私の人生で大きな転機ともなった事件がある。 94年12月の事、25才の時だった。 その日は雨上がりの晴天で何故か練習にいきたくなり体がムズムズ していた。普段の私ならばウェット路面である時点で「練習中止!」 って事になるのだが・・・ その日は・・とっととジャージに着替えて出かけてしまった。 で、事件は起きた。 軽い下り道、T字路(こちら優先道側)を曲がろうとしたとき 前輪が滑って落車。 つーーーっとアスファルト上を滑ってしまった。 ちょうど車が走ってきたが止まってくれて轢かれる事は無かったが あと数秒ずれていたら大惨事だったかも!! その場はそれで終わり。 しかし、痛みは3日後から少しづつ表れてきた。 腰が痛くて座っているのも辛い・・・ 仕方なく接骨院に通い始める。 ところが数ヶ月通っても良くならない!逆に悪くなっている。 右脚の感覚が麻痺し始めている。 この時には既に前傾姿勢がとれないので自転車なんて乗れなく なっていた。 上司の薦めもあって医大に精密検査に行く事になった。 そこでレントゲンやらMRIなどで調査した結果・・・ 腰の軟骨が潰れており、潰れた軟骨が神経に触っていて障害を引き 起こしているらしい。 手術も検討されたが、当分は痛み止めを服用して現状のまま様子を 見る事になった。 そして悪夢の宣告を受けた「レース参戦なんてとんでもない!!」 それからは麻痺しかかった右足を引きずっての鎮痛剤服用生活が 始まった。 車のアクセルは操作できたが、長時間の運転には腰が耐えられない のでサスペンションなども総入れ替えしたりした。 半年間は痛みに耐える毎日・・・痛みは寝る時も容赦無く来た。よ ってうつ伏せになって寝ないとならない。 本当に辛い時期だった。 半年後、だんだん痛みが和らいできたので再検査へ。 症状は全く変わっていなかったが、主治医の先生(初診の時と違う 先生)がこんな事を言ってくれた。 「自転車?選手なの?? う〜ん僕としては続けた方が良いと思う なぁ。腹筋鍛えた方が痛みも出なくなるだろうし、何もしないで ジッとしている方が良くないよ」と。 この言葉に励まされた私。 それから本格的なリハビリを開始。 とにかく腹筋を付ける事!これによって背骨の補助をするらしい。 1日2時間以上、TVを見ながら腹筋をやりまくった。 あとウォーキングも開始。腹筋に力を入れつつ背筋をピッとして歩く。 自転車も乗り始めた。深い前傾姿勢はまだ不可能なのでハンドルを 上げて少しづつではあるが。。。 とにかく「無茶しないように無理をする!」。 そして、96年8月「鈴鹿ロード」。 もう鎮痛剤に頼らない生活が数ヶ月前から始まっていたが、さすがに 緊張で胸がいっぱい。 でもこの「場」に帰ってこれる事が嬉しかった。 そしてゴール。 2周回のレースで約400人走って130位くらいだったけど、ゴール ライン踏んだ途端、溢れる涙を止める事が出来なかった。 この時の感動は今でも忘れられない。 その後、本格的に復帰。 でも大きな変化が・・・ それまではレース出ても完走するのが精一杯だった私。 ところが怪我の後、上位に食いこむようになった。 お立ち台にも数回登れる事が出来るようになった。 ![]() まさかの優勝も・・・ さらに不可能と思われていたデュアスロンにも参戦できるように なり、まさかの完走!! その後、調子に乗ってアマ車連登録(県登録)や実業団登録もしてい る私だが、体のピークが来るまで腰に「爆弾」を抱えてこれからも レース参戦していきたいと思う。 人間、失うものが無くなるとこうも変わるものなのか? |