ローレライ
作詞 ハインリッヒ・ハイネ
作曲 ジルヘル
訳詞 近藤 朔風
なじかは知らねど 心わびて
昔の伝説(つたえ)はそぞろ身にしむ
寂しく暮れ行く ラインの流れ
入り日に山々 赤く映える
美わし乙女の 巌頭(いわお)に立ちて
黄金の櫛とり 髪の乱れを
梳きつつ口ずさむ 歌の声の
くすしき魔力(ちから)に 魂(たま)もまよう
漕ぎ行く舟人 歌にあこがれ
岩根(いわね)も見やらず 仰げばやがて
波間に沈むる 人も舟も
怪(くす)しき魔歌(まがうた) 歌うローレライ