濾胞性リンパ腫と告知された人に

濾胞性リンパ腫と告知された人に
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■ 濾胞性リンパ腫を知る
■ いろいろなしこりの形




■ 濾胞性リンパ腫を知る


今私の手元に「患者よ、がんと闘うな」という慶応大学の近藤誠放射前治療医が書かれた本があります。
例の「抗がん剤治療は百害あって一利なし」と書かれた本です。


しかし、告知を受けて間もないリンパ腫患者でこの本の読者は、勘違いをされるケースがあります。
近藤医師が書かれた一連の書籍は、「リンパ腫をはじめとする血液疾患の患者は化学療法(抗がん剤治療)を受けなさい」と書かれたものなのです。
そう思って読めば、書かれていることの多くが納得できます。
リンパ腫治療で著名な治療法であるCHOP療法は、近藤医師が使用される標準薬量を増やされたことで劇的に効果が高まったと、近藤医師自ら書いておられるのですから。



私は少し前に、「濾胞性リンパ腫の患者さんへのリンパ腫入門」を書きたいと、この日記に書きました。
濾胞性リンパ腫の告知を受けた時に、家に帰って「濾胞性リンパ腫」をネットで調べて、疑問に答えてくれるページが少ないと思うからです。
今もその気持ちはあるのですが、手をつけるのはいつのことやらわかりません。
それで、よく説明されていると私が読んで感じたものを紹介させていただきます。


血液内科医が説明される、リンパ腫概論
「悪性リンパ腫」 伊豆津宏二 先生のセミナービデオは、ここをクリックです。
「もっと知ってほしい悪性リンパ腫のこと」大阪赤十字病院 平田大二先生のセミナービデオ)」は、ここをクリックです。
小椋先生による「リンパ腫全般についての医療セミナー」のビデオは
ここをクリックです。
佐賀大学医学部血液・呼吸器・腫瘍内科 「No.6悪性リンパ腫の治療」他(インターネットで見られるビデオ)は、
ここをクリックです。


血液内科医がブログに書いておられる
 「悪性リンパ腫の説明(僕の説明の仕方)」は、ここをクリックです。


がん情報サービス(国立がん研究センター)
 「悪性リンパ腫」は、ここをクリックです。
 濾胞性リンパ腫は、ここをクリックです。


大阪市立大学医学部血液内科
 
「悪性リンパ腫(ろほう性リンパ腫)
 患者さんの病気に対する理解を助けるための資料」
は、ここをクリックです。


第75回日本血液学会学術集会 リンパ系腫瘍:ALL/ML
「EL-25 ガイドライン(標準治療)
濾胞性リンパ腫ガイドライン」総論は、ここをクリックです。
同、濾胞性リンパ腫は、ここをクリックです。
同、濾胞性リンパ腫の個別課題を含むメニューは、ここをクリックです。


NCCNガイドライン 日本語版「造血器腫瘍 - 非ホジキンリンパ腫」は、ここをクリックです。
上記の中にもありますが、その中にある「濾胞性リンパ腫」は、ここをクリックです。



「はりゅうパパ(濾胞性リンパ腫患者さん)」さんの
 「悪性リンパ腫について・基本」は、ここをクリックです。
 
悪性リンパ腫について・応用」は、ここをクリックです。
 
文中の「さらに詳しく」をクリックすることで更なる説明が読めます。


それだけ読めば、「濾胞性リンパ腫」の概略がつかめます。
でも、「抗がん剤で体がぼろぼろになる」とか、「抗がん剤は命を縮める」といわれている「都市伝説」都市伝説について、リンパ腫はそれに当たらないと書かれた解説はほとんどありません。R-CHOP5クール目で白血球のボトムが1800まで低下したときに白血球増多剤が必要かなどについての記述もありません。私が「濾胞性リンパ腫の患者さんへのリンパ腫入門」を書きたいと思ったのは、紹介したアドレスに書かれていないそれらのことを中心に書きたいと思ったからです。
それは、今後の宿題とさせていただきます。


私が再発で受けたCHOP治療で、
白血球の低下状態(骨髄抑制)の推移を示した表は、ここをクリックです。


トレアキシン(ベンダムスチン)最近の評価情報は、ここをクリックです。



「濾胞性リンパ腫(FL)‐造血幹細胞移植の適応と成績‐」(自家移植と同種移植)は、ここをクリックです。


最近の新薬動向として、小椋美知則先生が2013年に書かれた文章は、ここをクリックです。


米国国立がん研究所(NCI)のPDQR(Physician Data Query)
成人非ホジキンリンパ腫の治療(PDQR)は、ここをクリックです。
(そのページで「潜行性成人NHL」と書かれているものの多くが濾胞性リンパ腫に対するものです
 レナリドミド他、日本では認可されていない薬についても書かれています)




