代替医療(慢性疲労症候群にも有用)

 病気ではないが、さりとて「全く健康」であるとも思えない、このように感じている人々は多数います。例えば十分に眠れない、憂鬱だと感じる、身体や頭が重い、元気が出ない、などなど枚挙にいとまがありません。また健康でありたい、発病を待って医師を訪ねるのではなく、発病の前に食い止めたい、と考える人々もたくさんいます。
 こうした現代人の要望に応えてくれそうなのが代替医療です。従来の西洋型の医学的処置を補う、あるいはその代わりをつとめる代替医療は、欧米各地で人気が高まっています。例えば、

○薬草
○栄養補助食品
○脊椎指圧療法
○鍼灸
○気功

などです。最近、こうした療法に対して、学術的な研究が精力的に行われるようになってきました。
1992年、米国立衛生研究所に代替医療研究所が設立されたことはその典型例です。
 また現代医学は、薬草による治療の重要性が高まっていることを認めています。薬草は、中国の漢方の例を持ち出すまでもなく、世界中で何千年もの間、治療に利用されてきました。薬草による治療は、全世界の約80%の人々にとって、依然、主要な医療です。
 本レポートでは、効果が科学的に実証されている代表的な薬草、ハーブ類を幾つか紹介します。

(A)1年間に及ぶ二重盲検試験で、イチョウ抽出物が痴呆症を改善するらしいことがわかってきました。すなわち、イチョウ抽出物を投与した患者群では認識機能が安定し、社会機能に軽度の改善が見られたといいます。一方、プラセボ群では認識機能、社会機能とも有意に悪化したそうです。 またイチョウ抽出物は血流量を増やし、記憶力を改善します。
(B)ニンニクは血液中の脂肪細胞の数を減らすと言われています。ところが、ニンニク油の場合は、脂質面を改善しないことが判明しました。
(C)エキナセア・・・風邪、インフルエンザを撃退します。
(D)アロエ・・・火傷、擦り傷を和らげるのに役立ちます。
(E)オトギリソウ・・・鬱病を和らげるのに役立ちます。
(F)カモミレ・・・素晴らしいお茶となり、安眠をもたらすのに役立ちます。
(G)薬用酒・・・薬用動植物の有効成分を酒に浸出させたもの。世界に多くの薬用酒が存在します。例えば養命酒、マムシ酒など。滋養、強壮目的に利用されます。

 ただし、強力な作用を持つ薬草類もあります。ですから過剰に摂取すると、アレルギーなど思わぬ副作用が生じる恐れがあります。また妊婦が服用しない方がよいものもあります。まずは専門家に相談してみるべきでしょう。
 日本では長い間、漢方の影響を受けてきました。そのため、薬草を中心とした代替医療は、意識するしないにかかわらず、日本の土壌に深く根付いているようであり、受け入れやすいとも言えます。

[参考文献]
○JW Nov 15, 1997, p.180
○JAMA Oct 22/29 1997;278:1327
○Flower Power:A Return to Herbal Healing ; February-March 2000, MINIWORLD
○総合調理科学辞典、編者日本調理学会、光生館