父の躁鬱病と家族
 
〜目次〜
プロフィール
父の躁鬱病の症状
相談に行こう
治療方法とその経過
そのとき家族は
今後の展開
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治療方法とその経過
保健所のカウンセリングに行った次の週(2003年2月)から本格的に薬の服用が始まりました。
 
●薬の服用を開始
さっそく母に、父が以前鬱病のときに自分で通っていた地元の心療内科・精神科へ行ってもらいました。精神科はもちろん行くのは初めてなので、母が「先生にうまく話せないかもしれない」と不安がったので、父の症状や家庭内で起きた様々なことをまとめたレポート(保健所のカウンセリングに持って行ったものと同じもの)を持っていてもらい、先生に読んでもらいました。先生は非常に良くまとまっていて、また後で読み直したいとのことで、「このレポートを預からせてください」と言われたそうで、持って帰って来ずに先生に預けて来たそうです。

診察の結果、先生によると、父はやはり躁鬱病のひどい躁状態にいるようで、比較的強い薬、セレネース液(ハロペリドール)を処方していただきました。私達家族は精神科の薬については全く予備知識がなく、インターネットで調べたところ、これは統合失調症にも処方されるメジャートランキライザー(抗精神薬・強力精神安定剤)で、躁鬱病に用いられる場合は、強い不安感やとてもイライラする症状、また、気分が高まりすぎる症状を改善し、精神状態を安定させる、とのことでした(ただし、病気の原因そのものを治す薬ではないとのことです)。コントロールが効かず、非常に強い急性躁状態のときに出るお薬のようです。保健所で言われたとおり、無味無臭無色で、何かに混ぜてしまえば全くわかりません。

その晩からさっそくご飯のお吸い物に混ぜて、本人には内緒で服用してもらうことにしました。先生によると、飲むとすぐに効果が現れて、眠くなってくるとのことでした。本当に食後30分もすると、あんなに張り切ってあれこれ取り組んでいたのに、ゴロンと横になっているのです。これで少し落ち着いてくれるといいのですが...。

 
●経過
薬を服用し始めると、急に激怒したり、また家族ともめたり、というようなひどい症状はなくなり、家庭内のピリピリした緊張感がなくなってきて、家族もなんとかひと安心といった感じでした。それでもやはり4ヶ月くらいは、相変わらずあらゆることに張り切っていて、2ヶ月先くらいまでの毎日の予定を予定表にビッシリと書き込んでいて、あれこれ手を出したり、あちこち出掛けたり、電話やFAXをしまくったり、他人に首を突っ込んだりしていました。本人は至って自分は快調だと思っているような感じでしたが、周りから見ると、「やはりどう見てもヘンだ」という感じでした。

家族としては、なんとか薬を忘れずに飲ませるということを念頭に置いて過ごしており、万が一何かまたいざこざがあっても、「お父さんは病気でああいうことを言ったりしたりしているのだから、お父さんが悪いのではない。病気のせいなんだ。気に触ることも右から左へ流す。」ということをモットーにして、自分達にストレスを溜めないようにしていました。

 
●また小さな山が来る
しばらく他人には迷惑がかかっていないような気がしていたのですが、3月に法事で親戚一同が集まる機会がありました。父は6人兄弟で唯一男一人だということもあり、全てのことを張り切って取り仕切っていました。非常に雄弁になっているため、法事のときのスピーチなど、病気のことを何も知らないで聞いていたとしたら、「なんてスピーチ上手なんだ」と思えるほどでした。

法事自体は無事終わったのですが、その後が大変でした。次の日から、親戚の家に電話やメールなどをやたらにするようになり、会う約束をしては遠いところまでせっせと出かけるようになったのです。それも、「携帯電話を買いなさい。そしたらメールの使い方を教えてあげる。パソコンも新しいの買いなさい。デジカメの使い方も教えてあげる」と、電話で押し売りのように押しつけがましく言っているのです。無理矢理会う日程を決めては、ノートパソコンと携帯を持参して、せっせと出掛けていました。

親戚の家の人達にとっては、父は兄弟のひとりですから、たまにお客さんとして来るには大歓迎だと思うのですが、それぞれの生活があるわけですから、こうしょちゅう来られては困るでしょうし、そもそももうみんな定年で退職して家にいる人達ばかりなので、そうあちこち出歩かないので携帯もさほど使わないし、パソコンもそこそこできればいいと思っていたようでした。それで、うちの父が一通り使い方を教えたあと、親戚の叔母(父の姉)が「ありがとう。でもうちはそんなにいい携帯やパソコン買う必要ないわ〜。今で十分だわ〜。」と言ったら、父が即激怒したというのです(これは後日その叔母から話を聞いて知りました)。

親戚の人は糠にクギで反応がないのであきらめたようで、そうしたら今度は旧知の人(昔会社で同僚だったとか上司だったとか)で何十年も会ってないような人達に無理矢理連絡を取って、家に押しかけていました。今度は何をやっているのかと思っていたら、「携帯電話にアドレス帳データをパソコンから一括で登録してあげるので、住所録を貸して」と言っているのです。

次に、自分が買ったiPodに音楽を入れたいので、旧知の人を始め、レンタルCD屋から、文字通り1回につき百枚単位で山ほどCDを借りてきて、ひたすらノンジャンルで曲を入れてました。

家族には特に何もなかったのですが、と思っていたら、4月に入り、今度は私の弟(父の息子)に対して矛先が向くようになりました。部屋が片付いていないから、毎日必ずゴミをひとつでもいいから出せ!というのです。仕事で忙しく、平日は夜中に帰ってくるので掃除する暇もないのに、父は全く思いやりに欠けた命令口調で言うのです。でも、反抗すると必ず倍になって攻撃が返ってくるので、弟には申し訳ないけれど、「それでお父さんの気が済むならやるよ」と言ってもらいました。でも、その言葉が気に入らなかったらしいのです。「俺の気が済むんじゃない!おまえのために言っているんだ!それがわからないのか!」と、却って激怒され、弟の会社のメールアドレス宛に延々と訳のわからないメールが来て大迷惑だったのです。とにかく自分の思い通りにならないとダメなようで、一方的に「ありがたく思え!」という、親切の押し売り状態でした。

精神科の先生は、「矛先はそのときによって違うけれども、誰かひとりに矛先が向かって攻撃されるということはよくあることだ」とおっしゃていました。矛先が向けられた人は非常に頭に来るし、気分が良くないと思いますが、売られたケンカは買わず、とにかく「右から左へ」を念頭に置きつつ、家族のみんなは、「ここのところまた少し悪い状態だ」と思って、非常に神経をすり減らしながら過ごしていました。

 
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