濾胞性リンパ腫で重要な要素


リンパ腫疑い
 医療面接:
  リンパ節腫脹発現の時期・経過・特徴
  出身地,家族歴,薬剤歴,既往歴
 臨床症状:発熱・体重減少・盗寒,リンパ節の熱感/痛み
 身体所見:表在リンパ節腫脹,扁桃,鼻腔,肝脾腫,
  黄疸,皮疹,中枢神経症状,など

基本的検査
 血液(表2参照)
 尿(表2参照)

確定診断に要する検査(図2)
 リンパ節生検
 骨髄穿刺・生検
 免疫学的検索
 WHO分類:mature B-/T-/NK-cell neoplasms(表4参照)

病期診断のための検査
 画像診断:シンチグラム,CT,MRIなど(表3参照)
 Ann Arbor分類(表5参照)
 International Prognostic Factor and Index(表6参照)

フォローアップのための検査
 血液(表2参照)
 尿(表2参照)



生検リンパ節の処理とその利用
病理診断 
 摘出後15分以内に固定
 *10%ホルマリン,緩衝ホルマリンOCTcompoundに入れて−80℃で保存
免疫染色・DNA解析
モノクローナル抗体による免疫染色
 PLP固定(固定時間は4時間以内)
 一部で捺印標本の作成
マーカー検査・染色体検査・培養株樹立・ウイルス分離・同定
 細胞浮遊液
DNA解析・マーカー検査など
 凍結保存



リンパ節腫における画像診断の特徴
Ga シンチグラム
  リンパ腫の全身の広がりを見る
  炎症や便の影響もあり,他の画像診断を併用する
胸部 X 線撮影,胸部 CT
  肺門・縦隔を中心にリンパ腫の広がりを見る
腹部超音波検査・腹部 CT
  傍大動脈リンパ節,肝臓,脾臓を中心に,リンパ腫の広がりを見る
頭部 CT,MRI 検査
  鼻・副鼻腔と頭蓋内のリンパ腫の広がりを見る
消化管内視鏡検査
  胃,腸へのリンパ腫の広がりを見る
PET
  PET(Positron Emission Tomography)検査は陽電子放出断層撮影法のことで、心臓、脳などの体の中の細胞の働きを
  断層画像として捉えます。これにより病気の原因や病巣、病状を的確に診断することが出来ます。
  FDG-PET検査は「がん細胞は正常細胞に比べ3〜8倍のブドウ糖を取り込む」という、がん細胞の性質を利用します。
  ブドウ糖に類似した「FDG」と呼ばれる物質に放射性同位元素をつけた薬剤を投与し、約1時間後に撮影して、FDGが多く
  集まる部位を画像から特定することで診断するものです。

  ほとんどのPET検査機器がCT機能を含んでいることから、PET検査を受けるときは同時にCT撮影も行われます。
  Ga(ガリウムシンチグラム検査)はほとんどPETに変わりつつあるため、Gaシンチグラム検査は使われなくなりつつあります。



表2 リンパ腫を疑う際の尿および血液検査
1.尿検査*1
  色調,混濁,pH,比重,蛋白,糖,ウロビリノゲン,潜血,亜硝酸塩,試験紙による白血球
  反応,沈渣
2.血液検査
 1) CRP
 2) CBC,WBC分画,末梢血液像(塗抹標本)
 3) 血清総蛋白濃度,血清蛋白分画,総コレステロール,中性脂肪,AST,ALT,LD,ALP,γ GT,UN,クレアチニン,尿酸
 4) 血清カルシウム
 5) 免疫電気泳動,免疫グロブリン定量,血清β 2ミクログロブリン(必須ではない)
 6) sIL-2R,HTLV-1 抗体,EB ウイルスに対する抗体,ACE(必須ではない)



[悪性リンパ腫の病期分類]
1期
1つのリンパ節領域(たとえば頸部とか鼠径部など)、またはリンパ組織(扁桃腺、脾臓、胸腺など)に病変がとどまっている場合。リンパ節以外の臓器の限局的なリンパ腫の病変も1期
2期
横隔膜を境界として、その上または下いずれか一方に限局した2つ以上のリンパ節領域、リンパ組織の病変。
3期
横隔膜の両側に及ぶリンパ節領域またはリンパ組織の病変。
4期
リンパ節以外の臓器への広汎な浸潤。たとえば、骨髄、肝臓などの臓器に病変がある場合は4期。

