<%@ Language=JavaScript %> Man Utd - Valencia

UEFA Champions League 99/2000

二次リーグ・第二節 1999/12/8

Manchester United (3-0) Valencia 

Scorer・キーン(38min.) ソルシャイア(47min.) スコールズ(70min.)

Old Trafford


  Stats 

<Manchester United>

GK・ファン・デル・フーヴ

DFP ネヴィル , G ネヴィル , スタム , アーウィン

MF・ベッカム , キーン , スコールズ(バット 70min.) , ギッグス

FW・コール(ヨーク 70min.) , ソルシャイア

 

<Valencia>

GK・パロプ

DF・ペジェグリーノ , ビヨルクルンド , デュキッチ , アングロマ , カルボーニ

MF・ファリノス , メンディエタ , オスカル(サンチェス 69min.) , ミジャ

FW・クラウディオ・ロペス(ヴラオヴィッチ 85min.)


<Match Report>

 今シーズンの試金石となる重要な一戦

 昨日のラツィオ-チェルシー戦を見るために、私は珍しく23:00頃に布団に入った。4:30に目覚ましをかけていた私は、前半途中で居眠りをしてしまった結果、そのまま試合終了を迎えることになってしまった。しかし、今日は2:00頃に布団に入ったにもかかわらず、目覚ましで即座に起床し、試合を通して眠気を催すことはなかった。それは、私自身ユナイテッドの試合に身体が反応したということかもしれない。ただ、学校帰りの電車の中で、立ったまま眠りに陥るという失態を演じることで、その埋め合わせをすることになってはしまったが・・・。

 マンチェスター・ユナイテッドは、先週行われたチャンピオンズリーグの2次リーグ、第1節、アウェイでのフィオレンティーナ戦を、共にミスからの失点で0-2と落としている。対するヴァレンシアは、ホームでボルドーに3-0と完勝を収めている。4チームのホーム&アウェイで計6試合を行い、上位2チームが決勝トーナメントに進出することになる。また、この試合の後、チャンピオンズリーグは2月までインターバルに入る。そのため、ユナイテッドにとってはホームでヴァレンシア相手に確実に勝ち点3ポイントを獲得し、是が非でもいい状態でインターバルに入りたかった。ヨーロッパのクラブにとっては、ホームでの勝利は半ば義務づけられていると言ってもいいかもしれない。 また、ユナイテッドは、キャプテンのロイ・キーンが契約を延長し、さらにヘルニア手術のために、イングランド代表の主力でもあるポール・スコールズが、この試合を最後にしばらく戦列を離れることが決まっていた。

 ヴァレンシアのメンバーでやや不満だったのは、ルーマニアの「コブラ」こと、アドリアン・イリエが体調不良によってベンチにも入ってないことだった。

 航海王子メンディエタ

 8月に見られた絨毯のような芝は、もはやオールド・トラフォードには存在しなかった。しかも、やや湿っている。また、レフリーは、昨年のワールドカップで、アルゼンチン-イングランド戦で主審を務め、ベッカムをフランスから追いやったニールセンだった。

 試合開始直後、ヴァレンシアのキャプテン、メンディエタが、ユナイテッドの左サイドを持ち前のドリブルで侵し、素早いボールを中に入れる。それをファリノスがボレーで狙う。ファン・デル・フーヴがかろうじて弾いたボールは、再びファリノスの前へ落ち、そのままシュートしたボールは、今度はうまくミートせずファン・デル・フーヴの手の中に収まった。なんとも穏やかではないオープニングだ。スペイン流の挨拶を頂戴したと言ったところか。その後も、試合前は守備一辺倒にまわると思われたヴァレンシアが健闘を見せ、一進一退の攻防が続く。ヴァレンシアはワントップのクラウディオ・ロペスを、メンディエタやミジャ、そして34歳の右サイドバック、アングロマが、驚異とも言える素早いサポートで、ユナイテッドのバックス間のスペースを狙っていく。とりわけメンディエタは中盤の右サイド付近を自由に動き回りチャンスを作りかける。今シーズン前半に見たヴァレンシアよりも、明らかに調子が上向いてきた。要因はメンディエタの復調が大きいだろう。しかし、22分にイエローカードを受けたあたりから、メンディエタの存在感は徐々に薄れていくことになる。とは言え、メンディエタが素晴らしい選手であるのは変わりない。持ち前の柔らかいドリブルで敵陣に切り込んでいく様は、航海王子エンリケの版図拡大を彷彿とさせた(そんなわけはないか)。

