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♯1 発病(7月下旬)

発病(7月下旬)
7月のある朝、目が覚めても布団から出られない。無理に起き上がると、平衡感覚がないほどのめまい・・・。ここ数ヶ月、似たような症状はあった。でも、今日はどーーしても起きられない。何が起きたんだ?

これをきっかけに自律神経失調症との「本格的」な付き合いが始まった。

発病までの経緯
私は新幹線通勤(→遠距離通勤)をする会社員。仕事も忙しく、帰りが遅いことも多かった。特に1月〜4月は忙しく、睡眠時間が短く疲れがたまっていた。仕事がたまるのが嫌いな性格も災いして、むやみに働きすぎた。それでも仕事をこなしきれず、ストレスもたまっていった。

休日は眠気、だるさがあって寝てばかり、ただ、いくら寝てもスッキリすることがない。少なくともこれまでは、疲れていても、休日に友だちとジョギングをして、昼寝も加えて睡眠を十分にとればスッキリしていた。これが大きな違い。
それにしても、まさかこれが「病気」の初期症状だとは気付かなかった。

新幹線通勤は3年目。これまでは快適だった。
約1時間、持参のコーヒーを飲みながら、本を読んだり、パソコンをしたり、景色を眺めて考え事をしたり・・・まさに「自分の時間」だった。

それが疲れがたまってからは、電車のなかではひたすら寝るばかり。席に着くと30秒とたたないうちに背もたれを倒して眠っていた。しかし睡眠時間のプラスにはなぜかなっていなかったようだ。やはり仮眠は仮眠。睡眠の補助として疲労をとるためには有効でも、眠りが浅いので、本当の睡眠時間にはならないらしい。逆に、眠っているだけなのでストレスを発散する「自分の時間」はなくなってしまった。

発病の2ヶ月前にあった前兆(5月)
自転車を降りて、駅の階段を昇っているとき、急に胸が苦しくなった。まさか心筋梗塞!?急いでタクシーで近くの総合病院へ。
しかし、様々な検査の結果、体に異常はまったくなく、結局、突発的な不整脈だろうと診断された。起きてすぐ、しかも朝食抜きで自転車を全力でこいだからか?とりあえずそう解釈するしかなかった。


しかし、それから、めまい、だるさ(倦怠感)、不眠(寝付けなかったり、途中で目が覚めたり、朝早く、または夜中に目が覚めてその後眠れなかったり)・・・が続いた。特に、めまいがひどい。東京駅で新幹線を降り、山手線に乗っているあいだは、いつもフラフラしていた。
倦怠感、眠気は仕事中はまだいいが、休日は一日中だるく、スーパーで妻と買い物をしていてもとフラフラして、先に車に戻ることも多かった。

もともと、睡眠時間は比較的短くても大丈夫だった。寝つきは抜群で、朝まで何があっても起きない熟睡タイプ。それが、夜中に何度か目が覚めたり、早朝に目が覚めて、それ以降眠れなかったり・・・。睡眠の乱れで体力が落ち、「あっ、疲れてるな」と自覚してからは、加速度的に疲れがたまっていった。

もしかして病気?
気になって、書店でいろいろな本を読みあさるなかに「自律神経失調症」に関する本が目に付いた。私の症状と重なる点が多く「これは!」と思った。そして、ためらいはあったが、心療内科へ行くことにした(初めての人には、敷居が高いですよね)。

心療内科へ(5月)
そこは内科と心療内科が併設された開業医。どこがいいかもわからないので、とりあえずタウンページで近所の病院を探した。
症状を話した後、血液検査をし、血圧を計り、日頃の生活ぶりをいろいろと聞かれた。
「働きすぎで燃え尽きたんだね」。診断はやはり自律神経失調症。過労とストレスが原因とのことであった。低血圧と貧血も指摘されたが、これは疲れから来ているものだろうと言われた。
心療内科ということで少し興味を持って行ったが、特にカウンセリングがあるわけでもなく、診察時間はカゼをひいたときとさほど変わらなかった(病院によるんでしょうが)。

