Vol.2: Facilities/Education
前学期はうちの大学のフットボール部を担当した。
そして、もちろんホーム試合だけでなく遠征試合にもトレーナーとして同行した。
大学から距離のある遠征試合では、試合前日の金曜日から泊りがけで出発し、せっかくの“金曜日の夜”がつぶれてしまうのだが、他の大学のアスレチックトレーニングルームを見学できるのが楽しみだった。
去年、うちの Hamer Hall のアスレチックトレーニングルームが新しくなり、先生たちは「うちのはペンシルバニア州でもすごい設備を持っている。
ある Division 1 の学校なんかよりも立派だ」と言っていた。
実際に遠征試合で何校かアスレチックトレーニングルームを見させてもらったが、本当に先生たちの言ったとうりだった。
「うちは田舎大学なのに、ほんと立派な設備をもっているよ」とただただ感心させられるばかりだった。
正月明けに、毎年恒例の“お気楽旅行”をした。
今回は ヴァージニア州へと出かけ、その帰りに University of Virginia に立ち寄った。
なぜなら、この大学は自分のアカデミックアドバイザーである Mike が大学院生時代を過ごした所で、「家に帰っても暇なんで、とりあえず Mike が学生時代を過ごした大学でも見てみようかぁ」と気の向くままに決めたから。
さすがに Division 1 の学校である。 敷地が広い。 どこに何があるのか全く分からない。 しかし、大学のインフォメーションセンターで見つけた地図を頼りに、フットボール場を目指すことにした。
“フットボール場に行けば、ここのアスレチックトレーニングルームがすぐに見つかるだろう”と、単純に思ったから。
幸運にもフットボール場である Scott Stadium のゲートが開いていて、勝手に中に入ることが出来たのだが、誰もいなかった。
そこで“運動関係の施設に行けば何とかなるだろう”と、単純に考え直し、Aquatic and Fitness Center や Memorial Gymnasiun を訪れたが、「アスレチックトレーニングルーム? うーん、知らないなぁ」と言う返事しか返ってこなかった。
“おいおい、ここはあんたの大学だろうが”
心の中でそう思ったが、「ここは自分のような小さな田舎大学ではないので、アスレチックトレーニング専攻以外の学生には知らなくてもしょうがない」と諦めた時、「U−Hall に行ってみればあるよ」と健康教育学専攻のある先生から教えてもらった。
早速そこへ行き、この大学のアスレチックトレーニングルームを見つけた。
何の不安やためらいもなく中へ入ると、秘書らしき人が「何か用?」と聞いてきたので、「ちょっとここを見学したいのですが、、、」と説明してアスレチックトレーニングルームを見させてもらった。
遠征試合で見学した時と違い、さすがに Division 1 のアスレチックトレーニングルームである。 室内が広い。
しかし、おせじにも「設備は新しい」とは感じなかった、、、
ただ一つ Hydrotherapy room に強い興味を持った。
“日本の公衆銭湯”のような感じで、目的を問うわなければ50人ぐらいいっぺんに入れそうな大きさだった。 さらに見た目は古いが、流水機能がついている浴槽もあった。
うちの大学のアスレチックトレーニングルームには SwimEx という最新の Aquatic therapy があるが、ここではその必要性を全く感じさせられなかった。 それから、秘書の人が選手用のウェイトトレーニングルームも見せてくれた。
前置きが長くなったが、結局 Division 1 であれ Division 2 であれ施設に違いはあっても学ぶことは同じではないかと感じる。
実際、今年度のうちの大学の Graduate Assistant の中の一人に Division 3 出身がいるが、彼はアスレチックトレーニングに関しては自分らと同じ事を学んできているし、それを我々に教えている。
去年の NATA コンベンション であったある日本人学生と話をした時に「私の大学の現場では、怪我の評価はさせてもらえず、ATC のやることをただ黙ってみるだけ」と言っていた、、、
“大学名”や“選手の競技力・実力”を考慮して大学選びをするものいいが、まず“アスレチックトレーナーとして、どれだけ学ばさせてくれる環境をその大学はもっているのか”を知ることも大学選びの一要素ではないかと思う。
ここ最近「留学したいんですけど、どうやって大学を見つけていいのか分かりません」とか「編入したいけれども、何を基準にしてよいのか分からない」といったホームページの掲示板を目にすることがたびたびあり、これを書かずにはいられなかった。
(Friday,January 26,2001)