7月9日(キャンプ初日)
5:00pm。
今日からキャンプに参加する21名の高校生達がグランドに入ってきた。
まず最初に行われたのは、選手の前で今回のキャンプのスタッフ紹介。
コーチに言われて、私も一緒に選手の前に立つ。 しかし、コーチが一人で話しているため私達はただ突っ立っているだけだった。
コーチの話を聞いているところ、去年もこのキャンプに参加したらしい子もいれば、今回が初めての子もいる。
彼らの顔を見てみると、“高校生らしく”初々しく見える。
スタッフ紹介の後は、すぐさま柔軟運動などのウォーミングアップに入る。
ストレッチではコーチが、「何故“このストレッチ”をする必要があるのか?」「“このストレッチ”は“この筋肉”のため」などと説明を加えながら指導しているので、アスレチックトレーナーである私としてはとても嬉しかった。
なぜなら、ストレッチによる“怪我の予防”そして、その説明による“怪我に対する知識の教育”を同時におこなってくれたから。
あと個人的に私が好きだった点は、コーチ自身も選手と一緒に柔軟運動をおこなっていたこと。
たとえ偉そうにしても、選手と一緒にやってくれるのなら文句はない。
こんな指導者が私は好きだ。
選手のウォーミングアップ中、私はきちんと整備されたグランドの内野部分に危険なものが落ちていないかどうかチェックしていた。
“怪我の要因”となるものは出来る限り少ない方がいいに決まっているし、それにこの目でそれを確かめたかったから。
ランニング、キャッチボールなどの全体でまとまった練習後は、それぞれのポジション別のグループに分かれて再び練習が続く。
彼らの練習中、私は“あるもの”を完全に忘れていることに気付いた。
それは昨日の時点ではきちんと覚えていたことだったのだが、今日の時点では用意されていない。
その“あるもの”とは、一般的な急性の救急処置法に用いる“RICE”の“I(Ice)”であった。
小心者の私は、アスレチックトレーニングルームにすぐさま戻る勇気がなく、心の中で“選手の無事”を祈っていた。
なにがともあれ、怪我一つなく無事練習終了。
最後に選手全員が円陣を作り、こう掛け声をかける、
「Well Kinji !!!(よくやった きんじ)」と。
多分うちのコーチが選手にそうやらせたのだろう。
今回のキャンプ、楽しく過ごせそうな気がする。
8:10pm。
キャンプ初日終了。
今日の教訓:
「やらなければならないことは、“頭の中に入れておく”というカッコ良いやり方ではなく、“紙に書いて持っておく”という確実なやり方をする。」