濾胞性リンパ腫は年単位で進むのか

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2015年10月4日 治療で思うこといろいろ



 11 濾胞性は年単位で進むのか

2015年10月11日(日) 16:30 濾胞性リンパ腫は年単位で進むのか?
濾胞性リンパ腫の平均余命について、以下は基本なので何度も書きます。

もしも、100人の濾胞性リンパ腫の患者さんがおられるとしたら、簡単にいうと、告知を受けられてから25年に渡って毎年4人ずつ亡くなられるという状態に近いのが濾胞性リンパ腫を患われた患者さんの余命です。
昔は濾胞性リンパ腫の平均余命は10年とされていたのですが、それがリツキサンの出現(日本では2001年から)で15年近くまで引き上げられて、今はしこりを気にされて早く病院に行かれる人が増えたのと、検査技術が進んだことによる早期発見の増加でが、告知を受けてからの平均余命が20年近くまで延びるのではないかとされていますが、残念ながら、初回治療時から化学療法抵抗性で、長く生きられない人もおられます。平均余命15年といっても、亡くなられる人が15年をピークに頂上を描く(亡くなる人が多くなる)カーブにはならないのです。毎年、ほぼ同じ程度の人がなくなられるという方が現実に近いのです。
じゃあ、自分の場合はどこに位置するんだという話しですが、それを検査によって事前に知る方法は確立されていません。

濾胞性リンパ腫の初回治療には、
0.経過観察
1.リツキサン(R)単剤(もしくはR+COP(CHOPからアドリアシンを抜いたもの))
  (R-CVPの奏効率は、R単剤の奏効率とCHOP奏効率の中間になる)
2.リツキサン単剤(効かなければ途中でR-Bへ移行することを前提にした使用)
  (リツキサン単剤の奏効率は60%前後)
3.R-CHOP
  (奏効率は90%を超える)
5.R-CMD等(すでに一定の効果が見込めるとわかっている臨床試験的なもの)

があります。
ただし、奏効率を外れても、「化学療法による腫瘍縮小の一定条件を満たしたもの」が奏効率ですから、奏効率を外れてすぐに効果がゼロになるものではありません。

治療法は、「患者と医師が話し合って決めるもの」といわれますが、初回治療について「リツキサン単剤はうち(当院)ではやっていません」といわれたり、「うちでは濾胞性リンパ腫の初回治療は経過観察かR-CHOPのどちらかだけです。」といわれる場合もあります。
大学病院やがんセンターでも、初回治療は勿論再発したときの治療法でも、そこでやられる治療法を具体的な治療法を挙げて、それに限定されていることがあります。その場合、他にどうしても受けたい治療法があれば、「転院して希望する治療法に拘るか、それを諦めて病院主導の治療法を受け入れるのか」を早い時期にはっきりさせたほうがいいでしょう。世の中には「話せばわかる」ということが通用しないケースが多々あります。少ない可能性に、無益な労力を使い果たして、疲れ果てた挙句に望み叶わずでは戦った意味がないでしょう。

リツキサンリツキサンといっても、単剤での奏効率は60%前後で、(R-CVP)と(CVP)の2種の治療を別の時期に受けた私は、その効果が両者同様に効果が限定的で差がなかったことから、私には、ほとんどリツキサンの効果は得られなかったと考えられます。ですから、その場合は上記2について、事前に主治医に確認された方がいいと思います。その場合、R-B(ベンダムスチン)への移行がその病院では出来ないことを前提にリツキサン単剤を勧められる医師もおられます。それは、濾胞性リンパ腫の初回治療にはベンダムスチンの使用が認められていないことから起きる問題です。



apital 朝日新聞医療サイトの「がん 悪性リンパ腫」の記事に濾胞性リンパ腫の患者さんについての記事があります。
それは、ここをクリックです。
その内容をまとめますと以下になっています。

