膠原病っていったいなーに?


 
  1.  膠原病について
  2.  全身性エリテマトーデスについて
  3.  薬について
  4.  公費負担について
  1. 膠原病について
    「こうげんびょう」って聞いただけでどんな病気かわかりますか。膠原病とは、いったいどんな病気なのか?体には結合組織があり、そのなかに膠原(コラーゲン)線維という部分があります。膠は、にかわと読み、そのもとになっているのが、膠原(コラーゲン)線維です。この膠原(コラーゲン)線維の変性による病気を膠原病と呼ぶことになったそうです。
     膠原病はひとつの病気ではなく、たくさんの病気が含まれています。主なものとして、全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性関節リウマチ(RA)、結節性多発動脈炎(PN)、強皮症(PSS)などがあげられます。
     原因はまだよくわかっていないようですが、免疫異常、遺伝子、ホルモンなどが複雑に関係しているようです。
     主な症状としては、発熱、関節痛、筋肉痛、発疹、リンパ腺の腫れ、レイノー現象などがあげられます。また、病気や個人によっていろいろな症状が起きるようです。
     膠原病は慢性的な病気なので、病気をよく理解し、仲良くしていくことが大切です。周りの人の暖かい理解と協力も必要です。  

  2. 全身性エリテマトーデス(SLE)について
     膠原病の代表的な病気で、特徴のある発疹が顔や手に出ることから全身性紅斑性狼瘡ともいわれていました。日本では、現在3万人程度の患者がおり、最近増えてきている病気です。男性と女性の割合は、1:10程度で特に若い女性に多いそうです。

           SLEの診断基準(11項目中4項目以上満たすもの)
         
    1 蝶形紅斑  
         2 円形状紅斑   
         3 日光過敏症 
         4 鼻咽腔潰瘍      
         5 関節炎
         6 漿膜炎 胸膜炎、心膜炎
         7 腎症(糸球体腎炎)
         8 中枢神経病変 けいれん、精神症状
         9 血液学的異常
            溶血性貧血、白血球減少、リンパ球減少、血小板減少
         10免疫学的異常
            LE細胞現象陽性、抗DNA抗体陽性、抗Sm抗体陽性など
         11抗核抗体陽性   

    抗リン脂質抗体症候群
     
    SLEの病態の中に、抗リン脂質抗体症候群というものがあります。これは、ループス抗凝固因子、カルジオリピン抗体、ワッセルマン反応擬陽性、ベータ2グリコプロテインI抗体などの抗体を含んでいます。これらの抗体があると静脈の血栓症、脳梗塞や心筋梗塞、自然流産や習慣流産、血小板減少症などの症状が見られます。これは抗体によって血液が凝固しやすくなるためです。抗体を持っていても必ず症状が出るわけではありませんが、いつ症状が出るかわからないので、注意が必要です。

    症状
     微熱     熱っぽくてだるい感じ。かぜのひきはじめのような感じ。全身がだるくなる。。
     蝶形紅斑   顔に蝶のような発疹が出る。かゆみはない。
     日光過敏   日焼けがひどくなったような感じ。
     凍瘡様皮疹  手足に出るしもやけのような発疹。かゆみはない。
     脱毛     抜け毛が多くなった感じ。ひどくなると髪がちりちりになり、頭髪が薄くなる。
     鼻咽腔潰瘍  のどから鼻にかけて潰瘍ができる。痛みはない。
     レイノー現象 指先が突発的に白、紫、赤になる。寒いとひどくなる。
     関節痛    痛みがあちこちに移動する。
     浮腫     腎臓に炎症を起こしたときひどくなる。
         その他、全身疾患なのでいろいろな症状があります。
    検査
     赤沈・・・赤血球沈降速度。1時間で男性10ミリ以下、女性で20ミリ以下が正常値。
     血清補体価・・・病気がひどくなると、減少してくる。
     抗DNA抗体・・・病気がひどくなると、多くなる。
    治療
    ステロイド剤
     よくきくと同時に、副作用もある。副腎皮質ホルモンと同じはたらきをする。急にやめると離脱症を起こすので服用については主治医とよく相談し、わからないことはきちんと説明してもらうことが大切。
    免疫抑制剤
     過剰な免疫反応を抑える。ステロイド剤が効かないときに用いられる。


  3. 薬について
     ステロイド(副腎皮質ステロイドホルモン)とは、もともとは体の中にあるホルモンの一種です。このホルモンは、炎症や免疫反応を抑える強い働きがあります。そのため薬として開発され、ステロイド剤は炎症をおこす病気や免疫異常を起こす病気などに使われています。
      その一方で、代謝にも大きくかかわっているため、副作用も多くあります。ステロイド剤を上手に使うには、目的とする効果が十分に得られて副作用を最小限に抑えながら使用することが大切です。また、長期の使用は副腎の働きとの関係があるので急に減量してはいけません。
    副作用
      重症のもの・・・易感染性・骨粗しょう症・糖尿病・高脂血症・精神障害・白内障・緑内障など
      軽症のもの・・・にきび様発疹・満月様顔貌・食欲亢進・皮下出血など

    主なステロイド剤
      内服・注射・皮膚外用・点眼・吸入

    全身性エリテマトーデス(SLE)の場合
      基本的によく使われるのがプレドニゾロンです。どの程度用いるかは病気の状態によって異なります。病気の改善の状態をみて、悪化の可能性が低い場合、日数をかけて少量ずつゆっくりと減量し、維持量は1日10r(2錠)以下をめざします。状態によっては薬を止めることも可能です。

    ☆お医者さんからもらったお薬
    ◇非ステロイド性抗炎症剤
    ◇胃粘膜保護のための薬
    ◇血液凝固を抑える薬

    ☆お気に♪のくすり
    ◇ドリスタン アップル味 風邪のとき、おいしい。
    ◇浅田飴 せきどめシロップ ストロベリー味 せきが止まらないとき、おいしい。
          おいしさにだまされてるなー。

  4. 公費負担について
     医療費の公費負担があります。長い付き合いになるのでとても助かります。厚生省で指定する特定疾患(全身性エリテマトーデス、悪性関節リウマチ、強皮症など)に認定されると、医療費の公費負担を受けることができます。医療費の受給には、保健所で申請を行います。現在は、認定された病院において、月2回まで診療自己負担1,000円、入院月14,000円まで自己負担となっているようです。また、国の指定になっていないものでも、都道府県によって認定されるものもあるそうです。
     


           参考文献           著者                出版社
    名医のわかりやすいリウマチ・膠原病   宮坂 信之              同文書院
    名医があかす「病気のたどり方」事典   奈良 信夫              講談社
    病院の検査がわかる検査の手引き    安藤 幸夫 他           小学館
    病気がわかるからだの手引き       服部 光男  岡島 重孝 他  小学館
    ステロイドを使うといわれたとき       橋本 博史             保健同人社
    新版膠原病を克服する            橋本 博史             保健同人社





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