第13回:「受け入れる心」



“Don't expect enthusiastic support if you ask people the exact same way you want to.”

頭の中では嫌というほど分かっているのに、態度や行動では素直に表現する事が出来ない。
「そんなこと分かっているよ。でも、、、」
自分のこだわりや先入観が強すぎるあまりに、周りの一言が気付けない。 親切なアドバイスを余計なお世話と勘違いし、斬新な意見には聞く耳を持たない。 全て自分が正しいと信じ、その考えを曲げない。 妥協を認めず、自分の誤りを指摘されるのが何よりも不愉快でたまらない。

現在の世の中で“己の個性の色”を示すことは、当然のようになっている。 しかしあまりにもその価値にこだわりすぎてしまい、“他人の個性の色”が軽視されているのではないだろうか?
「正しい・悪い」といった単純な解答しか機械的に求めず、さらに自分の価値観と似合わないものは反論の対象にしかならない。
十人十色という言葉は所詮口だけで、現実は自分の意見または考えしか受け入れられない。
「自分を受け入れて欲しい、しかしアナタの意見あるいは考えは、ちょっと、、、」 そんなふうに自分中心に世界を回らせて、他人の進入を激しく拒否させる。 もしたとえ他人を自分の領域に踏み込ませても、その存在は無意味なものでしかすぎない。 そして「自分と同じ空間の中にいたいのなら、自分と全く同じ事をやってくれ」 こんなふうに無茶苦茶な要求をも相手に提示する。

自分の理想を具体化させるために、他人の理想と現実には少しも目を向けずにただひたすら走り続け、ふと周りを見渡した時には空しさだけが悲しく残っている。
取り返しのつかない後悔と行き場のない孤独感だけが、寂しくその人の心の中を満たすのみ。
しかし逆に、己の価値を保ちながら他人の価値をも認めることが出来る広い心の持ち主は、常に明るい気持ちを自分自身内に感じるだけではなく、相手の気持ちも幸せにさせてくれるはず。

“受け入れる心”
それを大切に出来る人間は、本当に素晴らしい人だと思う、、、


(Saturday,September 01,2001)