E:リンパ節以外の臓器の(限局した)病変がある場合“E”とつける。
B:継続または繰り返す38℃以上の原因不明の発熱、寝汗、6カ月以内での10%以上の体重減少、などのどれかの症状があるときは“B”とつける。
X:巨大な腫瘤があるとき。最大径が10cm以上または胸部レントゲン写真で胸椎の5番、6番の高さでの胸郭(胸の幅)の1/3以上の胸腔内のリンパ腫病変を巨大腫瘤とする。


[より詳しく悪性リンパ腫の病期分類]
ステージ(病期)
Ann Arbor 病期分類(AJCC:Manual for Staging of Cancer, 5th ed, 1997)
Stage I
1 つのリンパ節領域の侵襲(I),または 1 つのリンパ外臓器あるいはリンパ外部位への限局性侵襲(IE)。
Stage II
横隔膜の片側にとどまる 2ヵ所以上のリンパ節領域の侵襲(II),
または横隔膜の同側の 1 つのリンパ外臓器あるいはリンパ外部位の限局性病変と所属リンパ節領域の病変(横隔膜の同側の他のリンパ節病変の有
無は問わない)(IIE)。
注:リンパ節病変の数は下付文字で表示できる(eg,II3)
Stage III
横隔膜の上下にわたる複数のリンパ節領域の侵襲(III),
これに伴う 1 つのリンパ外臓器あるいはリンパ外部位の限局性侵襲(IIIE),
または脾臓への侵襲(IIIS),
あるいはこの両方(IIIE+S)。
Stage IV
所属リンパ節病変の有無にかかわりなく,1 つあるいは複数のリンパ外臓器またはリンパ外部位のびまん性(または多発性)の侵襲,または遠隔のリンパ節病変(所属リンパ節以外)を伴う孤立性のリンパ外臓器への侵襲。
B:継続または繰り返す原因不明の発熱(38℃以上)・盗汗・過去6ヵ月以内の10%以上の原因不明の体重減少これらの症状がない場合は“A”をつける。
X:かさばり病変(bulky disease);最大径10cm以上の病変,もしくは胸椎5/6レベルの胸郭の横径1/3以上の胸腔内病変



グレード1、2、3A、3B
Follicular lymphomaの Grading 7視野中のcentroblastの数 (/hpf)の平均で決める
視 野数22の場合,7視野を数え,10で割った数で判定(WHO 分類)
Grade 1-2 (low grade): 0〜15 centroblasts/hpf G1, 0-5; G2, 6-15
Grade 3A > 15 centroblasts/hpf, centrocytes present
Grade 3B Solid sheets of centroblasts


FLはcentroblastの数によりGrade 1(0〜5個/高倍視野), Grade 2(6〜15個/高倍視野), Grade 3(>15個/高倍視野)にGradingされ、Grade 1, Grade 2の経過はindolentだが通常は治癒せず、Grade 3はGrade 1, Grade 2に比べaggressiveだが強力な化学療法(Grade 3の治療は一般にdiffuse large B-cell lymphoma:DLBCLに準じる)で治癒する可能性が示唆されている


対物レンズ40倍の強拡大視野で10個の腫瘍性濾胞におけるcentroblastに類似した大型異型細胞の数を各々算出し、その最大値が5個以下はGrade 1(図16)、6-15個はGrade 2(図17)、16個以上はgrade 3としている。Grade 3には3a(図18)と3b(図19)があり、grade 3bはシート状に大型細胞が増生するもの、Grade 3aは多少なりとも小-中型異型細胞が混在するものとしている。
Grade 3のFLにおける腫瘍性濾胞は融合拡大する傾向が強く、びまん化領域(diffuse area)を伴いやすい(図20)。とくにGrade 3bのびまん化領域の組織像はびまん性大細胞型リンパ腫とほぼ同じであり、FLのlarge cell transformationとして理解される病変である。このような場合は、blue bookに呈示された記載要領に準じて、例えばDiffuse large B-cell lymphoma(30%) and follicular lymphoma, Grade 3(70%) のようにびまん化領域が存在する旨を報告書に記載すべきである。この「びまん化領域を伴うFL」においてはびまん性大細胞型リンパ腫の形態をとることが最も多いが、びまん化領域は必ずしも大型細胞から構成されるとは限らず小-中型細胞から構成されることもしばしば経験される。
従って、びまん化領域を即びまん性大細胞型リンパ腫と判断するのは危険である。



[リンパ球の分化と悪性リンパ腫の種類]



