気陰両虚 (脾肺の気および肺肝腎胃の陰の両方が虚す) <気陰両虚により現れる症状> 1アフター性口内炎 2甲状腺腫(頚粗) 3咽痛 4多汗症 5つわり妊娠悪阻 6ものもらい 7胸痛
<相談例> ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >肝臓に転移した大腸がん第4ステージ >全身疲労感はあるものの特定の症状はなし。 漢方の抗癌剤治療に於いてはおおよそ次のように整理できます。 1.気虚型 2.陰虚型 3.気陰両虚型 4.気陰いまだ損傷せず 状況から見て今は3.の気陰両虚型だと思います。 癌の本質は本虚標実であるといいます。 即ち全身は虚で局部は実の病症です。 基本病理としては“虚”“淤血”“痰”“毒”の四つに概括できます。 淤血・痰・毒は手術によって大半は除去されていますから残りは虚に対してどうするかです。 虚は二つに分かれます。 一つは気虚で、二つは陰虚です。(陰とは血・精・津液などを指します) 両方が虚せば気陰両虚となります。(気陰とは免疫機能の本体です) 手術は生体にとっても大変な犠牲を払うものです。 術後には失われた気と陰を急いで補わなければなりません。 気の本拠は脾・肺で、陰の本拠は心・肝・腎です。 五臓すべてを補佐しなければならないので大変です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ここ2〜3年夜型の生活で、 生き物は昼の活動で失われたエネルギー(陽)を回復するために夜に栄養(陰)を蓄積します。 夜は陰の時です、この時期に欠けたものが復活するのです。 夜型の生活が続く限りこの悪循環は断たれません。 >多汗症で、手のひらや、脇、鼻の頭、鼻の下に一年中汗をかく >寝汗をかく >口が乾く 汗はただの体温調節をする水分とは違います。 汗は心液であり肝血でもあります。だから >めまい 目がかすむ 目がまぶしい 肝の所轄である目に影響が現れます。 >頬のコケがひどく疲れると目が奥目になる。 >発疹 かゆい 抜け毛 多汗は陽気の過剰ですがこれが続くと肺気も消耗して肺の所轄である皮膚と頬に影響が現れます。 これを漢方では「気陰両虚・肺虚乗熱」といいます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >寒い外から暖かい部屋に入っただけで汗をかきます。特に鼻の頭にかきます >暑くなくても腋の下だけ汗をかきます 体内に過剰の熱があるとその熱を発散するのに汗が出ます。 熱は陽気で、汗は陰液です。だから汗の事を陽液といいます。 つまり陽を運ぶのが陰です。 陰陽は相交わり調和をとっています。 その汗が出すぎるという事は陰陽のバランスが狂っているからです。 よくあるのは「陰虚内熱」といって、陰が虚して反対に陽が過剰になるケースです。 なぜ陰が虚すかというと「労傷血虧,心血過耗」といって、過労やストレスによって 体液や血液を消耗したからです。 こうなると陰が陽を制御できなくなり、汗となって溢れ出るのです。 これを「水火不交,陰陽偏勝」といいます。 陰虚によって生じた陽の偏勝は「虚火」と呼ばれます。 特に鼻の頭に汗をかくのは肺陰不足、腋の下に汗をかくのは肝陰不足で 虚熱が内生しているのです。 >午後から熱が高くなる これも「午后潮熱」という陰虚内熱の特徴です。(相火妄動) >1年を通して水っぽい鼻水がでます >月経量が少い 「陰」が不足すると「気」も同時に不足してきます。(気陰両虚) それで肺気虚から鼻水、肝腎気虚から月経量が少いという結果になります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >風邪をひき、蛋白尿がプラス >膜性腎症 >蛋白尿及び血尿 >尿にあわが立つ。 確かに今は腎に病変が出ていますが、経過を見ますと風邪や扁桃腺炎が源発ですね。 腎に至るまでには途中に長い過程があります。 それを解決しなくては最終的に蛋白尿や血尿を治癒することは出来ません。 単なる風邪がどうして自分だけにこのように大きな爪跡を残したのか考えなければなりません。 病邪だけが悪いのではなく、それを受け入れて大きく受損してしまった自分の体質的責任のことです。 日頃から体力以上の過労や心労が続くと「労神太過,心火独亢」といって、いつも心火が過熱状態に なっています。そこへ風邪を引いたので大事に至ったのではないでしょうか。 心火は五行理論で表裏の関係にある小腸へとその熱を伝えることになります。(心火移熱於小腸) 小腸には食物から清濁を分別する役目があります。 清なる養分は上へと吸収し、濁なる尿を腎へと送る所です。 それが今この熱の為に清濁が分かれ難くなり、尿の色が赤く濁り、纏綿として癒えにくくなっています。 >だるい >口内炎がよくできる。唇が乾いている。 >洗髪してもかゆく、フケがよく出て、臭い。 