 ユナイテッドの反撃

 前半の前半こそやや押されたユナイテッドだったが、ヴァレンシアのカウンターを、トヨタカップでは見られなかった持ち前のプレスやオフサイドで止める場面が多くなってくると、ユナイテッドの攻勢の時間が訪れた。カウンターでの素早いサポートを持ち味とするヴァレンシアは、そのシステム自体がユナイテッドが自らの得意の型にはめるのに好都合だったようだ。つまり、カウンターで上がってきた際に、中盤でのプレスでボールを奪われると、ヴァレンシアの選手はどうしても戻りきれず、後のスペースが空くということが起こる。序盤はまだ体力もあり、素早い動きを披露していたヴァレンシアの選手も、中盤での目まぐるしいプレッシングや、スタムらの堅いディフェンスにあったり、たびたびオフサイドをとられるようになると、心身ともに疲労が出たようだ。特に、右サイドバックのアングロマの驚異的とも言えるオーバーラップはまさに諸刃の剣のようだった。高い位置まで上がった後にボールをとられると、後の広大なスペースには世界屈指のドリブラー、ライアン・ギッグスが位置していたからだ。そして前半半ばあたりに、ギッグスのドリブルから、ユナイテッドは決定的な場面をいくつか産み出した。さらに右サイドのデヴィッド・ベッカムも、トヨタカップの2倍はあろうかという運動量で、守備に攻撃に精力的に動き回る。またセンタリングやコーナーキック、フリーキックでも本来の冴えを披露する場面が多くなった。右サイドからの矢のようなフリーキックがバーを直撃する場面も見られた。そうなると、中盤でのスコールズを中心とした素早いつなぎも出てくる。前半半ば以降は、攻撃に迫力を失ったヴァレンシアを完全にユナイテッドが圧倒した。

 破られた均衡

 攻勢を続けるユナイテッドは37分、ハーフウェイラインを少し過ぎたあたりから、この試合にはセンターバックに入っていたギャリー・ネヴィルが、ゴール前にロングボールを放り込んだ。ソルシャイアとヴァレンシアDFの競り合ったボールは、またもや、本当にまたもや、一週間に52000£の条件で新たに4年契約を結んだという、キャプテンのロイ・キーンの目の前に転がった。決まり切ったようにダイレクトで放たれたボレーシュートは、鮮やかにゴール左隅に突き刺さったのだった。こんな光景を何度見てきたことか!先週の火曜日に、ユナイテッドを「とりあえず一月までは世界チャンピオンへと導いた」男は、この重要な一戦でも貫禄を見せつけたのだった。

 後半早々のユナイテッドの追加点・ヴァレンシアの決定的ミス

 後半に入って早々、ユナイテッドはベッカムのグラウンダーのクロスを、土曜日のエヴァートン戦で4得点と大活躍したオレ・グンナー・ソルシャイアがニアで合わせて、2-0とした。ヴァレンシアDFは、ソルシャイアのプッシュを為す術もなく静観した。

 直後、セカンドボールを、中央にポジションしていたアングロマがミドルシュートを放つが、ファン・デル・フーヴが好セーブで切り抜ける。さらにその数分後、自陣の高い位置でボールを奪ったヴァレンシアは、FCバルセロナから移籍してきたオスカルから左のメンディエタへ。メンディエタが好判断でスルーしたボールは、オーバーラップしてきたカルボーニへと渡る。ドリブルで左サイドをえぐったカルボーニのセンタリングは、P・ネヴィルの足に当たり角度が変わる。ゆっくりとゴール前のエアポケットに転がるボールに飛び込んだのは、世界で最も優れたアタッカーの一人であろう、クラウディオ・ロペスだった。しかし至近距離で放たれたシュートは、バーを超え、空しくスタンドへと飛び込んだのだった。 さらにその直後、年齢査証の疑いをかけたくなるほどエネルギッシュに動き回る、アングロマの右サイドの突破からのグラウンダーのクロスを合わせたオスカルのシュートは、再びバーを超えていった。結局、この2回の決定的チャンスを逃したヴァレンシアは、その後、ベッカムの右サイドからのフリーキックを、スコールズに頭でダメ押しされ、3-0で敗戦の笛を聞くことになった。決めるときには決めないと後で後悔するときが来る。我が日本代表が、何度も繰り返し繰り返し証明してきたことだ。

 スコア以上に力の均衡したハイレベルの試合

 結果として3-0と大差がついたが、それほどに両チームの力の差があるとは思えない。ヴァレンシアのホームで行われる次の試合は、おそらくユナイテッドも苦戦を強いられることになるだろう。ヴァレンシアは、既に世界的な評価を得ているアルゼンチン代表クラウディオ・ロペスをはじめ、スペイン代表メンディエタ、クロアチア代表デュキッチ、ヴラオヴィッチ、ルーマニア代表イリエ、元フランス代表アングロマ、スウェーデン代表ビヨルクルンドなど、好選手が揃っている。シーズン序盤の不本意だった出来から復調し、マジョルカを強豪にまで育て上げた名将クーペル監督の元、彼らは確かな手応えを感じ始めているに違いない。

 一方、ディフェンディングチャンピオン、マンチェスター・ユナイテッドは、勝ち点3という最低のノルマを達成したばかりか、上々のゲーム内容で快勝することができた。コーナーキックはヴァレンシアに1本しか許さず、オフサイドも12回奪うことに成功したディフェンダー陣も、シーズン当初に比べればずいぶん安定してきた。さらに、前節苦杯をなめたフィオレンティーナは、アウェイとは言えボルドーとドロー。その結果、このグループはフィオレンティーナが勝ち点4で首位。ユナイテッドとヴァレンシアが勝ち点3で並んだものの、得失点差でユナイテッドが2位となった。両チームの今日のゲーム内容は、ファンに2月以降の戦いに期待を抱かせるのに充分だった。ヴァレンシア、決してこのチームは侮れない。

 1999/12/9

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