You are in : HOME MENU > その他のニュース・・・エイズ関連全般 > サルが握るエイズ治療の手がかり

原文参照 : Monkey offers Aids clue (BBC)

今回研究の対象となったのは、西アフリカ南部に生息するスーティーマンガベイモンキーです。このサルは、サル免疫不全ウイルス(SIV)に感染した場合、エイズに感染した人間と同等量のウイルスを体内に有するにもかかわらず発病しないことが知られており、研究者を悩ませていました。

ダラスのテキサス大学サウスウエストメディカルセンターとエモリー大学の研究で、人間とこのサルの免疫システムの働きにおいて大きく異なる点が2点あることが判明しました。1つは、ウイルスに感染した場合に非常に弱い免疫反応しか生じないこと、もう1つは、ヒトの感染者では破壊される、免疫細胞の一種であるT細胞の生産能力を失わないことです。このことから考えられる新たな治療方法の一つは、非常に慎重に且つ頭脳的に免疫システムの働きを抑えてみることだ、と研究チームでは話しています。

月曜日に発表された他の研究もこの理論を裏付けるものとなっています。サン・ディエゴのカリフォルニア大学で行われた研究の論文は、本来体内に侵入してきたウイルスやバクテリアに目印をつけ、他の免疫細胞にこれらを除去するように仕向けるヘルパーT細胞や中和抗体の反応が、結果的にウイルスを撃退するのではなく手助けをしてしまっている、という内容となっています。

ヘルパーT細胞のマーキングはある種のウイルスには非常に効果的に働くものの、その網をかいくぐってしまうウイルスもあり、この結果より耐性の強いウイルスがはびこる原因を作っている、また、中和抗体はウイルスに対して非常に強く選択的に働くため、ウイルスはこの作用から逃れるために変異を繰り返し、なお悪いことには、ウイルスが常に一歩先を行っており、中和抗体反応がこの変化に追いついて行けない、ということです。研究チームでは、中和抗体の作用対象範囲を広げ、より効果的にする必要がある、としています。