| ●脂肪の制限(低脂肪=脂肪の多い食品は避け、脂肪の質にも注意) |
| ◇ |
脂肪は消化時間が長く、クローン病では脂肪の吸収障害があり、制限が必要。 |
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| 脂肪は腸管の蠕動を刺激。 |
| 脂肪の消化吸収のために胆嚢から十二指腸に胆汁酸が分泌される。 |
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| ↓ |
| ※健康人の体内では胆汁酸が回腸末端部から再吸収されるが、クローン病患者の場合、胆汁酸の再吸収が行われず腸管に刺激を与え、下痢や腹痛の原因となる。 |
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| ↓ |
| 腸管の安静を保つためには、脂肪の量を制限する必要がある。 |
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| ※一日の脂肪摂取量が30gを超えると再燃率が高まる。そのために脂肪摂取量は一日30g未満に抑えるべきである。 |
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| ◇ |
脂肪(油)の質(※脂肪酸とは) |
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飽和脂肪酸やn-6系脂肪酸を減らし、n-3系脂肪酸を増やすべきである。 |
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| 動物性脂肪やn-6系脂肪酸(リノール酸等)の摂取 |
| リノール酸 |
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| ↓ |
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| アラキドン酸生成 |
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| ↓ |
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| エイコサノイド(生理活性物質)生成 |
| (プロスタグランジン、ロイコトルエン) |
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⇒ |
腸管粘膜の炎症悪化 |
| ↓ |
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⇒ |
活性酸素の活性を高め、有害な酵素を出す。 |
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| ↑ |
| これらのしくみをおさえる。 |
| ↑ |
| n-3系の脂肪酸 |
| α-リノレン酸 |
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| EPA(エイコサペンタエン酸) |
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| DHA(ドコサヘキサエン酸) |
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| 炎症を抑える作用がある。 |
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減らすべき(避けたほうがよい)脂肪の含む食品 |
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飽和脂肪酸が多いもの (肉類の脂(ラード等)、バター、卵黄) |
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※肉類は脂肪の少ない、柔らかい部分を選ぶ。 |
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n−6系脂肪酸が多いもの |
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ゴマ油、マーガリン、コーン油、胡麻、大豆油、ピーナツなどの種実類、マヨネーズ、ドレッシング・・・リノール酸 |
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積極的に摂るべきもの(炎症を抑える成分の多い脂肪を含む食品 |
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n−3系脂肪酸(α-リノレン酸等、EPA,DHA) |
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{ |
魚類(青魚、魚卵) |
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シソ油、エゴマ油⇒揚げ物には向かない。 |
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※魚油も摂り過ぎると腸管に負担がかかり、下痢や腹痛の原因になる。 |
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※体調がすぐれないときには、脂肪の少ない白身魚がよい。 |
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| ●タンパク質の制限 |
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主なたんぱく源⇒肉、魚介、卵、大豆、大豆製品、乳、乳製品 |
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クローン病患者の体内では、タンパク質を異物と間違って認識されている可能性がある。 |
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| ● |
通常の人の体内 |
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⇒ |
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⇒ |
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⇒ |
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↓ |
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| ● |
クローン病患者の体内(過剰な免疫反応が起こっている) |
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⇒ |
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⇒ |
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| ⇒ |
|
⇒ |
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↓ |
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| ↓ |
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↓ |
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| 異物が入ってきたと認識し、異常な抗原抗体反応を起こす。 |
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← |
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↓ |
| → |
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↓ |
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| ↓ |
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肉類は炎症を亢進させる場合あり制限が必要。
※摂るときは脂肪の少ないもので、もも肉、ヒレ肉、ささみなど
介類は炎症を抑える効果のある青魚がよい
(青魚=さば、いわし、さんま、ぶり、たら、まぐろ、あじ等)
※これらの青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸) が抗炎症作用を発揮するらしいといわれています。 |
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※タンパク質はあくまでも、主食を食べるための副菜と考えたほうがよい。 |
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※タンパク質の中にも脂質が含まれるため、タンパク質の過剰摂取は異物となりやすいだけでなく、脂肪の摂りすぎにもつながる。 |
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| ●食物繊維の制限 |
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食物繊維は腸の活動を活発にし、腸管に刺激を与えるので再燃時は避けて制限。 |
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特に狭窄がある場合は避けたほうがよい。 |
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ただし、緩解期においては症状が悪化しない限り、摂ったほうがよい。 |
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◇ |
不溶性食物繊維が多いもの=高残渣の食品 |
