No.64 笠ヶ岳 2897.5m 2004/07/25

 私が笠ヶ岳を意識したのは、水晶岳山頂から、たぶん大学生の女の子二人連れが「笠みえるね〜笠行きて〜」と言った時からだ。良く晴れた水晶岳からの展望はすばらしくて、北アルプスの数少ない単独峰の笠ヶ岳はとてもかっこよく見えた。
 百座登頂を目指しているわけではないのだけど、百名山50座目に登る山として決めたのは笠ヶ岳。急で超有名で泣く子も黙る笠新道を往復するコースを取った。多分足腰辛いなと思ったので、食料を工夫して、荷物を軽めにしてみた。
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 1日目
 新穂高スキー場の下の方、鍋平の公園の駐車場に車を停めて、第一ロープウェイを下って登山口へ向かうことにした。前日、満車の深山山荘前の駐車場でたってた警備の人は、そういう風にすると良いと書かれた地図をくれたからだ。
 しかし、ロープウェイ入り口へ行くと、地図に書いてあった通り6時からは営業していない。係りの人に問い合わせると、6時から営業するのは25日からとのこと。昨日の地図にはそんなこと書いてなかったと交渉すると、そういう要望が多かったのか7時半から動かしてくれることになった。
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 8時ごろ、やっと登山口へ着き、歩き始める。もっと早くから歩き始めるつもりだったので、だいぶ遅くなってしまった。
 笠新道は左俣林道の途中から始まる。登山する人の大半は林道をそのまま進み、鏡平から奥黒部方面に行くらしい。笠新道の入り口は最初から急で、これがずーっと続くのかなと思うと、ちょっとしり込みしちゃう。
 笠新道の入り口。最初から急だよ〜
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 登り始めると、急なのと日が照ってきたのでとにかく暑い。滝のような汗をかきながら登っていくと、下山するひとから「頑張ってね」ととても感情がこもった励ましを受ける。他の登山道で会う人たちから比べるととても親身だ。なんでだろう?
 標高1450m、1700m、1900m、2200mと看板が置いてあり、徐々に登ってきているのは判るのだけど、一息つけるはずの杓子平までは、なかなかたどり着かない。かなりへばったところでやっと着く。
 杓子平はとても広いカールで、お花畑だった。一面高山植物が咲き乱れていて、すごかった。
 判りにくいけど、この斜面一杯に高山植物の花が咲いてました。
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 杓子平から、稜線までは1時間くらい。地図を見るとちょっと急だけど、今まで登ってきたのよりは楽そうな感じ。
 あと少しだし楽勝と思っていたら、実は地図の道が崩れたので、別の道に変わっていて、稜線までの登りもさらに急に、さらに長くなっていた。(涙)
 稜線まで本当に泣きが入るくらい急で歩きにくい道を登り、よれよれのまま稜線伝いに笠ヶ岳のテント場へ。
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 テント場で食事の用意をしながら景色を堪能(といっても雲で真っ白)していたら、隣のテントのオジサンがテント全開で盛大にいびきをかいて爆睡している。
 いびきは一本調子じゃなく、いろんな音色に変化して、例えるなら、怪獣が吼えてるみたい。(笑)聞いているうちにおかしくなってしまって、笑いが。こんなに面白くて、夜寝られるんだろうか?笑っちゃって寝られないんじゃないかな。
 夕方一瞬だけ見えた笠ヶ岳。赤いテントはいびきオジサンのテント。(人は知らない人)
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 7時半頃就寝。いびきオジサンのいびきが面白すぎでしばらく笑ってたかも。外はまだ明るかったけど、すぐにぐっすり眠りについた。
 8時半ごろ、豪雨の音で目が覚めた。かなり降っているらしい。このテントは耐水実験率高いなあ、でも水漏れしないので多分大丈夫、と思っていたら、今度は雷。
 雷はテントの中まで明るく照らし、1時間ちかくごろごろどかーんを繰り返していた。
 もうどうしようもないので、そのままテントでじっとしていた。そのうち雷も雨も収まり、またまた夢の世界へ。
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 2日目
 朝は雲の中だった。外は寒いので、手だけ出して朝食の支度。午後から雨の予報だったので、なるべく早く下山してしまいたい。寒いからってのろのろやってたら、帰りはえらいことになるだろう。
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 朝食後にカメラだけもって笠ヶ岳山頂へ。山頂へ向かうとき、ほんの少しだけ山の全貌が見えた。とてもきれいな、北アルプスの山って雰囲気。テント場から小屋まで10分、小屋から山頂まで15分のお散歩。登っている最中に山頂はまたまた雲の中へ入ってしまい、山頂からの展望は見ることができなかった。
 一生懸命登っても、こういうこともあるさ。と妙に悟ったフリをして納得したつもりになって下山することにした。
 朝の笠ヶ岳。ここから槍ヶ岳や穂高岳がきれいに見えるはずだったのだ。
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 下山を始めると、思いのほか高山植物が沢山咲いていることに気づいた。登りはゆとりがないのね。下りはあちこちで花の写真を撮りながら、景色を楽しみながら下山、というのは最初のうち(杓子平まで)だけで、杓子平から地獄の下りが待っていた。
 イワギキョウ。きれいやね〜
 登山道を登ってくる人は「もう登りいや」とか「きつい〜」と言っている。その通りだよ、きついんだよ。あともう少し、頑張れ!と心から応援したくなる。昨日、とても親身に励ましてくれる下山者は、今の私と同じ気持ちだったんだろう。他の登山道に比べて、挨拶以外の激励の言葉を何度いただいたことか。
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 下山途中で雨が降り出し、仕方なくカッパを着た。暑いのにさらに着込んで、気分もげんなり。なんてぼやぼやしていたら、足を滑らせて体勢を立て直し損ね、山側の土手に突っ込んでしまった。回避は上手く行ったはずだったのだけど、左足太ももは岩に当たってしまい、巨大な青たんをこしらえてしまった(涙)
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 左俣林道についたら、晴れて笠ヶ岳も顔を出した。(遅いっつーの)

