子やメガホンで音を合わせることになる。音を出すことだけをする人はスタジアム全体にいるのでスタジアム中からコンサを応援する音が出されることになる。しかもそれが冗長なので相手チームにはかなりの威圧になることは間違いはない。コンサの選手は聞き慣れているので応援としてとらえることが出来、好印象となる。テンポが遅いということはスピードに対応できないコンサの選手にとって有利に働くのは間違いない。コンサは守備に回ることが多いので、リズムのないゆっくりとした応援によって相手選手を乗せないという効果がある。
 今回のスタジアム全体による「まったり応援」は頑張ってアップテンポで応援している鹿島サポーターの応援を場違いのような浮いた存在にしてしまったように思う。テンポを外しているのは札幌の方なのに、よいリズムが慌てているように聞こえさせるこの札幌の応援は厚別に於いては絶大な効果があるように思われてならない。

 大きな耳を持たない応援リーダーは全体の雰囲気がつかめず一部の声しか聞こえないために小さな集団のリズムしか作れていない。周りにいるそれらに合わせようとしている人への配慮がないためになかなかコールがゴール裏全体に繋がっていかないのは非常にゆゆしき問題だと思うのだが、聞く耳を持たない応援リーダーはその認識は全くないので改善の仕様はない。いろいろなコンサ系の掲示板でいろんな意見はあるが、それを実行しようとする人はいないのでこれからもそんなに変わることはないだろうと思う。僕も一度メールを使って意見を出したことはあるが、返ってきたメールの意見とは全くかみ合うところがなかったのでそれ以来彼らには何も言わないことにしている。ただ、自分でやることは自分のペースで声を出すこと、出したいときに出すこと、ずれてもいいからずれたまま妥協しないこと、を心がけて応援している。周りの人は途中でUSに合わせようと声を切るから自分と合わないことは分かっているし、そのために生じるいまいち盛り上がれないという雰囲気が出来てしまうことはあまり気持ちのいいことではないがあきらめている。しかし、いずれUSを無視する動きが大きくなることをかなり期待しているのは確かなことだ。各所から起こるコールリードの声はその下地があることを大いに示しており、十分それが起こりうる可能性があることを示しているのではないか。
 やりたいことは、リズムを一定にすること。テンポを1.5倍に速くすること。コールの流れを確立することである。
 この試合での応援に関する感想をぼつぼつ。試合開始1時間前から盛り上がること無いと思うけどね。新しく1曲作ったみたいなのに練習すればいいのに。厚別最初のゲームなんだからおさらいするとか考えないのかね。30分前にもう盛り上がっちゃってトップギアに入れてしまった感じのするコールがあって、これから3時間続くのか?と言う意識になってしまった。試合前のコールもなんか一つ一つが独立して繋がりがないんだよね。前奏、間奏、締めが無いから繋がらないのね。鹿島の応援でうけたのはコンサドールズのパフォーマンスにかぶせてコールして、楽しいYMCAの曲にもかぶせて張り切っていたのに、そのあとの選手入場する前のあのウェイティングの曲の長さにもう待ちきれずに一度声を落としてしまったことだ。浦和のサポはドールズ、YMCAは黙って見ていて、選手入場に合わせて気合いを練っていたのでかなり衝撃を受けたが、鹿島はよけいなところで体力使っちまったなって感じだ。そのせいで全体の迫力が欠けてしまった。結構良い声は出していたように思えるけど、こっち側が感じる応援ではなかった。対岸でなんか飛び跳ねていると言う感じ。あと旗の数が多すぎて横に広がりすぎた気もする。声の固まりが飛んでこなかった。ちょっと作戦ミスではないか。札幌のアウェイサポはどうやっているのかななどと思ってしまった。

 札幌サポーターの総意として「自分の出来ることをやる」と言うのが根幹にあるので、「全体を見ることが出来ない」と言っているコールリーダーの集団に対してとやかく言ってはいけない。何のためにコールリーダーが存在しているのかわからないが、とにかく各個人が各自の意志で応援しなければいけないのだ。この環境を変えたいのなら自ら動かなければいけない。しかし僕は面倒なので個人で勝手に応援する。そのうち近場で動き出すかもしれないが、一匹狼だから大したことが出来ない。



【1st stage 第10節vsジュビロ磐田戦の見方】

 ここまで8勝1敗。今シーズン絶好調の磐田。タイトなスケジュールで疲れていると言う話だが選手の質、選手層、精神面の充実などどれをとっても一流のチームである。サテライトと戦っても勝てるかどうか非常に厳しいところがある。磐田は独特の中盤を形成しており、その戦術はコンサに対してはそんなに効かないような隊形でサイドラインをあけてそこに追い込むという形である。しかし、コンサの攻撃はワンパターンであるし、ディフェンスラインを引いて守ってしまうと攻め手が無くなるという欠陥があるためどんな陣形であっても攻撃が厳しいと手も足も出ない感じがする。一発のカウンターにどれだけ集中して勝負が出来るかが見所であり、ディフェンスラインがどこまで高い位置で守れるのかというのが磐田に通用する試合が出来るのかの分かれ目である。山瀬の攻撃面での活躍次第で勝機は出てくる。



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