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●6月23日:acom Middle Distance Challenge 第3戦(神奈川・小田原)
実業団・学生対抗の最後に中距離サーキット「acom Middle Distance Challenge」の第3戦、男子800m,女子1500mが行われた。ここで注目されていたのは女子1500mで田村育子(グローバリー)が弘山晴美(資生堂)の日本記録(4分11秒10)を更新するかどうかだった。しかし、私は今回の出場者を見て田村と競り合えるのは早狩実紀(KIコーポレーション)ぐらいだったが、最後までは競り合えないだろうから、1人で走って日本記録更新は難しいだろうと思っていた。
まず男子800mが2組行われた。1組目は1500mランナーの小林哲也(福田組)が1分49秒74と今季ランキング6位の記録で1位になった。2組目はトップレベルの選手が出場し、日本選手権に優勝し、今季ランキング1位の笹野浩志(富士通)が1位だろうと予想した。ペースメーカーがつき400mを52秒で通過。笹野がいい位置で走っていたが、バックストレートに入っても600mでやめるペースメーカをなかなか抜くことができない。1周目が速すぎたせいかと思ったが、記録を狙うには果敢に攻めて欲しいと思った。600mでペースメーカーがコースアウトし、ラスト200mの勝負となったが、期待した笹野は伸びず、その後ろにつけていた森祥紀(自衛隊体育学校)と菅野篤史(自衛隊体育学校)が前に出た。先頭に立った森は今季目立った記録を出していなかったが、1分47秒台の記録を持つ力を見せ、1分48秒38の今季日本最高記録で優勝。2位の菅野は1分48秒95の自己新記録。3位の笹野は1分49秒25と自己記録(1分49秒12)にわずかに及ばなかった。
次に行われた女子1500mもペースメーカーがつき、400mを66秒で通過したが、800mを2分14秒で通過と、この400mに68秒かかってしまった。あまりうまくないペースメイクだったが、ここでペースメーカーはコースアウトし、田村の独走となってしまった。残り700mもあるのに独走なってしまっては、やっぱり日本記録更新は無理だろうと思った。しかし、田村はペースを上げ1200mを3分21秒で通過。この400mを66秒台で走った。あまり日本記録更新を期待していなかった私だったが、ここで、「このままのペースで行けば日本記録更新だ!」と思った。その後田村のペースは落ちることなく、ラストの直線に入った時、まだ3分55秒ぐらいだった。「これはイケル!」と思った。観衆の声援は大きくなり、「4分5,6,7,8,9…」とカウント。田村は最後の力を振り絞り、4分10秒ぐらいでフィニッシュ。その瞬間、歓声が上がった。そしてすぐに正式計時が出た。4分10秒39。8年ぶりに日本記録が誕生した。比較的涼しいコンディションだったが、後半1人で走って日本記録更新とは強い。競り合う相手がいたら、4分1ケタは確実だっただろう。是非ともヨーロッパで更新をしてほしい。(了) |