2005年末、 「R―CHOP(アール チョップ)療法」始めた。
2006年5月、半年間に及ぶ治療が終わった。
2011年末、 再発
        「異変がみられます」。そう告げられたのは、5年後の11年の
        年末だった。腫瘍マーカーの値が上がり、腹部のリンパ節が
        少し大きくなっているようだ。
        「病気が再発したのか」「治療が本当に必要なのか」と聞いても、
         納得のいく説明は得られなかった。
         自分の置かれた状況がよく分からず、不安になった。
         セカンドオピニオンを聞きに行くことにした。
2012年1月、穐鹿さんが持参した画像を見て、辰巳さんは
        「今すぐ慌てて治療する必要はないでしょう」と説明した。

朝日新聞 2015年9月26日掲載
(記事の記載から、2015年9月時点でも経過観察中と思われます。)

初回治療を終えられて、「3ヵ月後に再発のしこりを見つけた」という人がおられますが、中には「初回治療を終えられても寛解しなかったばかりか、そのままより憎悪する状態に進んだ」という人もおられるなど様々なのですが、敢えて「平均」を探すなら、上記穐鹿さんがそうなのかもしれません。事実、患者さんが書かれたブログを見ると、初回治療から7年、或いは8年間、中には10年を超えて無憎悪無再発の人もおられます。

初回治療から、10年経って再発された人がおられたら、
私は「10年再発せずに、よかったですね。」と思います。
でも、その人にしたら、「10年再発しなかったから治ったと思っていたのに、リンパ腫で、私ほど苦しめられる人は他にいないだろう」と思われるかもしれません。リンパ腫の告知を受けたときよりも、再発がわかったときの方が苦しかったという人がたくさんおられるのです。


「YAHOO知恵袋」に、以下の投稿があります。
その記事は、ここをクリックです。

1993年? 濾胞性リンパ腫3期でCHOP治療を受けた。
2003年? 再発でリツキサン治療を受けた。
2013年? 今も寛解が続いている。

私も濾胞性リンパ腫です。50代男性です。
約20年前にⅢ期と診断され化学療法(CHOP)を受けました。
また、約10年前に再発し、前回と同様に化学療法(リツキサン)を受け、今は元気にしています。(寛解です)



上記だけの投稿なので書かれた内容について信頼性は低いですが、先ほど書いたのと逆に、この人は再発時にリツキサン単剤での治療を受けられて、高い効果が得られたようです。
その内容は、初回治療とリツキサン単剤での再発治療だけで合わせて22年を過ごされているのですから、私には羨ましい限りです。


私は、初回治療でCHOPを行い、続いて自家移植を含む大量化学療法を受けましたが、その5ヵ月後に再発しました。
普通、化学療法によるがん治療では、「再発で治療を繰り返すたびに、再発するまでの期間が短くなっていく」というのが一般的ですが、結果を見ると私の場合は逆になっていて、それは、その時に使った薬の効果が違ったのが原因と考えています。


そのように、濾胞性リンパ腫の患者が初回治療を受けてからの経過は様々です。
私は初回治療にR-CHOPを勧めるものではありませんが、多数の濾胞性リンパ腫の患者にR-CHOP治療を行った病院なら、新たにその治療を受けた患者に、その経験から「この患者は他の患者に比べて薬の効果が低い」とか高いなど、比較し易いと思います。

ある血液内科医さんがブログに、「私は血液疾患の患者さんに、初診などで現状の説明と治療のスケジュールなどを説明する場合、その時間に半日を要するケースもあります」と書かれていますが、それだけ話しをしても、まだ告知を請けて間もない患者に全てを理解できることはないでしょう。しかし、血液内科の医師の多くは多忙で、何度もそんな時間を割くことは難しく、どうしても両者に一定の溝が生じるのは止む得ないかことなのかももしれません。





さて、今日の本題「濾胞性リンパ腫は年単位で進むのか」についてです。

「国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター」(旧国立がんセンター)のホームページは、ここをクリックです。

