これは筆者が3年の頃の事件である。
3年の夏と言えば、当然3年生主体の練習が始まる時期だ。
平日だけは3年生が晴れて天下を取ることができる。
練習も終わり主将の「着艇〜」の声が掛かる。
当時はニ艇出していて、残りの三人がチャッカ−という具合で練習を行っていた。
その日チャッカ−に乗っていたのは、私、飯澤、霜鳥の3人。
着艇時にナリ、野沢に船を代わってもらった。
これがこの先の明暗を分けたとも言える。
マークを回収し、風も穏やかだったため「先に帰るわ〜」とナリがヨットを追い越して行く。
ちょうどポンモイ丸が係留してあるあたりまでヨットで来たとき、
私は陸に一人の男性が立っているのを見た。
そしてそのおっちゃんは真っ直ぐにチドリ丸(チャッカ−)を目指して歩いていく。
一直線に歩いてゆくチドリへ向かって。
見たことのない人だったが、「きっとヨット協会の人だろう」と思って飯澤と二人、
ヨットを船台に載せ、せっせと押して行く。
解装を始める。マック、山田も解装を始める。
筆者;「マック、あれだれ?」
マック:「わかんない」
筆者:「飯澤、知ってる?」
飯澤;「さあ〜、だれでしょうね」
筆者:「ふ〜〜ん」(おまえちょっと行って見てこいよ。)
飯澤:「見てきましょうか?」
筆者:「お願い。」
チドリに向かう飯澤。
バテンを抜いている私。
そして
なぜかそのおっちゃんに写真を撮られている飯澤、
とナリ、霜取、野沢。
そして去っていく謎のおっちゃん。
チドリが沈んで見える いや 4人の表情が暗い。
いや正確に言うと、わけわからん?という顔をしている飯澤と、暗い顔をしているナリ霜鳥、野沢。
帰ってこない飯澤に「ちっ」とか思いながら3人に近づく。
筆者:「誰あれ?」
ナリ:「海上保安庁の人らしい。」
筆者:「船検積んでたよね。」
ナリ:「免許積んでなかった。」
筆者:「マジ。そんで、なんて?」
「罰金か懲役」
筆者:「・・・」
筆者:「マジ?ちょーえき?」
ナリ:「か、罰金」
撮っていたのは証拠写真だったらしい。
なかば私に見に行って来い、といわれて行ってチドリの乗ってなかったにもかかわらす
写真を撮られた飯澤。
「そりゃね〜だろう、
わっはっはっは〜」
「やるな〜前科一犯じゃ〜ン」
帰りの車の中はそういう会話を延々を続けていた気がする。
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