るり作


『Make You Free』

 今のバンド解散及び活動休止が相次ぐ状況について、私なりにマジメに考えてみた。
 近年、どうもバンドの「活動休止」や「解散」という言葉をよく耳にするようになった。自分が知らないだけで、毎年たくさんのバンドが活動を休止したり、解散しているのかもしれないが、それにしても「勢いに乗ってるんじゃないの?人気安定してるでしょ?」レベルのバンドの解散、活動休止は衝撃的であった。
 活動休止の場合、そのパターンはほぼ決まっていて、絶対と言っていいほどソロ活動につながる。活動休止の理由を、揃いも揃って皆「充電期間が必要だからだ」と言う。でも私に言わせれば、充電期間なんて、ほんの建前にしか聞こえない。なぜなら、充電期間を終え、活動を再スタートさせたはずなのに、再スタートして間もなく、ほぼ解散してしまう。ルナシーもそうであったし、ジュディマリもうそうだ。それは結果的にそうなってしまったから、結果論としてでしかないが、そうなるにはそれなりの流れが当然存在していて、それは必然的な要素を必ず含んでいると思う。だから、活動休止期間というのは、あえて言うなら「ソロ活動の様子見」だろう。1人でやっていけるか、バンドとしての活動以外での自分の可能性を、活動休止中とはいえ確かに存在している「バンド」という「帰る家」、「命綱」ともいえるものの存在を持ちながら探す、そういう期間なのではないだろうか。
 10年ひと昔ってよく言う。10年間はある一区切りなんだろう。ルナシーもバ ンドデビュー10年目にして解散。ブランキーもそうだった。そして、私の愛するイエモンも、10年目を迎え、活動休止を宣言した。
 別に10年じゃなくてもよかったのだろうけど、10年経って考えること、気づくこと。「音楽性のズレ。」結成した時から、ずっと同じ音楽を、同じ方向を向きながら、目指しながらやってきたつもりが、ふと気づくと皆違うところに立っていた。たぶんそういうことではないだろうか。もちろん一概には言えない。複雑な要因が存在するかもしれない。でも、私はそう感じたのだ。自分たちそれぞれが、今立っているその場所で、とことんやってみたい。だからしばらく活動休止。その場所で本当にやれるか試してみたり、その想いが本物かどうか確かめる。そして、戻ってきたとき、その場所での自分の気持ちが本物だと確信していて、メンバーとのズレが明らかになったら、たぶん待っているのは「解散」の2文字なんじゃないだろうか。
 活動休止している間に見てきた広い新しい世界を、それまでのバンドに生かせればいいし、そういうことも可能だろうけど、名目はそうだろうけど、本当に世の中ってうまくいかないようになってる。そこで私は自分の愛するイエモンのことが心配になった。
 イエモンは、10年間でたまった「膿」をだすために活動を休止すると言った。ほんの些細なことの積み重ねでたまった「膿」をだ。再スタートがきれるようになるまでは戻らない、とも言った。
 イエモンにも前述したような、音楽性のズレによる、ゆくゆくは解散、というパターンが見えないと言えなくもない。でも私には、ファンであるからかもしれないが、彼らが同じ場所に戻れないとは、戻らないとはどうしても思えない。「個」に見えないからかもしれない。これからのことはわからないが、イエモンは1人のような気がするのだ。4人の個々の個性は確かに存在し、それを認めてもいるが、彼らは「1人」だ。自分だけを突出させようとする想いが見えない。いつも「イエモン」それ自体を前に出そうとしていたように思う。
 最低でも1年は、完全に彼らには会えないだろう。でも私は私が分析した他バンドのようなパターンを裏切ってくれる、新しいパターンを見せてくれることを強く願っている。

  「活動休止」→「ソロ活動」OR「それ以外」→再スタート→永久にロックバンド、イエモン


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