<水場のこと>
 左俣林道の途中に水場がある。登る前には、水は用意しないといけない。
 次の水場はテント場と杓子平でかなり上の方だ。雪解け水なので、暖かくないと水が出ていないことも。
<駐車場のこと>
 新穂高ロープウェイの第一ロープウェイと第二ロープウェイの間、鍋平に大きな駐車場がある。(有料と無料)
 左俣林道へ向かうならば、第一ロープウェイ(片道大人200円)を下りればよい。
<携帯電話のこと> 
 新穂高ロープウェイ付近にアンテナができたので、笠ヶ岳ではほとんど使えた。
<ピンバッジのこと> 
 笠ヶ岳山荘においてある。

タイムテーブル
1日目
到着 出発 場所 歩行 累積歩行 休憩 累積休憩
. 7:45 登山道入り口 . . . .
8:34 8:46 笠新道入り口 0:49 0:49 0:12 0:12
9:03 . 標高1450m地点 0:17 1:06 0:00 0:12
9:11 9:13 休憩 0:08 1:14 0:02 0:14
9:15 9:18 休憩 0:02 1:16 0:03 0:17
9:43 9:56 休憩 0:25 1:41 0:13 0:30
10:03 . 標高1700m地点 0:07 1:48 0:00 0:30
10:22 . 標高1800m地点 0:19 2:07 0:00 0:30
10:36 10:48 休憩 0:14 2:21 0:12 0:42
10:53 . 標高1920m地点 0:05 2:26 0:00 0:42
11:17 . 標高2100m地点 0:24 2:50 0:00 0:42
11:20 11:28 休憩 0:03 2:53 0:08 0:50
11:48 12:01 標高2200m地点 0:20 3:13 0:13 1:03
12:46 12:49 休憩 0:45 3:58 0:03 1:06
13:03 13:38 杓子平(標高2450m地点) 0:14 4:12 0:35 1:41
13:50 . 標高2520m地点 0:12 4:24 0:00 1:41
14:07 14:13 休憩 0:17 4:41 0:06 1:47
14:34 14:42 休憩 0:21 5:02 0:08 1:55
15:04 15:13 休憩 0:22 5:24 0:09 2:04
15:18 . 稜線分岐 0:05 5:29 0:00 2:04
15:30 15:32 休憩 0:12 5:41 0:02 2:06
15:56 16:02 休憩 0:24 6:05 0:06 2:12
16:20 . テント場 0:18 6:23 0:00 2:12

2日目
到着 出発 場所 歩行 累積歩行 休憩 累積休憩
. 5:45 テント場 . . . .
5:56 6:03 笠ヶ岳山荘 0:11 0:11 0:07 0:07
6:17 6:32 笠ヶ岳 0:14 0:25 0:15 0:22
6:50 7:32 テント場 0:18 0:43 0:42 1:04
8:30 . 稜線分岐 0:58 1:41 0:00 1:04
8:35 8:41 休憩 0:05 1:46 0:06 1:10
9:17 . 標高2520m地点 0:36 2:22 0:00 1:10
9:30 9:44 杓子平(標高2450m地点) 0:13 2:35 0:14 1:24
10:23 10:27 標高2200m地点 0:39 3:14 0:04 1:28
10:37 . 標高2100m地点 0:10 3:24 0:00 1:28
10:50 . 標高1920m地点 0:13 3:37 0:00 1:28
11:03 11:07 標高1800m地点 0:13 3:50 0:04 1:32
11:21 . 標高1700m地点 0:14 4:04 0:00 1:32
11:44 11:48 休憩 0:23 4:27 0:04 1:36
12:02 12:17 笠新道入り口 0:14 4:41 0:15 1:51
13:06 . 登山道入り口 0:49 5:30 0:00 1:51