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2005.1.22更新


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ホルモン補充療法 には乳癌・心臓疾患の予防効果なし
  JAMA 7/17     
  
 少し前の新聞にも一部報道されましたが、大規模なホルモン補充療法の効果の評価で、乳癌、冠動脈疾 患、脳卒中の増加が認められたという報告です。乳癌に関してはエストロゲンが引き金になるということが 知られており、閉経後の女性にHRTを行うことにより乳癌の発生が増加するという報告は以前からありま した。今回はそれが支持される結果となっています。今回の報告ではエストロゲンの血管の動脈硬化の予 防効果も認められなかったとしています。解析結果では服用による差は骨折24%減少、大腸癌37%減少と 良いこともある反面、肺塞栓は2.1倍増加、冠動脈疾患29%上昇、乳癌26%上昇、脳卒中41%上昇となって いますが、しかしこの欠点とも言えるこれらの疾患はもともと絶対的な発生率は多くないので解釈にも注 意が必要でしょう。いずれにしても狭心症や心筋梗塞などの原因となる冠動脈の動脈硬化には効果はな いという結果は少々衝撃です。同様なHERSとHERS2という大規模な検討においても同様に、心筋梗塞な どの心疾患に対する予防効果は認められませんでした。此の検討においては骨折予防効果すらないとし ています。これからもこのような大規模での検討結果はでてくるものと思われますが、大々的に鳴り物入り で始められたHRTも自然の摂理による加齢へはバベルの塔でしかなかったのでしょうか?
追記:この研究の最終結果がNEJM 8月7日号(349:523, August 7 2003 No6)に掲載されました。
 HRTは冠動脈疾患の発症を増加はさせないものの予防効果はないとされています。開始1年では善玉 コレステロールを上昇させ、悪玉コレステロールを低下させるなど検査結果としては改善の結果が出まし たが、1年以内に冠動脈疾患を起こす頻度はかえって高くなると言う結果が示されています。 

では、これと関係して
経口避妊薬を服用は乳癌の発生率と関係するの?
  1) New England J of Medcine 346:2025-2032
  2) Lancet 1994 344;844−851

 HRTのお話の中で乳癌の発生率の上昇が認められたということなので、では経口避妊薬を服用したりし ていると乳癌の発生率が上昇するのでは?という疑問を持たれる方も見えると思いますが、これに関して 最近の報告があります1)。アメリカの35〜64歳の経口避妊薬を服用している女性を対象とした調査結果 で、年齢層別でみても、服用期間でみても乳癌の発生率の上昇は認められなかったというものです。しか し、他に20〜54歳の女性に対しての調査で、4年以上の服用特に20歳以前での服用は発生率が高かっ たというものもあります2)。
 これらの調査には更年期以降の女性も含まれていますが、HRTのために更年期以降に経口避妊薬を 服用していたというわけではなく、あくまでも避妊目的に排卵のある頃に服用したらということですので、く れぐれも誤解なさらないように。


子宮筋腫に対する非手術的治療法
  

子宮筋腫があって貧血などの症状があって困っているけれど、どうしても手術はいや!とおっしゃる方へ の新たな治療方法。すこし前から外国の発表はありましたが、今回このような治療方法を日本で行った施 設の成績が発表されていました。子宮動脈塞栓術といいます。子宮動脈をレントゲン造影のもとで閉塞さ せてしまうという方法です。すぐに筋腫が小さくなるというわけにはいかないのですが、1年後には40%くら いまで縮小したとのこと。しかし術後の疼痛、感染症など問題点もあり、現状で諸手をあげてというわけに はいかないのですが、症状があって日常生活に支障を来しているが、どうしても手術はいや!!という方 には一つの選択肢となるかもしれません。これ以外の方法としては収束超音波法(FUS)というものもあり ます。これは一点に超音波ビームを集中させて筋腫組織を熱変性させる方法で、それほど副作用がない のと侵襲性が無いのが特長ですが、やや治療効率が低いのが難点でしょうか。いずれにしても健康保険 の適応ではないので、治療は自費で高価となります。




タバコと赤ちゃんの性別との関係
Lancet Apr 20 2002, 359:1407-8

日本とデンマークとの共同研究の結果がランセットという雑誌に掲載されました。
内容は両親が1日に20本以上タバコを吸っていると男児の生まれてくる確率が低くなるというものです。逆 に両親とも喫煙の習慣のない場合には男の子の生まれる確率が女の子の1.21倍となるとしています。ま た父親のみが1日20本以上喫煙しているだけでもやはり男の生まれる確率が低くなるといっています。こ の論文からすると、男の子がほしいにもかかわらず喫煙を続けているお父さんはタバコをやめるべきでし ょうね。ただし、女の子がほしいからといって、タバコを吸っていないお父さんにタバコを吸うことはおすす めしませんよ。奥さんの近くでプカプカタバコを吸えば、明らかに妊娠率が低下してしまいますし、ご自身 の体に悪い事は明らかですから。


歯周病は早産の原因?