[低悪性度リンパ腫の治療フローチャート]



予後因子
FLIPI (Blood 2004;104:1258-1265)
※1985年〜1992年に診断された症例をもとに作成された.
--年齢 ≧ 60歳
--病期(Ann Arbor) III〜IV
--ヘモグロビン<12 g/dL
--血清LDH>正常上限
--病変のあるリンパ節領域 ≧ 5
● Low: 0または1項目該当.5年OS 90.6%,10年OS 70.7%
● Intermediate: 2項目該当.5年OS 77.6%,10年OS 50.9%
● High: 3項目以上該当.5年OS 52.5%,10年OS 35.5%


予後因子
FLIPI-2 (JCO 2009;27:4555-4562)
※2003年〜2005年に診断された症例をもとに作成された.
--β2MG > 正常上限
--最大の腫大リンパ節 > 6 cm
--骨髄浸潤あり
--ヘモグロビン < 12 g/dL
--年齢 > 60歳
● Low: 該当項目無し.3年PFS 90.9%,5年PFS 79.5%
● Intermediate: 1または2項目該当.3年PFS 69.3%,5年PFS 51.2%
● High: 3項目以上該当.3年PFS 51.3%,5年PFS 18.8%



治療開始基準
腫瘍量が少なく,進行が緩徐な症例では診断後直ちに治療を開始せずに病勢が進行するまで経過観察するという選択肢もある(watchful wait,watch and wait).この選択肢はrituximab導入後にも有効な選択肢であることが示唆されている(JCO 2012;30:3848-3853).
治療開始基準として用いられるものの一つにGELFクライテリアがある.

GELFクライテリア (JCO 1998;16:2332-2338)
--異なる3つ以上の領域における,それぞれ3cm以上のリンパ節腫大
--7cm以上の病変(節性,節外性)
--B症状
--症候性脾腫
--胸水・腹水貯留
--血球減少(白血球<1,000/mm^3,または血小板<10万/mm^3)
--白血化(末梢血中腫瘍細胞>5,000/mm^3)


「濾胞性リンパ腫ガイドライン」(第75回日本血液学界学術集会 2013年)
http://www.myschedule.jp/jsh2013/tex_output/source/jsh2013_EL/EL-25.pdf

CQ 1.初発進行期(III またはIV 期)FL 患者に対し,どのような場合,無治療経過観察とし,どのような場合,治療を開始するか
推奨グレード:なし
解説
治療開始規準あるいは低腫瘍量の規準として国際的に統一されたものはない。海外の臨床試験グループで主な臨床試験に用いられてきた代表的な規準を以下に列挙する。
注)無治療経過観察は考慮されるべき方法であるが,明確な規準を持って示しうるような臨床試験のエビデンスがないため,推奨レベルをなしとした。実臨床においては,ここにあげる規準を参照し,治療方針を決定することを推奨する。
1.BNLI(British National Lymphoma Investigation)13)
(レビュー14)に引用)(カテゴリー2B)
以下のいずれも認めない場合,無治療経過観察とする。
(1)痒疹症またはB症状
(2)3ヶ月以内の急激な全身への病勢進行
(3)生命を脅かす臓器浸潤
(4)骨髄機能障害(Hb<10 g/dl,WBC<3.0-109/l,または血小板値<100-109/l)
(5)骨病変
(6)腎浸潤
(7)肝浸潤



日常の活動性(Performance Status:PS)
リンパ腫と診断されたとき、日常活動を行う能力をどれくらい持っているかを表す指標です。
PS2以上でリスクファクター1点を加えます。
0: 発病前と同じ状態
1: 軽度の症状がある。肉体労働に制限がある。
2: 日中の50%以上は起きている。軽労働に制限がある。
3: 日中の50%以上は床に就いている。身の回りのことをするのに制限がある。
4: 終日、床に就いている。身の回りのこともできない。常に介助が必要。



病気の広がりをみる検査
1.胸部X線検査
2.コンピュータ断層撮影(CT)
3.核磁気共鳴検査(MRI)
4.ガリウム(Ga)シンチグラフィー
5.ポジトロン・エミッション・トモグラフィー(PET)
6.骨髄検査:穿刺(せんし)吸引検査、生検
7.腰椎穿刺(ようついせんし):脊柱管(せきちゅうかん)の中にある液体(脳脊髄液)を採取する検査(中枢神経浸潤(しんじゅん)が疑われるとき、あるいは中枢神経への広がりが起きやすいタイプの病気のときに行われることがあります。)
8.消化管検査:胃内視鏡、大腸内視鏡等



