−−−−−−−−−−−−−−−−”丁寧さの違”いで6対0−−−−−−−−−−−−−−−−

10月28日

  第5戦は、高橋尚成の日本シリーズ初登板・初完投・初完封という離れ業で、巨人が勝ち、日本一へ、王手をか

けました。高橋尚が先発した場合、高橋の変化球主体の投球に、ダイエー打線がどう対応するか注目、と言いま

したが、ダイエー打線はまたも、「手も足も出ない状態」でした。とにかく、高橋尚は落ち着いていたと思う。初回、1

死後、清原のエラーでランナー2塁で打者・二エベスという場面、カウント2−2と追い込んでから、得意のシンカー

を投げるがファールされる。その後の6球目、内角ストレートを投げる。ニエベスのバッとは動かず、三振かと思わ

れたが、判定はボール。バッテリーとすれば、意表を突いてストレートを投げ、「してやったり」のはずだったが、判

定がボールでカウント2−3、1塁が空いているとはいえ、ランナーをためたくない場面。少し、嫌な予感がしたが、

高橋尚は落ち着いていた。その後、タイミングを外すカーブを投げファール、そして最後は外角へ絶妙にコントロー

ルされたシンカーで空振りの三振。見事だった。おそらく、全て、村田真の要求通りのところへ投げていたと思う。

この、初回のニエベスを打ち取った場面を見て、「今日の高橋尚はいけるな」と思った。でもまさか2安打完封と

は・・・凄すぎです。

  高橋尚、好投の影には、村田真の好リードもあります。変化球主体ながら、ポイントポイントで、有効にストレート

を使っていた。4戦目の斎藤雅の投球の影響もあり、変化球中心に考えていたダイエー打線。まして、決め打ちし

てくる打者が多いだけに、130キロ台のストレートにも、全く合わなかった。

  一方、巨人打線は、6点を奪いながらも、決して「猛打爆発」という感じではなかった。ダイエーの先発・若田部

も、悪くはなかった。高橋由・江藤・村田真のホームランは、いずれも変化球が甘く入ったボール。失投を逃さず、

打った巨人打線はたいしたものだが、若田部が一発のある打線に対し、丁寧さをかいたともいえる。

  もうひとつポイントになったのは、4対0で迎えた8回表、無死1・2塁から打者マルティネスの場面で代打・川相、

投手は2番手篠原から斎藤和に交代、という場面。まず、巨人の代打・川相は正解だったと思う。マルティネスは

バットが下から出ていて、アッパースイングになっていてこの打席もあまり期待できなかったと思う。ダメ押し点を奪

いたい場面、長嶋監督のこの起用は当然でしょう。その川相に対し、斎藤和は初球の真ん中低めのストレートを、

簡単にバントされてしまう。城島はもっと外角に構えていたのだが、斎藤和が大事な場面で丁寧さを欠いていたと

いえる。

  打線が工夫がなく打ち取られ、投手も大事な場面で丁寧さを欠いたダイエーに対し、先発投手が最後まで丁寧

に投げ、相手の不用意な投球を、きっちりホームランやバントを決め、得点していった巨人。「猛打爆発」しないな

がらも、6対0という大差がついたのも当然の結果といえるでしょう。

  さて、第6戦、巨人の先発はメイと予想されています。斎藤雅、高橋尚と、技巧派にしてやられたダイエー打線。

しかし、今年のメイは、力で押してくるタイプ。一度火がつくと怖いダイエー打線を、変化球主体でうまくかわしてき

た巨人バッテリー、メイを村田真がどのようにリードするかが注目です。メイのストレートキレが、2戦目と同じもしく

はそれ以下の場合、抑えるのは難しいかもしれない。もし、メイ相手に再びダイエー打線がつながりを見せるようだ

と、流れが一気にダイエーに傾く可能性が高くなるといえます。