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フランス − ウルグアイ
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0 − 0
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観ていて悲しくなる試合だった。アイルランドが見せたファイティングスピリッツが、サッカーへの情熱、ワールドカップに参加する喜び、サーポーターの愛情に包まれた強み、などから来たものに対して、この試合の両チームのそれは、焦りや苛立ちなどからくる感情的な部分から生じていたからだ。 それを更に、レフェリーの未熟さが逆撫でしてしまい、精神面のコントロールを失う流れを助長してしまった。試合の興味を削ぐアンリの一発退場のジャッジは警告で充分だったし、その後も警告を乱発したものの、選手間のいざこざに対して何の対策も取らずじまい。プティやバルテスやビエラがウルグアイ選手と言い争ったり、時には手を出したりしている状況で、そういった選手たちをなだめ、荒れた試合にならないようにコントロールするのもレフェリーの仕事なのに、全く出来ていなかったし、その仕事を放棄していたと言ってもいい。 そして試合は結局、追い詰められたもの同士が冷静さを欠き、粗いプレーに苛立ち合い、ささくれ立った時間が過ぎていくだけで、今大会初めてのスコアレスドロー。両チームにとって首の皮一枚つながる結果ではあるが、望んでいた結果を考えてみれば消化不良でストレスが溜まる試合結果に終わってしまった。 フランスは確かにおかしかった。警戒するべきレコバを、得意なエリアで自由にさせていたし、ダリオ・シルバにも突破を許していた。ルブーフの負傷退場はそれでも、個人的な意見を言うと、戦術的にはむしろ良かったと思う。ルブーフを置くより、テュラムをセンターに置いたほうが断然いいと思うからだ。しかし精神的に冷静さを欠いていて、選手が代わってポジションも代わっても、それをいい方向に変化させられなかった。王者らしからぬ失態だった。 ジダンを起用せざるを得ない状況になってしまった。次はデンマーク。退場者、累積警告、負傷者を考えてみても、非常に難しい相手。今回のデンマークは強い。ジダンをカンフル剤として投入しても、難しい試合になることは間違いないだろう。大会の盛り上がりを考えると、フランスにはまだ消えて欲しくないのだが、心配は尽きない。 |