血液検査で病気の広がりや勢い、治療効果を反映する検査
1.乳酸脱水素酵素(LDH)
2.C反応性蛋白(CRP)
3.可溶性インターロイキン‐2(IL-2)受容体



治療の選択肢
悪性リンパ腫の治療法には次のようなものがあります。
1.放射線療法
2.化学療法(抗がん剤)
3.生物学的製剤:抗CD20抗体
4.経過観察(Watchful Waiting、注意深い観察)
5.造血幹細胞移植:自家移植、同種移植]



完全寛解 complete response:WHO基準
治療により下記の条件を満たす状態が28日以上継続した場合を完全寛解という。
  1. 触診で病巣を触知せず、CT像で認められるリンパ節が1×1cm以下
  2. 新病変の出現がない
  3. 二次病変が消失しており、PSの増悪がない
  4. 骨髄に腫瘍細胞を認めない
  5. 肝・脾に腫瘍による異常所見を認めない
部分寛解 partial response
  治療により下記の条件を満たす状態が28日以上継続した場合を部分寛解という。
  1. すべての測定可能病巣の2方向計測による積和が、投与前値に比べて50%以上縮小している
  2. 新病変の出現を認めない
  3. 他の評価可能病変の増悪を認めない
奏功率 Response Rate
 抗がん剤などの治療で効果があった患者さんの割合をいいます。通常、画像上で明瞭な縮小が確認できるCR(完全奏効)、
 PR(部分奏効)の合計で表されます。
全生存率 overall survival:
  診断日(あるいは治療開始日)から「原因を問わない死亡」日までの期間を生存期間として算定
  有病・無病の状態、経過中の再発・増悪の有無は問わない
  臨床研究では治療実施の有無にかかわらず、研究に登録されたすべての患者さんを対象(母数)とする
  (以下も同じ)
無再発生存率 relapse-free survival:
  完全寛解成功例を対象とし、完全寛解到達日から再発確認までの期間を無再発期間として算定
無増悪生存率 progression-free survival:
  治療開始日から完全寛解成功例では再発確認日まで、部分寛解/不変例では再増悪確認日まで、
あるいはいずれの場合も「原因を問わない死亡」までの期間を無増悪期間として算定
  治療奏効持続率 failure-free survivalとおおむね同義
無イベント生存率 event-free survival:
  治療開始日から「原因を問わない死亡」、および事前に設定されたすべてのイベントまでの期間を無
イベント期間として算定


?Response Rate:奏功率
抗がん剤などの治療で効果があった患者さんの割合をいいます。通常、画像上で明瞭な縮小が確認できるCR(完全奏効)、PR(部分奏効)の合計で表されます。ただし、イマチニブによるGISTの治療では、CT画像上で腫瘍の増大がみられないSD(安定)も効果を発揮したと考えられるため、CR、PRにSDを加えた病勢コントロール率がよく用いられます。
?Complete Remission(CR):完全寛解
=腫瘍が完全に消失し、腫瘍に関連した異常が全て正常化した状態が4週間以上持続している場合
?Complete Remission Uncertain(CRU):不確定完全寛解
=臨床的には寛解状態だが、病変部位に画像診断上の異常所見があるためCR確定できないが、無治療で3ヶ月以上変化しない場合。
?Partial Remission(PR):部分寛解
=腫瘍が50%以上縮小したものの消失しない状態が4週間以上持続している場合。
?Stable Disease(SD):
=CRでもPRでもない状態。
?Progressive Disease(PD):
=CRでもPRでもSDでもなく、全ての測定可能な腫瘍が25%以上増大した場合。


■CR (Complete Response) 完全寛解・著効
  すべての病変の100%縮小(消失)が4週間以上持続。
■PR (Partial Response)部分寛解・有効
  病変の50%以上の縮小が4週間以上持続。
(■MR (Minor Response))
  49〜25%縮小
■NC (No Change) 不変
  病変の50%未満の縮小または、25%未満の増大が4週間以上持続。
■SD (Stable Disease) 不変
 病変の縮小率が30%未満、または20%以内の増加で、二次的病変が増悪せず、かつ新病変の出現のない状態が4週間以上持続。
■PD (Progressive Disease) 進行・増悪
  最も縮小した時点から、25%以上の増大または、新病巣の出現。

■TTP (time to progression) 増殖抑制時間
  腫瘍の増殖までの時間のこと。腫瘍縮小だけが目的ではなく、縮小しなくても(NC)、延命効果が得られれば治療としての効果を評価できるのではないか?というような文を読んだ。TTPを延長することができれば、腫瘍縮小の有無にかかわらず治療効果を評価すべきであるという。




