入院して感じたこと
入院をして感じたこと。気がついたこと。教えられたこと。
1.やはり煙草は良くないこと
肺がんを引き起こす要因の1つとして喫煙が関係していることは言い尽くされているが、改めて医者に指摘されると反省の言葉もない。煙草を吸っている皆さんに患者の声として、命捨てますかと訴える役目が私にはありそうだ。
2.会社の定期健康診断では肺がんは捉えられない。
今回発見のきっかけは右胸が痛いことに始まった。しかし肺がんは自覚症状がほとんどなく発見が遅れるケースが多いとのこと。
会社のレントゲン撮影は結核検査を目的としており、肺がん検診を目的とはしていない。また喀痰検査があるが、早期がんの場合に反応が表れることはまず無いとのことで、会社の定期健康診断で肺がんを検知することを期待することは無理なようだ。
まじめに調べるのであればCT検査、直接レントゲン撮影が有効のようで、そのためには人間ドッグなり、単独でCT検査を受ける必要がある。
3.保険は死亡保障より入院保障
子供が小さい時に不慮の事故に対応し将来を支える生命保険(死亡保障)は有効である。しかし既に子供が大きくなり、これから巣立つ迄いくら掛かるかの計算と見込みが立つのであれば、死亡保障額は少なくても何とか乗り越えることができる。
しかし入院・治療時にはどの位の期間が必要で、いくら必要となるか全く計算が立たなかった。そんな時に日額2万円の入院保障は負担感、精神的な支えとして非常に有効で心強いと感じた。すなわち生前に保障を受けるか死後に保障を受けるかの差であるが、入院時の負担を感じなくてよいのは大変にありがたかった。
4.看護士さんには感謝
看護士さんの仕事は重労働である。患者さんの症状チェックはもとより、身の回りの世話も容易ではないだろう。週何回かの夜勤もありながら、仕事とはいえその明るい対応に感謝する。
今回は3〜4時間周期の点滴交換作業等で大変お世話になった。
しかしお年寄りの患者さんと交わす言葉がため口なのはなぜだろう。親しみを込めているつもりが随分と馴れ馴れしく感じてしまうのは我が家族だけではないだろう。
5.糖尿病も大変な病気
食前に測る血糖の正常値は110以下が標準とか。次々と病院に入院される皆さんは300以上の方が多いとのこと。
食事療法で対応できる場合と既に対応できずインシュリン注射に頼らざる得ない場合に分かれるが。起きる症状を聞いていると大変に恐ろしい病気のようだ。私自身も高い傾向にあることから、自戒して下げる努力を続けること。すい臓の機能低下で一生涯インシュリン注射を必要とする身体にならないよう注意が必要。
6.家族の気持ち、愛情に感謝
単調な病院生活とめげそうな気持ちの建て直しに、家族の役割は大変に大きい。家内の毎日の来訪が心を和ませ子供たちの様子を知ることとなる。やわらかな会話の中に温かな愛情を改めて知る。たまに来る子供たちも自分の現況を一生懸命にしゃべる。
私は適当に相槌をうつが、学校生活の楽しさ、健康状態を知り、いくつかのアドバイスをする。子供達の態度に優しさを感じる。
7.仲間の優しさに感謝
仲間が非常に気を使って接していることを感じる。確かに肺がん告知を受け限られた命であるが故のやむを得ない対応だろう。私が応えるべきは状況を伝え、それが皆へのアドバイスになればと考えている。「じゃあまた」の一言が次につながる温かな励ましとなる。
8.メールは必需品
メールは必需品で入院患者にとっては大切なライフラインである。病院では指定場所のみ携帯使用が認められており、そこでメールの送受信を確認することとなる。B5サイズノートとエアーエッジでISPと接続し外部と連絡を取っているが、家族の状況、仲間の状況と必要事項の連絡をタイムリーに行えることが、病院生活の大きな刺激となっている。またメール以外でもインターネットの接続、日記の記帳と退屈な時間を追いやることができる。励ましのメールが随分と力になったことを感謝したい。
9.病院食にも限界がある
抗がん剤を点滴している時のむかむか感(吐き気)は著しく食欲を減退させる。通常時には美味しく感じるおかずも、この時ばかりは食べることができない。インスタント味噌汁、ふりかけ、味海苔、入院後期には納豆まで準備して食欲増進を図り何とか乗り切ってきたが、病院食だけでは食欲減退を乗り越えられない。好きなものを組み合わせながら食欲を奮い立たせることも必要な作戦と感じた次第。
二回目の抗がん剤点滴からは自宅から運んでもらったおかずがとにかく有効であった。
10.気分転換は歩くが一番
ベッドの上の生活はどうしても気持ちが萎縮し後ろ向きとなりがちである。抗がん剤点滴期間の一週間は動くことが出来なかったが、それ以外の二週間はとにかく外に出て、歩くことを心がけた。歩く道を変え新しい風景に、また一生懸命あるくことでしばし嫌な気持ちを払拭できた。これだけ歩けるのだから大丈夫、又がんばろうと自分自身を励ますことができた。
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