事件名 日時 場所

俺がやりました
  2000年夏   艇庫前
 
 筆者がOBになったばかりの年にこの事件は起こった。
今までのヨット部の事件と言えば笑って済ませることができたが、この事件に限ってはあわや人命が損なわれたかもしれないというほど深刻な事件であった。でもやっぱり飲み会では笑い話になってしまうというある意味ヨット部の恐ろしさを感じた事件でもある。
この事件が起きた時、筆者は幸運にもその場に居合わせることができなかったため、話は事が終わって、それを人から聞き及ぶ場面から始まる。
 
        
 ある晴れた日の学校。
生協からテニスコートに向かって歩いていた私は、向こうから歩いてくる同期のマックに会った。
筆者:「おう、マック」
マック:「おう、あいつらの話聞いた?」
筆者:「なにそれ?艇体放棄した?(笑)」
マック:「のざわがやばいらしいよ」
筆者:「えっ、やばいって。またけんかしたの?」
マック:「イヤ、事故ったらしい」
筆者:「まじ〜、デリカ昇天したか〜」
マック:「違う違う、チャッカ−で。」

        チャッカ−で事故?パワー着艇でもしたのか?
       でもそれなら会田さんが一年の頃にしたことあるって聞いたことあるし、
       俺も89でやったことあるし、たいしたこと無いじゃん





     「スクリュウに巻き込まれたらしい」

筆者:「は? で、野沢大丈夫なの?」
マック:「に別状は無いけど、足を巻き込まれたらしいんだ。





    そんで太ももから切れて、皮いちまいでプラプラつながってたらしいよ。」
           (実際には骨が切れて神経見えてたとか言った気がする。要するにぷらぷらしてたってこと。)


筆者:「太もも切れても命に別状ないんだ。ふ〜ん。」
             


   その晩これまた同期のナリに電話して、3人で見舞いに行くことになった。
またその病院が怪しい〜雰囲気をかもし出している病院で、
   電気は消えてる
 ナースステーションに鉄格子は降りてる、でもドアは開きっぱなし。
    看護婦はいない
、見舞いの人もいない。
                文字通り人っ子一人いない


 同室の人はみんな今にも死にそうな感じで、
帰りの車中で3人ともしきりに「ヤバイ、ヤバイ」と言っていた。             

と、ここまでは前置きで、(長くてごめんなさい)
ここから後輩から聞いた話を再現してみる。

いつも通り出艇したが風がない。しかも暑い日だったようだ。当然スイマーが続出する。
カッパの一種でもある野沢が泳がないはずはない。
いつのまにか飯澤が運転するチャッカ−に捕まりながら引っ張ってもらうというような遊びをしていたらしい。
力尽きた野沢が流されて・・・。
ちょうどその時にOBの健吾さんがいたらしく、止血をしたりいろいろ世話になったそうである。
そんで救急車が来て、パトカーがきて・・・。

  ここまでくれば野沢の事故がこの事件の核心にあるのかと思われる方がほとんどであろう。
 しかし、


この事件は野沢が大怪我をしたことが事件そのものではない。



       近寄ってきたおまわりさんにおもむろに飯澤が
                                   が
                         が


                     



                            
                                    
           が
 一言。
                                  


     





           「おれがやりました。」
                                   (はぐれ刑事純情派風)


   と両手を差し出しながら言ったそうである。
            (まさに安浦刑事に諭され、ついに自白した犯人のように)

事故自体が笑いの種になることはない。当然だ。
しかしこの飯澤の発言。恐らく飯澤はありったけの悔恨を込めてその言葉を口にしたのだろう。
分かる。その気持ちはじゅ〜ぶんに分かる。
しかし、しかしである、状況説明もなんもなしに開口一番でである。



しばらくこの言葉がヨット部内で流行ったのはいうまでもない。
しかし、飯澤があまりに露骨にへこむので(当然か)飲み会のときにしか言われなくなった今日この頃。

この事件の教訓はチャッカ−を使って遊ぶのはチャッカ−大会だけにしとけ、

     眠りながら運転して左旋回で円を描くな(by西戸さん)

          
       岸に突っ込むな(by会田さん)                


    チョロって後輩(ピカール)を振り落とすな(by竹内さん)
私はその時向かいでスローモーションのように落ちていくピカールを見ていた。
       やる気なくチャッカ−のヘリに座るな
                  
だから落ちるんだ。  (by 竹内さん)
                           
と言うことではない。教訓がね。

 
野沢の怪我が重症なのは間違いない。なんなら超重症といってもいい。
これからこういう事故が起こるのは絶対に防がなければならない。

いやいや私がここで教訓として言っておきたいのはそういう次元の話ではない。


私がこの事件を初めて聞いたのは

なにしろ「太ももが切れて
  皮一枚でプランプラン」
である

          しかも事故当時の状況も聞いた話と違っていた。

人づてに聞く話をそのまんま受け取るなということがこの事故の教訓なのである。


しかし何より恐ろしいのは野沢の主治医の放った言葉である。

傷自体はたいしたことないんだが、

        いかんせん細菌に汚染されすぎている。

それで入院が3週間ほど伸びたそうである。

このことがなにを意味するかは皆さんならお分かりでしょう。