8月2日


前回のベースボール・ソフトボールキャンプから、次にあるうちの大学のフットボールキャンプまでの間、私はダラダラと時間を過ごすつもりでいたし、実際にそうしていた、、、

午前中に GA の一人である Jeb から電話が入る。
「バスケットボールのキャンプがあるから手伝ってくれないかなぁ?」
私は何も予定がなかったし、大学院生からの仕事依頼だったので“今回は二人で仕事をする”のだと思い、「いいよ」とすぐさま返事する。
そして「キャンプはいつから始まるの?」と聞くと、「今日から? いや明日から?」と彼自身よく分かっていない様子。
「あとでまた電話するよぉ」と言って分けの分からないまま、私は三時間以上も電話待ちをさせられた。

1:00pm 過ぎ、やっと Jeb から電話がくる。
「キャンプは今日からだってさ。 午前中の練習はもう終わってしまっているけど、午後からまた練習があるってさ。 お前、Hamer Hall のアスレチックトレーニングルームの鍵持ってる?」と彼はのんきに話してくる。
「そこの鍵は持っていない」と私が答えると、「俺のを貸すから、今すぐ取りに来な。 Hamer Hall にいるから。」と彼のペースで話が進む。

Hamer Hall に行くと、初対面にもかかわらず彼は“私を知っている”かのように話し掛けてくる。
後でそのことを尋ねてみたところ、彼の学部生時代の同級生がこの前うちのアスレチックトレーニングの Graduate Program を卒業していて、その同級生から私の事を聞いていたとのこと。
その元大学院生は GA ではなく、ある高校で放課後は実習していたのだが、昼間の授業の合間や飲み会などでよく会っていたので仲は良かった。
その彼が Jeb に私について何を話したのか分からないが、Jeb の態度からして悪い事は言われていないように感じた。

「鍵をもらうのはいいけど、自分の分はどうするの?」と私が聞くと、「あー俺さぁ、まだ夏学期の途中だから授業受けないといけないんだよぉ」と言う。 そして、「ただ Bruce に頼まれてお前に電話しただけさ」と笑いながらあっさりと話す。

“ガーン”
今回もまた一人でのトレーナー活動となった、、、

いきなりの仕事依頼であったため、何から手をつけてよいのか分からない。
しかし「まずはスケジュールの確認だろう」と思い、うちの男子バスケットボール部のコーチのオフィスに行く。
コーチからスケジュールを聞き、次にアスレチックトレーニングルームにある男子バスケットボール部のトレーナー・バッグをチェックする。
このトレーナー・バッグは他のものと異なり、ものすごくいろいろと揃っていて驚いた。
「うちの学部長である Dr.Biddington が、そのチームのヘッドトレーナーをしているためだろうか?」 とちょっとだけ疑問に思った。

バスケットボールキャンプの午後の練習は 9:00pm からであったため、私は部屋で遅れた昼食を取ろうとすると、今度はうちのバレーボール部のコーチから電話が入る。
「キャンプがあるのだけど、働いてくれないかな?」と頼まれる。
「今さっきバスケットボールキャンプの仕事を引き受けたんですけど、、、 でも、とりあえずそちらのキャンプの日程を教えてくれませんか?」と聞いてみる。
バレーボールの練習は一日三回で、午前中の練習はバスケットボールと重なっているが、残りの二回はうまい具合に分かれていた。
私は「午前中の練習は無理ですけど、あとは働けます」とコーチに話すと、「それは良かった。 じゃあ 2:00pm に Hamer Hall の体育館で練習が始まるから来てくれ」と言われ電話を切られる。

“2:00pm”って、あと15分ぐらいでその時間になるではないか。
私は昼食を無視して、準備に取り掛かるために Hamer Hall へと再び戻る。

今回のバレーボールキャンプは、高校生の女の子ばかり49名。
今日がキャンプ初日ということで、まずヘッドコーチがスタッフの紹介をしている。
私はただボーとその話を聞いていた。 なぜなら腹が減っていて、頭が働かなかったから、、、

準備運動前に早速一人の選手が私の所にやって来た。
「どうした?」と聞くと、彼女は「ちょっとこれ見てくれる?」と言って左足の親指を見せる。
キャンプ参加二日前に遊びでやっていたバスケットボール中にぶつけたとのこと。
見てすぐ分かるように、見事に爪の色が変わっていた。
骨折しているかどうか調べてみたがそのような様子は感じられず、“contusion(打撲傷)”と評価してアイシングさせておいた。

練習が終了した 5:00pm 過ぎまで大した怪我はなかった。
私は練習の途中に先の怪我した子と別メニューで簡単なトス、レシーブなどを一緒にやっていた。
陰で我々の練習を見ていたのだろうか、うちのヘッドコーチが「君、上手だね。昔バレーボールやっていたのかね?」と聞いてきた。
私は「高校の体育の授業でやったきりで、今日がそれ以来です」と答えた。
別に誉められるほどうまくはないのだが、はたから見れば“形”になっていたのだろう。

夕食をはさみ、6:15pm から 8:20pm まで再びバレーボールの練習が続く。

9:00pm、バスケットボールの練習が始まる。
キャンプ参加者は、うちの男子バスケットボール部のコーチが主催するヨーロッパ遠征の代表選手9名。
どのようにこの代表選手たちが選ばれたのか分からないが、北東部の Devision I School から1名、Devision II School から8名という内訳。
うちのバスケットボール部からは2名代表入りしていた。

午後の練習にはこの代表選手9名に加えて、4名ほど別のうちの選手が集合してゲームが行われた。
うちの男子バスケットボール部は、ペンシルバニア州でも常に上位に位置し凄いのだが、私の目の前で今行われている試合はそれ以上に凄かった。
たとえ“練習試合”なのに、、、

うちのエースのフォワードが満足に得点できない。
それから、ゾーンディフェンスが“ゾーン”でなく、“ワンツーマンディフェンス”に見えるほど速かった。
さらに25分間走りっぱなしでありながらも、彼らのフィジカルパフォーマンスは全然変わらなかった。

途中一人の選手が背中を打撲したが、その試合の迫力に圧倒されていたためか、怪我した選手と話す時に私の声がものすごく震えていた。

10:20pm、バスケットボール終了。

今日の教訓:
「アメリカでは“いきなり”が多い。 しかし“待つ”のは長い、、、」

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