第4回スポーツ用装具を考える会 シンポジュウム
『サッカーの怪我と下肢のブレース・テーピング』
コンサドーレ札幌における装具・テーピングの使用状況 小泉有弘
3月28日 高知新阪急ホテルで行われました上記のシンポジュウム
シンポジストとして、浦和レッズチームドクター仁賀定男先生 元ヴェルディチームドクターの平野篤先生と行いました。私の、発言原稿です。
直近の2001年における所属選手は31名内常時テーピングを使用する選手は、
足関節、16名、28足 試合時のみ巻くもの、3名、6足
うち自分でテーピングを行うものが、3名 5足、
バンデージを行うもの1名 2足
膝関節は、受傷後より試合参加前までの期間、Drの指示によって2名 2脚
その他、GKでは突き指の予防、手関節の損傷予防のため4名全員がそれぞれ自らの方法で手指、手関節にテーピングを行っておりました。
肘関節内側側副靱帯損傷の既往を持つDFが肘関節に都合6週間ほど巻き、普段はテーピングを必要としない選手3名も軽度足関節捻挫直後からトレーニング再開時まで約10日間、トレーナーの判断で巻きました。
☆ チームドクターはそれぞれの病院で勤務しておられ、テーピングについては直接指示をいただくことが無いため、トレーナーと選手との間で使用について決定されます。サッカーは足関節を底屈してボールに足背部をコンタクトさせるため、底屈を制限することを嫌う選手が多く、底屈を残したまま自由に足首を動かして、内反・外反等、その選手の症状に応じた固定をテーピングを要求されるため、毎回、巻くたびに選手とコミニュケーッションをとりながら、修正して巻いて行きます。
装具については、プレーに支障が出るため通常のトレーニングを行う選手に使用したことはありません。
テーピングの利点としては、オーダーメイドであり、選手の希望に添って、固定したり、圧迫したり、機能向上させる目的にも、たとえばキネシオテープ、ファンクショナルテーピング、外反母趾、アーチの保持等、多彩に且つ、複合的に使用することが可能である。 装具では、私の知る限り、あるとしたら勉強不足ですが、このようにアーチの保持をしながら、内反・外反捻挫の予防をしたり、リスフラン関節の損傷に向いた特殊なものもありませんし、選手の足のサイズやスパイク・アップシューズ、普段はく靴にぴったり合った物も、なかなか用意できないように思われます。
テーピングを実施するたびに、最低目視で選手の状態を確認することも出来る。
これを、監督・コーチに伝える、情報として生かすことも出来ます。ここで、練習に参加させて良いかなども、考慮することが出来ます。選手はなるべくトレーニングから外れたくないので、普段治療に来ない選手でも、プレーに支障が出ると困るのでテーピィングは巻きに来ます。 実際は、何より練習前の忙しい時間に多くの選手のテープを巻く時間もかなり割かなければならない。このため、このとき問題を発見すると、コーチに伝達する時間的余裕が無かったりもします。
このため随分、コーチに迷惑がかかることもあったかに思います。
しかし、一方、テーピィングは巻き手(トレーナー)の技術、経験、に左右されることが多く、特に選手の移籍・代表チーム選出・オールスター戦選出など、トレーナーが変わった場合にそれまでと同様の強度・圧迫度が再現できる保証はないし、特殊な巻き方を行っている選手が居るとその方法、材料を伝達するのに苦労することもありました。
そして、巻き方と同様に、テーピングの素材や道具など、消耗品も常に同じものを、大量に用意しておかなければならない。そのために、近年、プロチームであってもコストの面も考慮しなければならない。大凡、1足関節500円係りテープの種類や巻く量、巻き方などでコストが増加する。これに練習回数・掛ける巻く足数で一回にかなりの金額がかかる。予算処置上かなり、コストにも気を使ってきた、つもりです。
コンサドーレでは、通常のテーピングは、ずれないように、のりのスプレーをして、ナイロン製の薄手のアンダーラップを巻き、コットンのテープで、必要な部分を固定、保護して、その上から、伸縮性のある柔らかめのテープで圧迫をかける。 この前処置として足底にアーチを補強したり、足趾を開くように肌に直接テープを貼ったりします。使い捨てでもあるので、練習後のゴミも大量に出ることになります。環境の問題等を考えると、練習後のゴミも何とかならないものかと感じておりました。 まあこの点では選手は使い捨てですし、どこででも単に鋏で切り、捨ててしまうほうが楽で喜ばれます。
バンデージでは、洗って繰り返し約3ヶ月以上使用でき、固定力もテーピングより時間経過とともに落ちにくい、利点があります。
選手個人で行うので、練習前にトレーナーの手を煩わせることは無いが、しかし、選手の練習前の状態をチェックできないこともある。
装具を着けて試合に出場させることはしてこなかった、これは装具をつけなければ試合に出られない選手は多くの指導者が試合に使わない、また、多くのチームドクターも装具はリハビリ用の物との認識があるため、使用を強制することも無い。
だがしかし、固定力の面では一番有効であり、安全にリハビリが実施できる意味では、特に膝関節でU度損傷以上の怪我については我々も用意してきた。
コストの面で、かなり高額に成り、会社からは随分文句も言われましたが、保険適用など負担を軽くしながら使用してきました。本来ならば、日常生活で1組、リハビリで1組使い且つ汚れたときに、洗えるようにしたいのですが、これは不可能でした。また選手は、日常の生活で装具をちゃんとつけていることはまれで、トレーナーの前では使うが家ではほとんど外しているようです。本当に固定したいときは、軽い素材のギブスを外せないようにつけさせたいですね!
以上のことから装具は リハビリ〜使用して 通常のトレーニングに復帰する直前まで、ここからテーピィングで再発予防とプレーの質の向上のために利用する。という使い分けで行って来ました。私がトレーナーになりたてのころはプレーが満足に出来ない選手にプレーをやらせる方法として、テーピィングが使われていたころもありました。スポーツ医学の進歩や選手・指導者・そして我々トレーナー自身がよりテープや装具、等についての知識をうまく利用して選手により良いプレーを安全にしてもらうことが出来ると思います。
今後の、ブレースに望むことは、怪我の翌日からオーダーメイドで、カスタマイズされた、安価で、目立たない、軽い素材のブレースを望みます。
コンサドーレアスレティックトレーナー 小泉有弘