遼次のプロフィール2


―樅―


独り尾根にあり 往く雲に背を向ける

北辰より降る風はどよめき 明けやらぬ山はゆらぐ

幹から枝 枝から梢へと駆け抜け 枯葉は冬へと旅立つ

しなやかなふりを装い 樹はトキの流れに胸を張る

愚直なまでに 堅く冷たき岩を抱き

乾いたあらわなその足根は 残りしものの誇り

孤独のつぶやきが ただ赤く染まる