あつ花別館トップへもどる

 
−−− 花粉症 へぇ ニュース −−−
 

「空気清浄機は顔の高さ」のナゾ


 ど〜にも理解できないことがあります。
 花粉症の専門家である耳鼻科の先生が「空気清浄機は顔の高さに置く」と言っていることです。

 そ〜ゆ〜ことを言っているのは誰かというと、カフナーにはおなじみの大久保先生なんですが、その問題の記事が出ているページを紹介します。
 アレルギーiというサイトのためになる花粉症コラムのページをどうぞ。

 ね? 「顔の高さに置け」って言ってるでしょう?


 別にここで空気清浄機のしくみとかを説明するつもりはありませんが、たいがいの清浄機は、前や横から空気を吸い込んで、フィルターで濾過して、裏側の上から空気を吹き出します。ナショナルとかには、横から吹き出すものもあります(海外製品にもあります)が、まあ、そういったものは特殊なものです。数が少ないです。

 でね、要するに箱型の本体の周囲の空気を吸い込むわけですよ。そして上に向けて空気を吹き出す……これが、どうして「顔の高さ」ということに結びつくのか、どうしてもわからなかったんです。
 横から吹き出すものであれば、多少はわからないではないです。つまり、そうしたきれいな空気が出てくる高さに顔があれば、顔に直接風がこないまでも、花粉の少ない空気を吸う確率は少し高まるかもしれません。
 でも、それ、特殊でしょう。
 それを例にとって、一般論として語るのは不適切です。

 というわけでですね、その「顔の高さ」ってのは常々おかしいと考えていたんですが、「もしかしたら!?」ということに気がついちゃいました。
 「え〜っ!?」と思うと同時に、ちょっとしたナゾがとけたような気がしてうれしかったので、記事にしちゃいます。(^_^;)


 そのページには、顔の高さに置く理由として、こうあります。



床に落ちていた花粉が、舞い上がるとしても、私たちがそれを鼻で吸い込むことがなければ、症状は起こらないわけです。



 それはそうです。ここは問題ないです。当たり前です。



空気清浄機を顔の高さに置くことは、花粉などが濾過された後の清浄な空気を呼吸するために、ほかなりません。



 ここが問題です。これがわけわからんところです。
 これを読んで「なるほど」と思った人がいたら、理由を教えてください。

 いいですか? 
 「空気清浄機を顔の高さに置くと、その高さにある花粉がよく吸い取れる」なんてことではないです。そうは書いてありません。そのように受け取ってはいけません。よ〜く読んでください。

 清浄機を使うのは「濾過された後の清浄な空気」を吸うため……まったくそのとおりなんです。うちのサイトの清浄機大全のページにもあるように、清浄機は「ホコリを吸い込むものじゃない」「きれいな空気を吹き出すものだ」と考えろという私の主張と一致します。
 なぜ「顔の高さ」なんでしょうか????????

 もっと下のほうを見てみます。



つまり、常に浄化された空気を呼吸するためには、ファンのついた空気清浄機であれば、はき出される空気が顔に当たるくらいの距離に置いておくほうが効果的だということです。



 え〜とですね、「はき出される空気が顔に当たるくらいの距離に置いておくほうが効果的」とあります。そう書いてありますね。確認してください。

 ここです。
 ここでいう「はき出される空気」というのは、上の「花粉などが濾過された後の清浄な空気」のことです。それ以外には考えられません。
 ですが、一般的な清浄機では、「はき出される空気が顔に当たる」なんてことはないです。上に吹き出すんだから。


 これで、はたと気がつきましたよ。





「えっ!?」(;゚Д゚)




 という感じです。




(つд⊂)ゴシゴシ
 




(;゚д゚)
 




(つд⊂)ゴシゴシ
 



 _, ._
(;゚д゚) …?!






 スポーン(  Д )  ゚ ゚






 ガ━━(゚Д゚;)━━ン!!!






 工エエェェ(´Д`)ェェエエ工



 という感じでした。

 なにに気がついたかというと……大久保先生は、もしかしたら……
















空気清浄機は、本体の前から空気を吹き出すものだと勘違いしていないか!?




 つまり、それこそ、箱型の扇風機と同じに考えていないか!?










 そのページに出ているイラストを見てみましょう。
 イメージイラストにツッコミ入れてもしょうがないんですが、引用しますので、よ〜く見てください。顔の高さに置いてあるのはいいですが、装置の中に羽があるでしょう。



 もちろんね、羽がないとなんだかわからないから、わざと描いたということもあるかもしれませんが、空気清浄機を知っている人間なら、こんなイラストは描くはずがないです。
 そもそも、清浄機の話題に添えるイラストなんだから、「わざとわかるようにオーバーに描く」必要なんてどこにもないでしょうし、実際にこんな製品はないです。4枚羽のプロペラファンの清浄機なんてないです。みんなシロッコファンです。

 そしたらですね、「ボックス扇風機」でイメージ検索してみますよ。

 どうですか? 描かれている清浄機は、まるっきりそのままではないでしょうか?

 というわけで、決定しました。ナゾ解き終了。
 「顔の高さに置け」というのは、じつは大久保先生の勘違いによるものだった! スタッフも裏を取らずに、話を鵜呑みにしてそのまま記事にした。
 そう考えれば、すべてつじつまがあいます。

 もういちど引用しますよ。



空気清浄機を顔の高さに置くことは、花粉などが濾過された後の清浄な空気を呼吸するために、ほかなりません。



 きれいな空気が前から出てくると思っているのだとしたら、この話は意味が通じます。そのとおり、ということになります。なんの疑問もなく、素直に読めます。

 ナットク━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!