出てきたページにある「それぞれのがんの解説」をクリックし、出てきたページにある「濾胞性リンパ腫」をクリックすると出てくるページには、以下が書かれています。

1.濾胞性リンパ腫(Follicular Lymphoma)とは
濾胞性リンパ腫は、病気の進行が比較的遅いタイプ(低悪性度)に分類され、年単位でゆっくりとした経過をたどることが多いリンパ腫です。腫れていたリンパ節が自然に小さくなったり、別なリンパ節が腫(は)れてきたりといった「波」があります。しかし、リンパ節が腫れる以外は、微熱、体重減少、寝汗や食欲不振などの自覚症状は少ないので、気づかないうちに病期が進んでいる場合があります。そのため、頸部(けいぶ)、腋(わき)の下、足の付け根の痛みのないリンパ節の腫れ(腫脹(しゅちょう))で受診することがほとんどです。その他、健康診断などの胸部レントゲンで、肺のまわり(肺門、縦隔(じゅうかく))のリンパ節の腫れ、腹部超音波検査やCTで、腹部大動脈のまわりや骨盤内リンパ節の腫脹で見つかることがあります。

症状がほとんどないので発見が遅れ、かなり大きなリンパ節腫脹になってから見つかったり、骨髄にリンパ腫の細胞が浸潤(しんじゅん)して貧血や血小板減少の症状で見つかることもあります。他の種類のリンパ腫に比べて、リンパ節以外の臓器(例えば、胃腸、脳、肺等)にがんの浸潤を認めることはあまりありません。つまり、リンパ節に主な病変があり、診断時より病期III/IVの進行期が80%以上を占めることを特徴としています。



上の赤線部分についてですが、リンパ腫のセミナーなどで「濾胞性リンパ腫は低悪性度のリンパ腫で、年単位で進行するものです」といわれることがあります。医療セミナーは、講師の持ち時間が決められていますから、話したいことがたくさんありますので、濾胞性リンパ腫の特徴を一言でいうとそうなるのでしょう。
しかし、

 「濾胞性リンパ腫は低悪性度なので、年単位で進行します。」

というのは、本当にそうなのでしょうか?

 いいえ、
 その説明は間違っています。
 間違いです。


「濾胞性リンパ腫は低悪性度のリンパ腫で、年単位で進行するものです。ただし、その進行期では週単位の速さで進行する場合がありますので注意が必要です」
はい、これならほぼ正しい。
上で、「進行期」と書きましたが、瀰漫性に転化したものではありませんし、グレード1や2のままで「1週間単位で進行している」というのを私は実感していますから間違いありません。


私が濾胞性リンパ腫の告知を受けた流れは以下でした。

1988年~1991年 首に最初のしこりが出来ました
1992年~1994年 会社の健康診断で医師に首に出来ているしこりについて問う
1996年10月   新たに脇の下と左足の付け根に出来ているのを確認しました
1997年01月24日 首の左側にあるしこりを検査のために摘出手術しました
1997年02月01日 細胞の検査を受けて濾胞性リンパ腫と告知を受けました

上で、1996年10月の記述から日付は正しいのですが、それ以前の日付は日記に書いていなかったし、確定できないのです。健康診断で医師に訴えたことは、健康診断の報告書には書かれていませんでした。せめてそこに「精密検査を要する」と書いてあれば、病院受診の背中を押される状態になったかもしれませんが、それを知らずに働けたこともメリットですし、濾胞性リンパ腫に「早期発見早期治療」のメリットはありませんから、どちらがよかったのかは今もわかりません。
1996年10月に、首と脇の下だけだったと思っていたしこりが右足の付け根にも広がっているのに気がついたのです。
それからは月単位で進行しました。

1997年の3月頃からは週単位で進行していると思われるほどしこりの増勢が活発で、治療することになった病院で、最後に治療前に診てもらった時に、
「濾胞性リンパ腫は、場合によっては治療を始めずに注意深く経過を観察するということもあるのですが、S.Kさんの場合は、このあたりのしこりが隆々としていますね。はちきれんとしているような状態ですから、今が治療を始める時期でしょう。」
といわれました。

1990年前後に、「首に何かしこりがあるなあ」と気付いてから、1995年までは【年単位で進行】している時期だったのでしょう。
私にも、年単位で進行していた時期があった。

私は4度再発しましたが、治療を受けると寛解まで持ち込める薬の効果が得られました。寛解後、最初に再発のしこりを見つけてからしばらくは、年単位の進行ではなくて、「シーズン単位の進行」だったと思います。


