| レントゲンを撮られたくない |
| 「レントゲンを撮らないでください」と言う人がいます.レントゲンは放射線だ,危険だという意識なのでしょう.医療用レントゲンも,確かに放射線なのですが,問題は二つあります。一つは、そのレントゲンが必要なものかどうかということです。つまり,レントゲンを撮ったときの利益と,撮らないときの不利益とどちらが大きいのかということです. 例えば,レントゲンなしで,その歯の治療をした場合と,レントゲンがあって治療した場合とで,その歯の寿命に大きな違いがあれば,レントゲンをとったほうがましかもしれません.歯の寿命よりも,放射線が怖いという人は,それはそれでしかたのないことです. もう一つは、歯のレントゲンの危険性はそれほど大きなものではないということです(もちろん、他との比較の話です)。その危険性の前に、一般論として、放射線の危険性がどれくらいのものかを知っておくことが必要です.放射線には確かに害作用があります.たくさん放射線を浴びれば,急性中毒(悪心,嘔吐,発熱など)を起こしたり,慢性中毒(白血病,ガンなど)を起こしたりもします.私たちは,日々,宇宙からの放射線(宇宙線)を浴びています.毎日,飛行機に乗っているような人は,地上にいる人よりも多くのX線を浴びています.だからといって,飛行機に乗っている人のほうが短命だということもありません. 歯のレントゲンの一枚は,宇宙線よりも少なく,飛行機に一回乗った程度のものと言われます.まったく放射線を浴びない動物よりも,少し浴びている動物のほうが長生きをするとも言われています. 不必要な過剰なX線を浴びてはいけないことですが,許容される,あるいは病気治療に必要な程度の放射線は,あなたの健康を守るために必要としか言えません.レントゲンを拒否すれば,ガンのような隠れた病気を見落とすことだってあります. 要は,レントゲンを拒否して得る利益と,レントゲンによって得る利益のどちらを取るかということになります.子供たちの歯の治療のために,いつも,大きなレントゲンを撮るようなことは行き過ぎですが,必要に応じて撮る小さなレントゲンは必要としか言えません. それでも,レントゲンを撮られたくないという人は,それによって起こる不利益を了解した上で歯医者さんに申し出ることです. |
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