 いや、大久保先生がそう考えたのではなく、誰かがそういうことを言い出したのかもしれない。でも、それが誰かはわからない。

 ひとつ可能性として考えられるのは、ダイキンのバリアクリエールという旧型の安眠専用の清浄機です。これはたしかに前から静かに清浄な空気を出すものでした。
 そして、それを就寝時、枕もと(顔の高さです)に置いて使うことによって、夜中の咳の発作などが抑えられた……んだろうなあ、そういうことが、第48回日本アレルギー学会(1998年12月)で発表されたことがありました。清浄機から出たばかりのきれいな空気を吸いながら寝るんだから、そりゃあ、効果はあるでしょう。寝返りをうってほこりが出たとしても、それは顔の周辺からは吹き飛ばされるでしょう。

 こういう学会で発表されたようなものについては、お医者さんやら学者さんやらは知ることができますが、一般の家電については……はっきりいって、一般人のマニアのほうが知ってます(まあ、清浄機のマニアってのも少ないでしょうが)。

 こういうようなことが頭にあったために、清浄機は前から空気を出すものと思い込んでしまった可能性は否定できません。だとしたら、そう思い込んでいるのは大久保先生に限らないかもしれません(自分で買って使ってみればすぐわかると思うんですが……たしか大久保先生は花粉症じゃなかったような????)。



「寝ているときであれば寝返りをうちますよね。その際に、ふとんから舞いあがった花粉などのアレルゲンで、症状が起きることが考えられます」
と入江先生は指摘します。大久保先生も同じような指摘をします。
「起きているときは症状が治まっていたのに、寝ると途端にくしゃみが出るなどというケースがありますね。昼間は立って生活していますから、床面からは距離があるます。しかし就寝時には、顔が床面に近くなるわけですから、床面に落下していた花粉を吸い込みやすくなることが考えられます」




 このように、わざわざ(唐突に?)就寝時のことについて説明がなされているということも、バリアクリエールのことが頭にあるからだと考えておかしくはないと思われます。
 学会で発表があったのだから、これはひとつのエビデンスがあるということで、自信を持って言えるでしょうしね。
 だから、こんなことも言われるのです。



就寝時には、空気清浄機が部屋の片すみに置かれているよりも、できればベッドやふとんの近くに置いて、寝ているときの顔の高さにセットするほうが、効果的なようです。



 普通の清浄機でそんなことをしても大きな意味はないです。




 こうしたことはほかにもあって……たとえばスチーム吸入器。
 エーザイのスカイナースチームというのをよくお医者さんが取り上げたり紹介したり勧めたりすることがあったのですが、スチーム吸入器なんてものは家電メーカーなどがいくつも出してました(今は数が少なくなっちゃったけど)。
 でも、知らないんですね、お医者さんは。
 エーザイは医薬品のメーカーですし、効果があったということが、やはり耳鼻科の専門誌で発表されました。だからお医者さんは知っている。でも、ほかのメーカーのものは知らない。
 研究されてないんだから医学的根拠がないということもあるでしょうが、スチームを発生させるしくみも温度も同じものがあるのに……まあ、知らなければ紹介もできないわな。調べるために家電ショップでカタログ集めたりネットで検索したりなんてこともしないだろうし。


 薬や治療法などについては専門家かもしれませんが、家電(のカタログ的なこと)についてはお医者さんはシロウトもいいところです。
 申し訳ないけれども、そういう一般的な製品の一般的な話については、いくらお医者さんの言うことだといっても、いちおう眉につばをつける必要があると私は思います。「医学」の分野で研究されていないものは、お医者さんは知らないのです。「普通のおじさん・おばさん」と同じだと思ったほうがいいです。


 もうね、検索してみると、この「顔の高さ」というのはいろんなところで引用されています。引用どころか、まるっきり同じ文章を盗用しているところもあるぐらいなんですが、いいんでしょうか……なんてことは知ったことではありませんが、こんなに広く「いかにも」のように説明されるようになっているということはちょっと問題が大きいと思います。
 一般人のサイトとかブログならまだしも、医療機関のサイトの花粉症の説明にも出てますよ。あのな……専門家ならエビデンスがあるかどうか調べたらどうだい? じゃなかったら自分の頭で考えたらどうだい? 資料がない? うちの空気清浄機大全を見ろやい。

 大久保先生の話の中では、「顔の高さに置け」とは言われていますが、「床に置くと逆効果」なんてことはひとことも出ていないのに、勝手にそういうこと(床置きは効果が半減だとか)にしちゃっているサイトもあります。
 もちろん、そういう「結論」だけ記しておいて、どうしてそういうことになるのかという理由は説明されていません……というか、顔の高さに置いて、そこの花粉を吸い取るのだとかいうデタラメを書いているところもあるし……布団のそばということに関しても、そのほうが吸い込みますとかなんとか……吸い込むわけね〜だろ。やってみろ。

 こうして、尾ひれがついて広まっていくんですね。


 モトネタが勘違い(拡大解釈?)に基づくものだった。そうした話が無批判に子引き、孫引きされる……花粉症界における、ひとつの「都市伝説」の発生を目の当たりにしている思いです。口裂け女のようだ(笑)。


 とはいえ、ページの上にある入江先生の説明のところのイラストでは、空気が上から出ているように描かれているのは不思議です。でも、人物が手前にいるということは、これも前に風が出ているという表現なのでしょうか??

 アレルギーiのウェブマスター、どういうつもり??


へぇニュースメニューへもどる


あつ花別館トップへもどる


あつまれ!花粉症の仲間たち