
フタイロハナゴイ1
水深:12m 体長:80mm
1999年12月28日 湾内(大瀬)

フタイロハナゴイ2
水深:12m 体長:80mm
1999年12月28日 湾内(大瀬)
ちょっと更新をさぼっているうちに、もうこんな季節になってしまった。。(笑)
「季節来遊魚」・・ちょっと前までは「死滅回遊魚」と言っていた。
確かに死滅と言う語感は暗く重いのだが・・そこにはリアルな緊張感と儚さがあり、結構いけてると思うのだが。。(笑)
そもそも、流れて来ているは季節的なものではなく、黒潮に乗って1年中流れて来ている訳なんだし・・
たまたま伊豆の水温の高い秋口に、居着く事が多いだけなんだろうが・・まぁ、こんな事言ってても始まらない。(笑)
そう、今回はそんな、そこはかとない儚さを漂わせている、とびきり可憐なフタイロハナゴイ君に登場願った。
フタイロハナゴイは季節来遊魚としても、そんなに珍しくはない。毎年伊豆の各スポットに流れ付いてくれている。
当然南の島には、、ゴチャマンといる。。(^^;; そこではフタイロを見に行くと言うダイビングなんて存在しない。。
へたヘンも初めて見たのは、、たぶんパラオ・・と言うのは、あまり印象に残っていなかったのである。。(^^;;;
奇麗な色した奴がグチャグチャといるなぁ・・・ぐらいにしか思っていなかったのであろう。
いや、ほんと、伊豆の海でフタイロの美しさを再認識するまでは、そんなものであった。。
伊豆で初めてフタイロを見たのは、1995年の晩夏だったと思う。例によって大瀬はHMSでの事。。(^^)
へたヘンが店に来るなり、A店長がニコニコしながら、「Tさん今熱いっすよぉぉ!先端にフタイロがいます!!」
「ほっ、ほぇ?フタイロ??」直ぐにはピンと来なかった。。「フタイロ・・あっ、あぁ、はいはいフタイロね・・」(笑)
もうこの時点で、余り興味がないのがバレバレである。しかし、伊達に歳は取ってはいない、フォローも忘れず・・(^^;;
「へぇーー流れて来てるんだぁ。。どこにいるのぉ??」取り敢えず場所を聞いて、行って見ることにした。
本音は「パラオで散々見ているし、ついでにちょっと・・」くらいの気持ちであった。。実に嫌な奴である。(笑)
行きがてらに確認すると、そこにはもう既にHMSの常連さんが背中からオーラを出しながら固まっていた。。(^^;;
「場所はOK、後にしよう。。」そして帰り道、、「まっ、まだ固まっている。。」(爆)かれこれ40分は経っている。。
フタイロ如きで、何故に??妙に気になり出す。。(笑)向こうもこちらに気が付いて、手招きして呼んでいる。
どうやらもう引き上げるとこらしい。「この岩の奥・・」親切にも隠れている場所を教えてくれ、去っていった。。。
これでは見ない訳にはいかない。(笑)でも、かなり神経質になっているのだろうか、外には出て来てくれない。。
岩穴の奥でホバリングしているの微かに見える・・かなり小さい、4−5cmくらいか、、なんか想像以上に可愛いぞ!!
ライトを当てると、すすっと奥に逃げ込んでしまった。構わずに当て続ける。。すると、じわじわと元の位置に戻って来た。。
姿が浮かび上がる・・「ふわぁぁ・・・きゅれいどわぁぁぁ。。」「くわぁっ、くわぁわぁいぃぃぃ。。」(爆)
伊豆でのフタイロとの出会いは、言葉で表そうとすればするほど陳腐なものになってしまう。。それほど感動的であった。
色と言う色が透明感を持ち、輝き、それでいて海に溶け込んでいる。。まるで色が流れ出ているような錯覚に陥る。。。
そこには、見ている人の感情移入(いずれこの場所で散っていくイキモノなのだ・・)も多分に有るだろう。
しかし、、そうとしか言い様がない、今にでも海に還ってしまいそうな儚さが漂う美しさなのである。。
南の島で見たフタイロはそうではなかった。黄色が強く、色にメリハリがあった。そしてやたら元気に泳ぎまくっていた。。
この一件は少なからずヘンタイに衝撃を与えた。「いかんいかん、そう、魚は名前で見るもんじゃないんだよぉぉ。。」
振り返って看ると、この時からだったと思う。。伊豆で流れ者のチェックを真剣にするようになったのは・・・(笑)
この時の個体は一際小さく、色合いが淡かった事も手伝ったのだろう。。ヘンタイの記憶に強く焼き付いてしまった。。
当時はHi8ビデオだった為、画質的には今とは比べようもない。。が、しかし、そのシーンを見る度にその時の感動が蘇る。
ビデオを持って入っているご褒美の一つである。。(^^) 記録の中に、記憶や感動まで収める事が出来てしまう。。
撮影者だけに許されている生テープの醍醐味でもある。見ていない人にとってはゴミにしか映らない場合が多いのだが・・(笑)
今回登場頂いたフタイロ君は、それよりずぅーっと後、映像もデジタルになり、何とか載せられるレベルになってからのモノ。。
最初の君に比べると、成魚と言う事もあり、可憐さや透明感において見劣りはするが、一味違うギリギリの美しさを備えている。。
水温は毎週確実に下がり、もう既に16℃を切っている・・少しずつ色が黒ずみ始め、動きも鈍くなり、死の影が漂う。。。
その影を振り払わんばかりに色と言う色を絞り出し、輝こうとする。。しかし、決して報われる事の無い輝き。。
撮りながら「頑張れぇー!!」と、心の内で叫ばずにはいられなかった・・涙でマスクが曇ってしまうシーンである。(笑)
そして年が明け、水温が15℃を下回るようになると同時に姿を消して行く。。儚い一生と言ってしまえばそれまでだが・・
こうやって異郷の地で朽ち果て、他のイキモノの栄養分となる事も、重要な使命の一つなのである。。
今年もちらほらと流れ者が目に付くようになって来た。今年はフタイロ君は居着いてくれるのだろうか?そう願うばかりである。
何故かフタイロ君は伊豆の海が一番映えるのである。。もっとも本人がそう思っているかどうかは、甚だ疑問ではあるが・・(爆)
今年はどんな輩が流れ居着いてくれるのだろうか?期待は?? 人それぞれ狙っているモノがあるようである。(笑)