アメリカから妊娠中の歯周病の治療(歯石除去)が早産の発生率を減少させるという報告がされてました (J periodontol 2003;74:1214)。このような話は以前からありましたが、今回は無作為に21〜25週の歯周 病のある妊婦さん366名を歯石除去を行った群と行わなかった群に分けて結果を比較しました。結果は歯 周病の治療を行った群で早産の発生が低下したというものです。ただ統計的な差とまではなっておらず、 ミトロニダゾール(フラジール)を一緒に服用したものでは逆に高くなっているという結果も出ています。歯 の異常により全身の様々な異常が起こるという話がマスコミで時々登場しますが、産科においても影響が あるのでしょうか。


噛むとハッカ味のするピル
FDA 11月14日

アメリカのFDAは新しいピルとして、噛むとハッカ味のするピルの発売を許可した。
コメント:発売になったのはOVcon 35というピルでethinyl estradiolの含有量は35で28日タイプです。現 在の日本で許可されているものの更に次の世代のものです。しかし、ピルを噛んでハッカ味という意味が よくわかりませんね。アメリカ人のなかには結構ピルを噛んでしまう人がいるのでしょうか、そのためにハ ッカの味を付けたのでしょうか。排卵抑制のための薬にハッカ味というのがアメリカ的とでも言うのでしょう か。そんなハッカ味よりも今のピルを生理痛がひどい人のためなどで保険で使用できるようにして欲しいと 思うのは私だけでしょうか......


妊婦さんは魚を控えめに?
米環境保護局(EPA)の警告

母親が妊娠中に魚をたくさん食べていると魚に蓄積していた水銀を多く摂取することになり、これが胎児 への多量の水銀暴露につながり神経発達への障害となる可能性があるとしている。米食品医薬品局 (FDA)ガイドラインによると避けるべき魚のリストで,サメ,メカジキ,サワラ,アマダイは食べてはいけな いとしています。週2回食べても良いものにエビ,サケ,タラなどをあげていますが食べてはいけないとま でいうのはちょっと行きすぎのような気がしないでも....


妊娠初期のインフルエンザ罹患と精神障害

妊娠初期にインフルエンザに罹患すると胎児が将来統合失調症にかかるリスクが7倍高くなるという分析 結果が1959年から1966年に出生した児の分析によって報告された。この報告に対する反論や分析の限 界などについて議論されていて今後のさらなる分析結果が待たれますが、妊娠中のインフルエンザの予 防接種は不活化ワクチンであり安全であることを考えると妊娠の予定のある人や妊娠された方はワクチ ン摂取を行っておく方が賢明かもしれません。


クラミジアの咽頭感染

クラミジアの咽頭感染が問題になってきていますが、この原因としてオーラルセックスが大きく関係してい ます。アンケート調査では一般女性でも、30歳以上の集団で「必ず」、または「50%以上の割合で行う」と 答えたのは17/30と半数以上、20歳代では56/69(81%)に達し、20歳未満では20/23(87%)となり 「行わない」と答えた女性は0であったとしている。性行為の多様化により咽頭にも感染が認められるよう になってきています。場合によっては咽頭の検査も必要となる時代となりました。咽頭に感染してもあまり 症状がないことが多いので注意が必要なことは子宮頚部における感染と同じです。


喫煙で乳癌にかかるリスクが4倍に

厚生労働省の研究班による40歳代から50歳代の女性を対象とした疫学調査で、喫煙を行っている女性 では乳癌にかかるリスクが3.9倍増えるという結果が報告されました。受動喫煙でも危険率は2.6倍と なるとされていて、本人の喫煙はもとよりご主人や働いて見える方では職場の人の喫煙により深刻な健康 被害を受ける可能性があるということです。やはり喫煙は良いとされることは全くないことになります。女性 でタバコを吸われる方をよく見かけますが、肺ガンはもとより生理不順、更年期が早まる、妊娠していれば 早産、流産、低出生体重児の発生などなど... お早めに禁煙を。

成人の肥満は生後直後、5−6歳のリバウンドが問題

アメリカの妊娠中・乳幼児期の因子に焦点を当てた小児肥満の予防国民会議で、在胎週数に比べて体重 の少ない赤ちゃんが生後1年で急激に体重が増加すると成人期のBMIという肥満指数を増加させるという 解析結果が発表されています。また5−6歳での小児期に体脂肪率が最少になった後の増加が早く起こ ると成人になっての肥満を引き起こすと発表しています。小さく産んで大きく育てるというのはほどほどにし ないと将来の成人の肥満メタボリックシンドロームの原因となるかも。