治療効果判定1999年(PETを含まない)完全寛解(CR)以下のすべてを満たす。

1.腫瘍による自覚症状、腫瘍による検査値異常の正常化、
2.節外性病変が画像上消失(肝脾などの腫大が消失)
3.すべてのリンパ節病変が正常化:>1.5pのものが1.5p以下に縮小
1.0<長径<1.5pのものは1.0p以下に縮小
4.骨髄浸潤の消失
不確定完全寛解(CRu)上記1,2の両者と下記の1,2のいずれかを満たす。

1.評価可能病変(大きいものから6個)の長径、直交する径の総和(SPD)が75%以上縮小
2.骨髄生検でリンパ集簇の増加がみられるがあきらかな浸潤とはいえない。
部分寛解(PR) 以下のすべてを満たす。

1.評価可能病変(大きいものから6個)の長径、直交する径の総和が50%以上縮小
2.評価可能病変以外の病変の増大がない。
3.腫瘍による自覚症状、腫瘍による検査値異常の正常化、
4.骨髄浸潤の有無は問わない。
安定(SD)PDではないがPR未満
進行(PD)CR,Cruに到達することなく、以下のいずれかを満たす場合

1.新病変の出現
2.標的病変のSPDが最小SPDから50%以上増大
3.節外性病変の明らかな増大
4.腫瘍関連の自他覚症状のあきらかな増悪
5.腫瘍関連の検査値異常のあきらかな増悪
再燃CR,CRu到達後に以下のいずれかを満たす場合

1.新病変の出現
2.画像上消失していた節外性病変の再出現
3.正常化していたリンパ節の長径が最小時より50%以上増大
4.評価可能病変のSPDが最小のSPDから50%以上増大
5.肝脾、腎の腫大の再出現
6.消失していた瘍関連の自他覚症状の再出現
7.正常化していた検査値異常の再出現


治療効果判定基準 (2007年 PETを含む基準)完全寛解(CR)以下のすべてを満たす。
湘南鎌倉総合病院血液内科:)

1.腫瘍によるすべての自覚症状、臨床所見の消失
2.通常FDG-PET陽性となる腫瘍については治療開始前のPETが未実施あるいは陽性であった場合には、治療後の腫瘍の残存があったとしてもPETが陰性であればよい。PET陽性率がさまざまである腫瘍や陰性の腫瘍については治療開始前のPETが未実施あるいは陰性であった場合にはすべてのリンパ節病変が正常化 >1.5pのものが1.5p以下に縮小、1.0<長径<1.5pのものは1.0p以下に縮小する必要がある。
3.肝脾腫が存在した場合は肝脾のサイズの正常化と結節の消失
4.骨髄浸潤の消失(形態で判断が難しい場合は免疫染色が必要)
部分寛解(PR)1.評価可能病変(大きいものから6個)の長径、直交する径の総和が50%以上縮小
2.評価可能病変以外の病変の増大がない。
3.肝脾の結節のSPDが50%以上縮小
4.肝脾以外の臓器浸潤の消失
5.骨髄浸潤の有無は問わない。他のCRの基準を満たすが骨髄浸潤のみがある場合はPRとする。
6.新出病変の出現がない。
7.通常FDG-PET陽性となる腫瘍については治療開始前のPETが未実施あるいは陽性であった場合には、CTで評価する。ろほう性リンパ腫やマントル細胞リンパ腫については残存病変が2個以内でかつCTで50%以上の縮小がみられた場合にPETを行う。3個以上の病変が残存している場合はPET陰性である可能性は低いのでPRと判断する。
安定(SD)以下のすべてを満たす。

1.CR,PR,RD,PDのいずれにも該当しない。
2.通常FDG-PET陽性となる腫瘍については既存の病変においてPET陽性でありかつ新たなPET陽性病変の出現がない。
3.PET陽性率がさまざまである腫瘍や陰性の腫瘍については血y老開始前のPETが未実施あるいは陽性であった場合には、CTで腫瘍の大きさに変化がない。
CR後の再発(RD)/PR あるいはSD後の進行(PD)長径>1.5pのリンパ節、ものが1.0<長径<1.5pかつ短径>1.0pのリンパ節を異常と考える。長径、短径ともに1cm以下のものはRD,PDの判定において異常とは扱わない。以下のいずれかを満たす場合

