攻撃と防御

 スペイン戦が0−1という結果に終わり、まず感じた事。何も未来は無い。

 強豪相手に守るという発想は当たり前なのかもしれない。しかしフラットスリーをベースにした5バックは、あまりにも攻撃面に負担がかかりすぎる。現に1点で抑えたのは確かだが攻撃でどれだけ攻め入る事が出来たのか。決定的なチャンスは皆無。伊東のボレーがかろうじてチャンスらしいチャンスとしてカウントできるものの、得点の予感はまるで湧いてこなかった。両ウイングバックを下げれば、数字としてはある程度の結果は出せるだろう。守って守って、それで1点差で敗れる。かっこはつくかもしれない。だが、それではフランスワールドカップとまるっきり同じではないか。なんの進歩も無いではないか。

 また時間を浪費してしまった。せっかくの強化プランを練習試合以下の収穫に終わらせてしまった。付け焼刃で体裁を取り繕って、いったい何の意味があるのか。

 強豪相手に勝点1をもぎ取るシュミレーションは大事かもしれない。しかしただベターっと守って、0点に抑えられるのか。抑えられなかった時、あせって攻撃に出ても、点をとるプランやイメージが決定的に欠けている以上、果たして1点を取る事ができるのか。あせればあせるほど、空回りする事は火を見るより明らかだ。攻撃を全て捨てて、プラン通りに進むのか。

 攻撃は最大の防御と言うが、この言葉を軽く受け流してはいけない。下手に守りに徹するより一瞬でも相手をヒヤリとさせた方が、相手の警戒心も高まり、多少なりとも引き気味に押し込むことができる。攻撃をすることによって相手のラインを押し戻す発想がなければ、死刑台に引きずられながら、もがくだけの、あまりにも無駄な抵抗にしかならない。

 サイドが怖いなら、4バックにすればいい。そして攻撃に一つ駒を置かなくては、試合になる気がしない。いいかげんフラットスリーの固定観念から脱却しないと、取り返しのつかないことになる。

 やっぱりベンゲル、必要か。