また心火は昇って頭へ行くとフケや掻痒となり、心の兆候を見せる場所である舌では口内炎となり、 心神を安定させないので不眠になり、疲労を増強することになります。 > 声がよくかすれる 心火と言ってもこれは「労神太過」による「虚火」なので根底には「気陰両虚」があります。 肺気と腎陰の両虚で「声の門は肺にあり、声の根は腎にあり」という訳で声が嗄れるのです。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >(あまり眠らない、仕事しすぎ)生理がとまらなくなった >一度おさまって、半年位して、また生理がとまらなくなり、電車の中で不安発作らしきものを起こす 精神よりも肉体の問題の方が大きくて重要です。 精神不安定はその結果として発生した二次的なものでしょう。 何故生理が止まらなくなったのかに真の原因があります。 (あまり眠らない、仕事しすぎ)から陰陽のバランスが崩れました。 不眠不休は陽気過剰の状態です。 その陽気を補充すべき陰気が間に合わなくて 陽>陰 の状態が続きました。 陰分は肝腎の陰気で代表されます。 「肝腎陰虚」が先ず起こり、陰虚は内熱(虚熱)を生じ、その熱が月経を左右する衝脈・任脈の二経絡を 脅かしたので「虚火内動,衝任失守」して崩漏(生理が止まらない)が起こったのです。 衝任失守すれば「おりもの、生理じゃなくても痛くなる」事も起きます。 >動悸、ふらふら、息が苦しい、視界がまぶしい >すごく疲れる、寝てばっかりいるが疲れが取れない >くちびるが渇く ともに陰分が足りなくて虚火内動している症状です。 長引く火はまた気を消耗するので気も陰も両方とも虚した「気陰両虚」の証になってしまいました。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ベーチェット病 >頻尿、排尿痛 >胃腸虚弱でまったく太れない >アフター性口内炎がでる 口は乾きやすい >よく喉が痛くなりやすい 時々動悸もある 息が切れることがある 気虚が続くと虚熱(陰火)が生じてきます。(気虚夾熱) 虚熱は陰液を消耗し、口渇・動悸・咽痛になります。 併せて気陰両虚となり、悪循環は延々と続きます。 ステロイド剤だけでは表面的な糊塗にすぎません。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >左心室の収縮が弱く拡張型心筋症の可能性がある指摘されました 心筋症は「本虚標実之証」に該当します。 何もなければ本虚を治し、何か症状があれば標実を治します。 いまは特に目標にする症状がありませんので本虚を治します。 >全身の倦怠感 >何もしないのに、心拍数が変化する。(60〜120ぐらい) >身体が冷えやすい 気と陰液の虚が予想されます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ >ほぼ毎日食後〜3時間位、動悸がひどくなる >鼻・目・口内・胃の粘液が十分に出ない。就寝時には必ずマスクをして寝る 鼻が乾く 睡眠中も口が渇く >普段から口内炎があり、排卵期〜PMS〜生理中は頻発する。 生理期に関連する事から血分や陰分の欠乏のようです。 陰虚の意味には血虚も含まれます。(すなわち 気・血・陰の虚) 動悸となれば心の気と陰の両方の虚です。(心気陰両虚) >微熱 午後から熱が高くなる 入眠時に動悸 >食べてもすぐ腹が減る >便秘 >月経量が少い 月経痛がある これは陰虚による症状です。 >まぶたと頬については人と会ってしばらく話をするだけでもだるくなり炎症をおこしたり、意識がもうろうとする。 これは気虚による症状です。 >ひどい寒気がはじまり不眠 心血が不足すれば、また心陽も不振となり寒気がします。 陰虚で熱くなり陽虚で寒くなりで、両方があります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 口腔乾燥、唾液が出ない(出ても泡のよう) 慢性的に唾液の分泌が不足するのはどこかに「内熱」があるからです。 かといってこれを直接に冷やすのは禁物です。 漢方ではこれを「陰虚内熱之症」といい、原因は熱ではなく「陰虚」にあると考えます。 陰液を補うことによって内熱は自然に消滅します。 > 寝汗をすごくかく。 汗は陽気の発露です。 陰虚になると陽気を引き留めておくことが出来ず、漏れ出るのです。 陰液が足りなくて虚火内動している症状です。 > 低血圧、体の動きがにぶく、動けない。 更にこれを見ると現在は陰虚のほかに気も虚して「気陰両虚」になっています。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 子供の頃から異常に眩しく、日中の屋外ではずっとしかめっつらをしている状態です 子供の頃からだと生来の陰虚体質です。(実は私もそうなのです) > 下半身の浮腫みと四肢の冷え 陰陽の陰が不足すると陽気も生産できなくて冷え性になります。 > 手足は氷のように冷えていますが、同時に握手をするのが恥ずかしいほど汗をかいています。 足も同様でサンダルが脱げてしまうほど湿っています。 > 若干体臭もあるように感じます > 顔面の紅潮 また一方では陰の不足から、陽気を収めておくことが出来ずに陽気が表面化することもあります。 これがそうで、冷えやすく熱しやすい陰虚体質です。 > 疲れやすく、階段を上がるのが辛い。膝に鈍い痛みがあり、息切れがします > 頻尿 陰部が痒い > 不眠。眠りが浅く、夢をよく見ます 腎陰虚があれば下肢のむくみや膝や腰の衰えや陰部の症状になって現われます。 心陰虚があれば寝つきが悪く多夢となります。 > 瞼がずっと重く、自力で開くのが困難。 > 舌に歯型がいつもついている > 過敏性大腸炎 単純に便秘と下痢を繰り返しています。 陰虚のほかに気虚もあります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 口の中が甘い > さまざまな漢方、中医学等の資料をみたところ、脾の弱まった状態とのこと、 口中の唾液(津液)は脾より受けています。 だから脾陰が虚すと津液の供給も減り、内熱を生じ甘味を感じます。(陰虚内熱) > 暑いのにあまり汗をかかず、熱がこもって、しんどい、という感じです。 > 足の裏がほてる 脾は四肢をつかさどるので内熱を生ずると足がほてります。 また熱は気を消耗し、気虚となれば暑さに弱く疲れやすくなります。 > 外食が増えたことも「口が甘い」の状態の原因になっている そうです、偏った外食は熱源となり脾熱を増幅します。 これが進行すれば糖尿病になります。 > 生理が重い(血量が多い) 陰虚内熱が出血量を増やし、更に気虚のために摂血ができなくなります。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 手足は冷えているときが多い。寒がりだった。(陽虚) > 朝がとても苦手になる。 > 根気が無くなってきた。ちょっとするとすぐ疲れるようになる。(気虚) 陽気と気力の両方が不足しています。(気虚) > 舌が地図状舌になる。 > 舌先・側面からツルツルしだしてピンクになり、次第に真っ赤になってヒビ割れのようになる。 同時に体液・血液を合わせた陰虚もあります。(気陰両虚) > 便秘もコロコロした固い糞ではなく、軟便で臭い。糞の細さも小指程度。 こういうのを便秘といわないで「便難」といいます。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 寝巻やシーツがびしょぬれになるほどの大量の汗が出る。 > 体が重く、階段や坂道を登るのが辛く、動悸も激しい。 > その後、声が出なくなって、現在は出るようになったが、夜中に咳や痰が出る。 寝汗は陰虚陽亢といって、陰気が衰え陽気を接収できなくて陽気が汗となって出るのです。 原因は陰気の衰え(陰虚)です。 陰虚になると唾液や体液が枯れて口が渇いたり声がかすれたりします。 血中の水分も少なくなるので動悸がします。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 10歳ごろから多汗症で悩んでいます。 通常の多汗症かと思えば、 > 数分歩いただけで、滝のような汗で、服も髪もびしょびしょです。 > かといって冷房があまり得意ではなく寒気がすることがあります。 > 暖房が苦手ですが、足は冷えるのでこたつは大好きです。 > 腸が鳴る 胃に水がたまってちゃぽちゃぽ音がする > 下痢 少し尋常でないところがあります。 これは「気虚による湿滞」が大元にあります。 > かなりのぼせ易く、冷房の利いた部屋でも突然火照って、 > 脂っぽい ニキビ 同時に「陰虚陽亢」もあり、あわせて「気陰両虚」です。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ > 3年程前から舌がもつれることがあります。ちょうど出産後で、 > 体力的にも精神的にも疲れ > 十分寝ても常に眠い状態です。 > 息苦しいときが多く 気虚です。 気虚はよく心・脾・肺に現れるものですが、今は心脾に現れています。 > 今までなかった脇汗をかくようになりました。 > 寝汗をかく > 口が乾く > 動悸がする 胸苦しい 陰虚です。 陰虚はよく心・肝・腎に現れるものですが、今は心に現れています。 > 吐き気がある > 腹が張る > おりもの 痰があります。 痰の成因は脾虚です。 中医学では「心の様子は舌に現れる」として、 舌を内なる心とつながる外の穴(竅)という意味で心竅といいます。 つまり気虚・陰虚・痰の3証がからんで「気陰両虚,痰阻心竅」の証を形成しています。 痰が舌の経絡にふさがっていると「舌強」といって、思うように動かなくなります。 痰をここへ導いた原因は気陰の両虚があったからです。