1.径1.5cm以上の新病変の出現、以前に病変がない部位にPET陽性所見だけが新たに出現した場合は他の方法(生検)などによる確認が必要である。特に初発時に肺病変がない患者における治療後のCTでの新たな肺結節の出現は多くの場合良性である。
2.いずれかの病変のSPDが最小SPDから50%以上増大、ただし短径1.0p未満の病変については1.5pX1.5cm あるいは長径>1.5pとなった場合。
3.短径1.0cm以上の病変の最大長径が50%以上増大
4.通常FDG-PET陽性となる腫瘍あるいは治療開始前にPET陽性であった場合は病変が陽性となる。(ただし長径1.5p未満の病変についてはPET感度以下なので陰性でもよい。)
5.骨髄浸潤の新出あるいは再発



「否認」→「怒り」→「取引」→「抑うつ」→「受容」
がんの告知を受けた患者は、「否認」→「怒り」→「取引」→「抑うつ」→「受容」の経過をたどるといわれます。
「受容」の段階に進むには一定の時間、日数が必要ですし、その時間は患者によって異なります。
「受容」にたどりつくのにも、上の各段階を行きつ戻りつの場合があります。
忘れてならないのは、ご家族も同様の経過をたどられるということです。
もちろん、患者本人が一番深く傷ついているのですが、
突然死の可能性は健康な人でも皆にあるのですが、「そんなことにならなかっただけまし」という考えを受け入れられるのも、受容を過ぎてからでしょう。

第1段階「否認」
 「これは何かの間違いに違いない」
 私は告知を受けた病院と別の病院で、2回目の生検を受けました。
 信じられなかったのです。

第2段階「怒り」
 「否認」が、認めざる得ない状況の中で維持できなくなると、次第にがんである自分を認めざるを得なくなります。
 「なぜ自分がこんな目にあうんだ!」
 というように、あらゆることに対して「怒り」が向けられます。

第3段階「取引」
 十分な「怒り」を体験した後は、もはや避けられない今の現実を少しでも先延ばしにできないものかと、交渉する段階に入っていきます。これが「取引」です。
 「がんになった。私はそれほど悪いことをしてきたのだろうか。」
 その気持ちは、「もう2度と悪い行いはしないから、命だけは助けて欲しい」という材料探しでもあります。

第4段階「抑うつ」
 神様との「取引」が成立しない、自分はもう死ぬしかないのだ、という心理状態にたどり着くと、「抑うつ」という段階に移行します。
 抑うつ → 何もできない ただただ 声をこらえて泣く時期です。 

第5段階「受容」
 この段階まで来ると、がん患者である自分を「受容」できるようになってきます。
 冷静に今後の治療について、自分の病状について考えられるようになります。



参考資料
がん情報サービス 濾胞性リンパ腫(ろほうせいりんぱしゅ)
http://ganjoho.jp/public/cancer/data/follicular_lymphoma.html
長崎大学病院 リンパ腫
http://www.mh.nagasaki-u.ac.jp/kensa/news/272.pdf
グループ・ネクサス 
悪性リンパ腫の病期・病理分類と悪性度
http://homepage3.nifty.com/webpage3/nexus/medical_info/classfication01.html
はりゅうパパ 悪性リンパ腫について 応用
http://www32.ocn.ne.jp/~akuseirinpa/byouki/akuseirinpa_ouyou.htm#menekikuwasiku
がん治療と免疫 抗CD20抗体
http://ank-therapy.net/archives/1593367.html
メドクロス
http://www.medcross.jp/
分子標的薬の出現で大きく飛躍した悪性リンパ腫の治療法
http://www.gsic.jp/cancer/cc_01/hc/index.html
リツキシマブ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%84%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%96








■ いろいろなしこりの形



私にできたいろいろなしこり(しこりの形状など)

悪性リンパ腫の一般的な症状では、体のリンパ節が脹れてきます。患者さんによっては、腹部や胸部に15cm前後の腫瘍の塊ができることもあります。腹部に出来たリンパ腫腫瘍による自覚症状は、それ自体によって起こることはまれです。腸壁や胃壁、肝臓にできることもあります。その場合には、その臓器が直接的に影響を受けるために症状が出てきます。腹部に出来た腫瘍が大きくなって付近の臓器を圧迫したり、神経を圧迫することにより出てくる症状が一般的です。リンパ節は頭の中にもありますし、足にもあります。そこにもしこりができる可能性があります。