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(狭窄がある場合や、症状悪化(再燃)時は禁止) |
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腸管に与える刺激が大きく、下痢や腹痛の原因になりやすい。狭窄のある人の場合、腸閉塞を起こす危険性が大きい。 |
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※生野菜、生果物、さつまいも、海藻、きのこ、繊維が多い野菜、香りの強い野菜 |
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◇ |
水溶性食物繊維を多く含むもの(積極的にとる。) |
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便中の水分を吸収し、下痢を軽くし、胆汁酸を吸収し、便を有形化する。腸内細菌の発酵による発酵産物は腸粘膜のエネルギー源となる。腸管粘膜への刺激が少ない。適量を摂ったほうがよい。 |
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| ※ |
ペクチン=リンゴ、バナナ、桃 |
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アルギン酸=海藻のぬるぬるした部分 |
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レジスタントスターチ=炭水化物に含まれる難消化性でんぷん。 |
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| ●刺激物は避ける(腸を刺激し下痢しやすくなるもの) |
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香辛料(からし、わさび、カレー粉も含む)、アルコール、炭酸飲料、カフェインなど |
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| ●善玉菌を増やす食事(腸内細菌叢を整えるためには) |
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乳酸菌やビフィズス菌(善玉菌) |
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効果 |
腸管内でビタミンB群やビタミンKを合成する。消化促進。 |
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腸内で酢酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を大量に生成し、腸のエネルギー源になる。 |
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腸内のPHを低下させて、酸性にし、病原菌や有害菌の増殖を抑制し、腸内細菌叢を整える。 |
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腸内細菌叢を整えると、ガスや腹部膨満感を抑えることができる。 |
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下痢や便秘の予防。緩解期の維持、ガスのにおいの改善。 |
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| ※ |
ヨーグルト類 |
(善玉菌増加) |
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オリゴ糖 |
(消化酵素によって分解されずに、消化管の下部まで到達。善玉菌の栄養となり、善玉菌を増やし、有害菌を減らす。 |
| ※ |
一度に大量に摂取すると下痢をすることがあり、量の加減が必要。 |
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| ●カルシウム・ビタミンD不足解消のためには? |
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カルシウム・ビタミンD不足⇒骨粗鬆症が起こりやすい。 |
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◇ |
カルシウム |
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小魚、大豆製品、海藻類、卵の殻・貝の殻、機能性食品 |
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| 乳製品 |
| ・ |
乳糖を分解すつ酵素(ラクターゼ)が不足しているとき、腹部膨満感、下痢、腹痛が起こる。 |
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※乳糖が分解された発酵食品(ヨーグルト) |
| ・ |
脂肪の消化吸収機能が低下し、腹部症状が起こるとき |
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※低脂肪の乳製品(スキムミルク、ローファット牛乳) |
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◇ |
ビタミンD |
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イワシ、カツオ、アジ、干ししいたけ(狭窄ない場合) |
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日光浴(日光にあたることにより皮膚下に合成) |
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◇ |
カルシウム吸収を抑制するもの(避けたほうがよいもの) |
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| リン(ポリリン酸) |
| ・ |
カルシウムの吸収を抑制し、カルシウムを骨から引き出す。 |
| ・ |
食品添加物(変色防止剤、鮮度保持剤、風味改良剤)の入った食品。インスタント食品や清涼飲料水に多い。 |
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| ●鉄分(一日の必要量10mg以上) |
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・ |
特に女性や貧血、出血がある人は多めに摂る必要がある。 |
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・ |
ビタミンCと共に摂取すると、吸収がよくなる。 |
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・ |
植物性の非ヘム鉄よりも動物性のヘム鉄のほうが吸収がよい。 |
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{ |
赤身の肉、魚、緑黄色野菜、レバー、(ヘム鉄のサプリメントでも可) |
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※ |
レバー(肝臓)はその動物の解毒器官でもあり、資料に含まれている薬物の残留問題があるので、調理の際に、流水で30〜40分血抜きをして一度下ゆでしてから料理したほうがよい。 |
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| ●亜鉛(核酸やタンパク質の合成に必須) |
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・ |
炎症や潰瘍があると亜鉛の吸収が悪くなり、不足しやすい。 |
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・ |
亜鉛欠乏により |
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{ |
亜鉛欠乏により、成長障害、皮疹、創傷治癒遅延、味覚障害、免疫機能低下をきたすことがある。 |
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・ |
所要量は男性10〜12mg以上、女性9〜10mg以上 |
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牡蠣、大豆製品、魚類、卵、レバーに多く含まれる。 |
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| ●セレン(体の酸化を抑える重要な抗酸化物質) |
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・ |
魚介類、動物の内臓、卵、穀類等幅広く含まれるため食事では通常不足しない。 |
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・ |
静脈栄養剤、成分栄養剤にはほとんど含まれない。 |
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・ |
不足すると、筋肉痛、筋力低下、心筋障害が起こることがある。 |
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・ |
所要量は男性55〜60μg、女性40〜45μg |
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| ●甘いもの、冷たいものの摂りすぎは避ける。 |
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| ●薄味に・・・ |
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●食べ過ぎない |