よれよれの体で辿り着いたドイステープは、本堂までの間にロープウェイが通っているが、それでワープしてしまうのも味気ないので、しっかりと階段を踏みしめて登る事にした。I氏はややワープしたい様子だったが、基本的には旅人なので、結局は疲れていながらも階段で行く事に同意してくれた。
その判断が、I氏にとっては非常に厳しいものとなった。予想以上の長さであった階段が、I氏の体をジワリジワリと疲弊させていき、ようやく辿り着いた頃にはもうヘロヘロで、休憩が必要な状態。かなり長いこと運転させられていたので、しかたない。
しばし休憩をとり、土足禁止の本堂へ入る。抜けるような青い空と、金色の本堂のコントラストが鮮やかだ。
敷地内から見渡すチェンマイ市街の景観も素晴らしく、疲れを忘れる。チェンマイと言えばドイステープ、と言われるくらいの名所なので、周りのタイ人も記念撮影に余念がない。そこから空港の位置を確認する。というのも、メーホーソンに行っていたSemmei3が後程チェンマイ経由でバンコクに帰るというので、合流することになっていて、空港まで迎えに行こうという事になっていたからだ。

ドイステープを満喫し、長い旅路を戻る。I氏曰く、下りは下りできつい、らしい。下りきってから、市内でチェンマイ飯をかきこみ、空港へSemmei3を迎えに行く。程なく無事合流。
さて、ではバンコク行きのチケットを買いに行こうという流れになり、空港から3人乗りでひとまずゲストハウスまで戻り、そこから寝台のチケットを取るためチェンマイ駅へと向かった。そこに向かう時には帰宅ラッシュで、渋滞・渋滞。少し進んでは止まり、また少し進んでは止まり、という状況が続き、しかもブレーキの利きが芳しくないらしく、I氏は3人乗りのバイクを足でとめていたらしい。当然、駅に着く頃にはI氏の体はボロボロ。しかも列車は満席で、チケットを取ることが出来なかった。徒労に終わった精神的ダメージが、ついにI氏にこの発言をさせる。
「なぁ、こっからソンテウでターペー門まで二人で帰ってくれん!?」
もちろん冗談だったのだが、私とSemmei3は、実は半分以上本気だったことを知っている。お疲れ様でした。今日一日ご苦労様でした。
仕方ないのでバスで帰る事にしたが、ゲストハウスの代理店ではこれまたフルでブッキング出来ず。疲れきっていた我々は、ジャンケンで負けたものがチケットを探しに行くということになり、お約束で私が負ける。程なくチケットは見つかり、夜行バスでゆっくり帰ろう・・・と思っていた。
VIPバスというふれこみだったので、ゆったり帰れる、と思っていたのが甘かった。やはり代理店でブッキングしたバスは、バスターミナルから出るバスより遥かに質が悪く、しかもバスのサスペンションが芳しくなく、且つタイヤの上に席を取ってしまったことにより、揺れに揺れる。寝る所の騒ぎではない。
最後まで草臥れさせてくれる北部ビザ更新の旅は、終わりを感じさせないくらい長いものとなった。