手でさわれる所では、首や脇の下、足の付け根など、リンパ節の密集したところにしこりができる場合が多いのです。でも、しこりそのものには痛みは伴わないのが普通です。まれなことですが、そのしこりが炎症を起こす場合があり、その場合には痛みが伴うこともあります。
脇の下に”そらまめ”をはさんでいるとどうでしょう。たぶん違和感を感じるでしょう。しこりが出来て、ある程度の大きさになるとそのような”違和感”をしこりが出来た場所に感じることがあります。私は、それをある患者さんとのメイル交換で”こりこり感”と読んでいました。これは患者本人でないとわからない感覚です。一般的な表在しこりはさわっても痛くありませんし、周囲の細胞との識別がはっきりしていることからさわればこりこり感があります。指先で触って軽く動かせば、下部の筋肉などに固定されていないので動きます。しかし、それは多くの場合であって、下記のように違うものもあります。

入浴時に体の隅々まで自分の手で触診しようと決めることがあります。でも、風呂に入るとその触診ができません。自分のそこを触れないのです。この気持ちも、患者本人でないとわからないでしょう。
それでも触れる時があります。
私の場合ですが、それぞれの場所に、いくらかさまざまな形で過去にできたしこりの形骸が残っているのです。過去のしこりの死骸でしょう。それだと思えるものです。そんな”かす”と思えるものを含めて、手でさわれる範囲のリンパ節でもさまざまな形が今もあります。10年余り前には何もなかったものです。2004年3月、再発の可能性をまったく感じていなかった時期に調べた下記を書いておきます。

A.あごの下、首の上部にある5mm程度のしこり。
教授曰く、「軟骨かもしれないね。」。
これが、病気が進んだ時には3cmくらいに大きくなって、二重あご状態になるのです。

B.右側の唾液腺。3cm×1cmくらい。さわるとリンパ腫のしこりと同じ感触です。唾液腺が詰まっているためでしょうと医師にいわれました。

C.鎖骨の上の高さにある首の付け根まわりの、左に5つ、右に2つ。1mmから3mmくらい。過去に出来たしこりのかすでしょうといわれました。

D.左脇の下、5cm×3cmくらい。しこりは単独で高さのある楕円形が多いのですが、左脇の下と足の付け根の両側では、筋肉の上をはうように硬く、一般的なリンパ腫の表在しこりよりも厚みの薄いしこりが広がっていったことがあります。左脇の下でもそうだったのですが、それが活動的なころよりも数段小さく軟らかくなっているのですが、かなり大きなままで今も残っています。しかし、今も残っている左脇の下の大きなそれは、2004年7月のPETでは集積しませんでした。

E.右脇の下の筋。筋だと思うのですが、そこが何かを巻きつけられたように太くなっている部分があります。これも、過去に大きなしこりになった場所ですから、その名残りでしょう。

F.両足の付け根。そんなしこりの名残りがありますので、さわると手の感触として、肌の下が段々になっているのがわかります。

G.上に書いたのは、しこりとそうでない部分の境界線がはっきりしているものばかりなのですが、左首の真中に、筋を中心にしたところにある境界線がはっきりしていない明らかなふくらみがあります。病気が進むと大きくなります。7年前に、自家移植を終えたときが一番小さくなっている状態でした。今はもう少し大きい。自分で触れば今もわかります。教授他皆さんに触診していただきましたが、結論が出ませんでした。まさか私の原発部位ではないでしょうね。

H.首の左右それぞれから、生険の為にしこりを切り取りました。その手術あとの内部に、しこりに近い感触を感じることがあります。(一応書いていますが、これはしこりとは関係ないと思います。)

I.2004年6月に少ししんどくなって咳が出たり痰が出るようになりました。
心配で体中さわってもしこりの誇張はありません。sIL-2Rが上がって来ました。レントゲンで胸に明らかで大きなしこりがありました。でも、体中さわってもしこりはありません。手でさわってわかる範囲でのしこりを表在しこりというようです。手でさわれるのは、首まわり、両脇の下、両足の付け根が中心ですが、これまでの何度かの再燃ではいつもそのどこかに明らかなしこりの増大があったのです。それも、再燃のたびに違う部位を中心にいくつかの大きなしこりができ、他の部位も若干ですが、明らかなしこりの増大が確認できるというものでした。今回の再燃では、自分の手でさわれる範囲の体には何もしこりがないのに、体内(胸部に大きなしこりと腹部内に小さなしこり)に大きなしこりが出来ているという事を始めて経験しました。
より詳しく書いたものが以下のリンク先にあります。
それは、ここをクリックです。


濾胞性リンパ腫の骨転移とか、他にも私がまだ経験していない「しこりの形」がありますが、ここでは言及しません。
文字にすると、近い将来私自身の再発で、それが起きる恐さ、言霊でそれを呼び込む恐さがあるからです。