1999-2000 UEFA Cup Final

Galatasaray (0-0 <4-1 on penalties> ) Arsenal 

Parken Stadium , Copenhagen , Denmark

Wednesday , 17th May , 2000 


Galatasaray (4-4-2) 

GK  Taffarel

DF  Capone, Bulent, Popescu, Ergun

MF  Hagi, Okan (Unsal, 83mins), Suat (Ahmet, 95mins), Umit

FW  Sukur, Arif (Gökhan, 95mins)  

Booked: Okan, Bulent, Popescu. Sent off: Hagi

Arsenal (4-4-2) 

GK  Seaman

DF  Dixon, Adams, Keown, Silvinho

MF  Parlour, Petit, Vieira, Overmars (Suker, 115mins)

FW  Henry, Bergkamp (Kanu, 75mins)

Booked: Vieira, Keown, Adams


 婦人服売場にて

 キック・オフの5時間ほど前、コペンハーゲンでは両チームのサポーターが狼藉を働き、街の空気もただならぬ雰囲気に包まれていたであろうころ、私はバイト中だった。それも、婦人服売場でひたすら服を畳んだり、酔っぱらいの相手をしたり・・・。「なんでおれがこんなことやってるんだろう?」という大いなる疑問に頭を抱えながらも、「数時間後には素晴らしいゲームが待っているんだから、そのためには多少の労働なんてへっちゃらだ!」などという、無茶苦茶な理論で、孤独に自己正当化した。

 バイトが終わると、雨の中をまっすぐに帰宅した。

 残念だったリュンベルグの欠場

 家に帰り、ネットで最新の情報を手に入れる。アーセナルはリュンベルグが(たしか)肋骨の負傷で欠場とのこと。これは非常に残念だった。フレデリック・リュンベルグは23歳のスウェーデン人で、中盤は何処でもこなす。ヴェンゲルは、主に彼を左、または右のサイドハーフとして起用することが多い。プレーの持ち味は、フィールドの何処にでも現れる運動量と、オープン・スペースを巧みに衝くセンスのよさだ。まあ、シュートの正確性がいまひとつなのが玉に瑕だが・・・。

 1月24日に行われた大一番、アウェイでのマンチェスター・U戦は、彼のユーティリティ・プレーヤーとしての価値も高めた試合だった。このとき、アーセナルは負傷者が多く、ベスト・メンバーとはほど遠い状態だったため、ヴェンゲルはリュンベルグをワントップの下で起用。前半早々に、ロングボールの処理をほんの少し誤ったスタムを見逃さず、激しくプレッシングをかけてボールを奪う。そして見事にゴール。結局、1-1のドローで終わったが、彼は終始、ユナイテッドDFの前にあるわずかなスペースを活かしてアタッキングしたのだった。

 チームの潤滑油となるリュンベルグの欠場は、非常に残念であると共に、アーセナルにとっては大きな痛手だった。

 期待の高まる試合前

 キック・オフの一時間ほど前になると、ネット上でスタメンが発表された。やはりリュンベルグはおらず、左サイドバックにはブラジル代表のシルヴィーニョが入った。彼にポジションを奪われたウィンターバーンは、今シーズン限りでチームを離れることが決まっている。トップの二人はベルカンプとアンリ。

 ガラタサライの方は、欠場すると言われていたブラジル人のCB、カポネがしっかり出ている。これがトルコ流の作戦なのだろうか。こちらの注目選手は、ハカン・スーケル、ゲオルゲ・ハジ、ゲオルゲ・ポペスク、タファレル。彼らがどのようにアーセナルに立ち向かうのか、期待は一層高まっていった。

 これぞまさしく泥試合

 TV放送が始まると、スタジアムの緊張感が伝わってきた。パーケン・スタジアムはイングランド・スタイルの、なかなかよさそうなスタジアムだった。スタジアムはほぼ黄色で統一されていた。ガラタサライのユニフォームが黄色と赤のストライプなので、「ガラタサライのサポが圧倒的に多いのかな」と思ってよく見ると、アーセナル・サポも黄色のユニフォームを着用していた。この日、アーセナルの選手達は黄色のユニフォームを着用したので、それに合わせたのだろう。それにしても何着もレプリカを買うほど熱狂的なんだな、と改めて感心というか、ちょっと呆れた。

 これだけ期待させておいて、肝心の内容はまさしく泥試合。アーセナルの快足フランカー、マーク・オーフェルマルスはケガのため本調子ではない。何度か持ち味の鋭い突破を見せるも、決定的な仕事は出来なかった。アンリも、カウンターの際にスピードは見せたが調子は今ひとつか。ベルカンプはほとんど見せ場なし。プティ、ヴィエイラのフランス・コンビもさほどよくは見えなかった。

 前半はどちらかといえばガラタサライ優勢。決定的な場面もあったような気もする。実は試合が進むにしたがって、友人と飲んでいたワインの酔いが廻り、恥ずかしながらあまり試合のことは覚えていないというのが本当のところ。でもアーセナルはひどかった。前半を終わってシュート数がわずかに二本だけ、というのがそれを物語っている。

 後半開始早々にはハカン・スーケルのシュートがポストを叩く。あれが決まっていたらもっと面白くなったかもしれないのに。その後はアーセナルが盛り返しはじめるも、オーヴァーラップしたキーオンが、「どうやったらアレを外せるんだよ」と思うような決定的なチャンスを外すなどして、こちらも均衡を破ることができない。

 P.K.戦での決着

 そして試合は延長戦へ。はっきり言ってこのころになると、もはや泥酔状態。試合よりも眠りたい、という状態に。そしてハジがひどいファールで退場する。アダムスを後方からチャージングして、アダムスが前方に倒れると、その倒れ際にパンチを浴びせるという素行の悪さ。これで赤紙。はい、さようなら。私もここで記憶がプッツン。次に気がついたときは、既に昼の12時だった。

 その後、アンリの決定的なヘディングをタファレルがスーパー・セーヴして、P.K.戦の末、ガラタサライが優勝。トルコ勢として初のヨーロッパ・カップをイスタンブールに持ち帰ることになった。

 この試合のマン・オブ・ザ・マッチをあげるとしたら、タファレルやポペスクあたりではないかと思う。これだけつまらない試合になったのは、ガラタサライのDFがアーセナルのオフェンスをよくカヴァーし、それに加えてファールの多い荒れた試合だったから、というのが今の私の見解なのである。

 それにしても頭が痛い。もちろん原因は考えすぎではなくて、ただの二日酔いなのだけれど・・・。

 

 2000/5/18

 

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