コンフェデレーションズ杯 2003年06月20日
フランスvs日本 サンテチエンヌ スタッド・ジョフロワ・ギシャール


大会制覇を目標にするチームと、グループリーグ突破を目標にするチームとでは、選手起用も違ってくるのは当たり前の話である。

フランスは日程的な事を考慮して、2軍でこの試合に臨んできた。例えこの試合を落としたとしても、最終戦はニュージーランドであるし、2勝以上を計算に置いた上で大会制覇のために疲労回復を加味してメンバーを落とした。日本に不覚を取ったとしても、ニュージーランドから大量得点を奪って、きっちり勝てばいいだけであるし、ここで無理をする必要などないわけで、つまりは相当余裕だったわけだ。もちろんその発想の奥には、日本に不覚を取ること自体、ほとんど有り得ない話というものがあるのだが。

対する日本は、パラグアイ戦以降続いてきたいい流れを絶つ事無く、現状のベストメンバーで中一日のこの試合に臨んできた。勝っているチームをいじらない定石を、ジーコはキッチリ守ってきたわけだ。打算的な考え方をすれば、勝つ確立が高いコロンビア戦に照準を置いて、フランスには捨て駒で臨んでダメ元、という方法もあった。しかしジーコは、そうしなかった。

良い悪いは人それぞれ感じ方が違うだろうから、私自身の感じ方を言うと、私はジーコの方針を支持する。別に、横綱ランクの実力国なわけではないし、まだまだ挑戦者の立場なのであるから、そんな打算的な発想は奢り以外の何者でもないし、のびしろを挫く様な気もしてしまう。そんな打算はマカオやブルネイ等と対戦する時くらいしか許されない気がする。

果たして日本は、素晴らしい試合をした。2軍のフランス相手にであるが。

結果として2-1で敗れたわけだが、パラグアイ戦から見えてきた光明を、そのまま引き続き見せてくれた。ディフェンスも安定してきたし、攻撃も積極性を見せていた。

しかし、逆に言うと、そこからまだ何も進歩していないと言う事になる。つまり、点が取れない。

この試合で日本は、かなりボールを支配した。中盤で面白いようにボールを繋いでいた。しかしそれは、フランスのプレッシャーが無かった事が大きい。中盤では自由に泳がされて、肝心の最終局面ではキッチリ守られた。ボール・ポゼッションの持つ意味があまりない、という事を証明するいい例で、つまりは掌で転がされている感じである。

唯一奪った得点は、中村の「スーパー」なフリーキックであるし、相変わらず流れの中で得点を奪う事は出来なかった。高原は、積極性を見せて、何本かシュートを放っていたが、まだまだ本調子ではないし、大久保もいい所でボールを持てなかった。それもこれも、全て最終ラインに置いてはキッチリと守備をしてきたフランスの力である。

いい試合をしたからといって、浮かれてはいられない。あくまでも2軍相手であり、しかもいい試合をしたという印象を持った中盤の展開も、全ては与えられたものなのであるから。

ただ、糧にするにはいい試合だと思う。だんだんと形が出来上がっているのも事実である。そういう意味では、コロンビア戦は注目だ。