Vol.8: Manner
前学期担当した野球部での話である、、、
「うちの野球部連中は、ヘッドコーチの影響か?」と思えるほど、常に冗談を言い合う。 何処から仕入れたか分からないような“ネタ”を使っては、本人を苦笑いさせるほど強烈なジョークも日常茶飯事であった。 そして、自分自身もその的にされたことも少なくはなかった。
とにかくみんなとは楽しい時間を過ごさせてもらったと思う。
しかし、こんな部員達でもいざ試合となると顔ツキが変わる。 「オイオイ、こいつら真剣やってるよぉー」と普段の態度からは決して想像もつかないくらい一生懸命に野球をやっていた。
、、、と同時に、彼らは“運動選手として好ましくない態度”も見せてくれた。
実際、シーズン中に審判に暴言を吐いて選手が退場させられる試合が何度か合った。 それから自分のプレーに納得がいかず、ヘルメットやグラブはもちろん、我々のウォーターボトルも思いっきりダッグアウト内に投げつけていた。
あまりにもその態度が悪かったので、大学の体育会のボスである Athletic Director からわざわざ練習中に説教を受けたほどである。
コーチ自身は「野球というスポーツには、“キャラクター”が必要なんだ」と言っていたが、正直私には理解出来なかった。
このように偉そうに他人を非難しているが、私自分が批判されてもおかしくない経験がある。 これはその時の話である、、、
大学時代はさえない部員としてただ四年間を過ごした。 しかし小学校一年から高校のインターハイ予選まで、私は試合に出るのが当然の選手だった。
とにかく私は負けん気が人一倍強い人間で、“面”とつけると180度性格が変わる。 そしてそれらはうちの野球部部員達と同じような態度である。
例えば、小学校の時は負けた試合を審判のせいにして文句を言い、中学校の時は新しく来た先生と指導方法の違いで大喧嘩をした。 さらに高校の時はあまりにも気合が入りすぎたために、試合中無意識に相手と殴り合いをしていた。 そういえば、相手の剣道が気に食わず、意図的に相手の竹刀を折った練習試合もあったような、、、
試合をしている本人からしてみれば、「アツくなりすぎた結果がこうなってしまった」とツイツイ言い訳をしてしまうが、ハタから見ればものすごく不愉快でみっともない。
自分がアスレチックトレーナーとして仕事をするようになってからこのことが分りだした。
アメリカに来て以来、剣道は全くしていないが、自分としては出来る限り早く稽古を再開するつもりである。 その時にアスレチックトレーナーとして学んだことを生かすことが出来れば良いと思っている。 いや、生かさなければならないだろう。
(Wednesday,June 27,2001)