ストレス、睡眠時間の短さと、パソコンの使いすぎ(仕事は一日中パソコン)で体が疲れきっている。とにかく薬を飲んで体を休めること!と言われた。

会社を休むか、仕事をしながら治療するか希望を聞かれたが、私は後者を選んだ。指示を受けたのは、

@薬をきちんと飲むこと(副作用を気にして勝手にやめる人が多い)
A仕事の量を減らすこと
B睡眠時間をきちんと確保すること(眠れなくても)

薬は抗うつ薬と睡眠薬、精神安定剤。自律神経失調症といっても、直接的に効く薬はなく、とにかく疲労を取るための環境をつくることが目的とのこと。ただ、薬は日中もだるくて眠くなるとのことで、はじめは弱い薬を処方してもらった。

薬を飲んで1週間ほどすると副作用からだるさ・眠気はあったが、めまいは少し改善したように思えた。ただ、相変わらず睡眠時間は短く、仕事をセーブすることもしなかった。正直、この病気を甘くみていた。気合の問題でしょ!!という程度に。
日中の眠気を解消する薬はないか先生に尋ねたが、体を休めるために薬を飲んでいるのだから、そんなのはダメとあっさりいわれた。

薬は休むための環境をつくるために飲んでいるのに、体に負荷をかけ続けたのだから、病気が治るはずがなかった。そして、文頭の通り、7月のある朝、起きられない状況になった。

発病の朝(7月末)
会社に休みの連絡を入れ、いつもの心療内科へ。しかし、症状が悪化したため、総合病院で詳しく診てもらうことを勧められた。
※発病の時期は5月か、それ以前ですが、ここでは7月末とします。

総合病院へ
心療内科は病院の長い廊下のいちばん奥、しかも廊下を曲がった隅にあった。当時、偏見も大きく、ついに来てしまったかあ・・・と正直ショックだった(この種の病気で苦しんでいる方には申し訳ありません)。



写真はイメージです。むやみに天気のいい日でした・・・

30分ほど問診を受けた後、内科的症状(メニエール、偏頭痛、不整脈など)がないか各科で検査を行った。やはり内科的には異常はなく、医師が診断書をサラサラと書き込んでいた。

診断書には「自律神経失調症。3ヶ月程度の自宅療養と加療が必要」とあった。
会社は休みたくない、ましてや3ヶ月は長すぎる・・・と主張したが、逆に説教された。「もっと早く仕事をセーブしておけば、ここまでひどくならないのに」

この病気は骨折と似ているという。完治には時間がかかり、途中で無理をするとまた再発する。要は休養というギプスをして回復を待つ。

実は、不思議なことに、ドクターストップがかかるとなぜかホッとした(会社の人たち、すみません)。これでゆっくり休める・・・。
たかが疲労と甘く見ていたこともあるが、いつか仕事をセーブしようと思いながらずるずると働いてしまった。今思うと、疲れた状態で仕事をしても能率は上がっていなかったように思う。まして、3ヶ月も休むことになったら元も子もない。

普通、仕事が恒常的に忙しくなったら、何か無駄な仕事をしていないか?など業務の見直しを考えるもの。今は当然のように思うのに、当時はそんな余裕がなかったのか。結構、無駄な仕事を力ずくでしていたように思う。

自宅療養開始
こうして自宅療養が始まった。総合病院へ通院するのは大変なので、紹介もとの近所の心療内科で治療を続けることになった。

勤務先の対応は本当にありがたかった。メールで事情を簡単に説明し、診断書を送るだけで休みの手続きをとってくれた。本当は会社も忙しいのに大変だったと思います。仕事の引継ぎもなく、突然いなくなるのですから。

当初、1、2週間も寝れば治るだろうと、軽く考えていた。しかし、甘かった。辛いのはこれから・・・

※下の図は私の病気の回復状況を表した図。毎回登場するので、理解の補助にしてください。もちろん、一度良くなっても、また悪くなったりするんですが。




備考
■自律神経失調症とは
自律神経系、免疫系、ホルモン、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れて、さまざま不調が起きる。原因は、過労、ストレス、不規則な生活など。病院で検査を受けても身体的な異常は見つからない。要は、体の基本が崩れている状況。

主な症状としては・・・
・歩くとふらふらする(めまい)
・全身がだるくて何もする気がしない(倦怠感)
・夜、なかなか寝付けない。また途中で目が覚める(不眠症) 
・頭痛、肩こり、耳鳴りなどさまざま


続く・・・


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