再発してからの進行は、
シーズン単位での進行が多い。
中には年単位で進行する人もいるが、再発してからは月単位で進行する人もいる。
しかし、それらの人も、いつかは月単位で進行する状態になるなど、多くの場合において進行の時間軸は短くなる。
という人が多いと思います。


「再発してからは進行が早い」という場合、中には「瀰漫性に転化」された人や、「グレードが変わる」人もおられるでしょう。
でも、グレードが変わらず、瀰漫性に転化していなくても、「再発してからは進行が早くなっている」という人がおられます。

「瀰漫性への転化やグレードの変化」が疑われるので、その場合は再度生検をしたほうがいいという医師が多いようですが、「じゃあ、転化をしていた場合、治療法が変わるのですか?」と、その医師に聞いてみたいと思います。瀰漫性への転化やグレードの変化は、「治療法は変わらないが、治療時期を、そう待てる状態ではないだろう」ということだと思います。
簿慢性への転化は、化学療法への感受性が低下していることが多いのですが、まったく別の治療法になったり手術になったりすることはありません。


確かに濾胞性リンパ腫は、最初数ミリに成長したしこりができてから、しばらくは年単位で病気が進むことが多いのでしょう。
しかし、「大きさが変わらない」と思っていた時期を過ぎれば、気がつけばシーズン単位、さらに月単位、著しい活動期では週単位に進行していると思われることがあります。
再発してからは年単位での進行ではなくて、再発後の最初からもう少し早いシーズン単位で進むことのほうが多いかもしれません。


今日は、医師が簡単に使われる
「濾胞性リンパ腫は年単位で進みます」
という説明に疑問を感じていることを書きました。
おそらく、何度も再発を経験された人なら、今日私が書いたことを当然のことだと思われるでしょう。
そして、それも個人差がありますから、再発後にあっという間に進行する人もおられれば、再発したはずなのに、そのしこりが消えたり出たりののらりくらりで、年単位で進んでいるとさえ思えないほどゆっくり進行する人もおられるのでしょう。

これも個人差がありますが、「再発してからでも、リンパ腫で旅立つまで、リンパ腫の病気は年単位で進んでいく。」というのは誤りです。
ただし、ごく少数でしょうが、中にはそういう人もおられます。



濾胞性リンパ腫の治療結果は多種多様なので、患者さんが受けられる治療の種類や時期は、患者さんと主治医でよく話し合われて進められるしかないのです。

患者さんとメールなどのやり取りをする中で、私が何らかの疑問を感じた場合は、セカンドオピニオンをお勧めしてきました。私が感じた疑問をお話ししたことも、お話ししなかったこともありますが、お話ししなかったことの方が多いと思います。

その病院の標準的な対処で治療後の嘔吐が止まらなかった場合、「昔の人はみんな嘔吐で死ぬ思いをされたんだ。それに比べたら、あなたの嘔吐は軽いもんですよ」という医師には今も問題を感じていますけどね。薬を変えただけで嘔吐が止まることもあるのです。それもせずに、「今は緩和ケアが進んでいますから」なんて、医療者もよくいうもんだ。



Only one day (1日だけ、履歴に残さない当日日記)
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持病で私の事を書くときは紫色で書いています。(20070701から)

持病で一般的なことを書くときはの色で書いています。
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8月9日からしばらく、母の病気や家族への伝言はこの色で書いていきます。
株式のNET売買について書くと
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※ 注意
これから私のメイルアドレスを以下とします。

sabcdek-ybb.ne.jp
上の-(ハイフォン)を@(アットマークに変えてください)。
それが今後は、この持病関連で使う私のメイルアドレスです。
詳細な理由は、このホームページのアドレス変更と共に3月28日の日記に書いています

このホームページの正規のアドレスは以下です。

../../../www.geocities.jp/nagalelumamani
それ以外のアドレスだと正常に動作しない部分もあります。

ここに私が書いていることで、治療に関することは、あくまでもリンパ腫の患者である私個人の場合です。ホジキン病や、非ホジキンでも濾胞性や瀰漫性の違いだけでなく個々の患者さんによる違いが大きなものだと聞いています。読んでいただいて思われることがありましたら、主治医の先生に相談されることをお勧めします。